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2024・2・26 川崎市岡本太郎美術館「第27回岡本太郎現代芸術賞展」。ZENG HUIRU。タツルハタヤマ。フロリアン・ガデン。村上力。

川崎市岡本太郎美術館。
「第27回岡本太郎現代芸術賞展」開催中。
会期は2月17日~4月14日。
「岡本太郎現代芸術賞」は、時代に先駆けて絶えず新たな挑戦を続けてきた岡本太郎の精神を継承し、自由な視点と発想で、現代社会に鋭いメッセージを突き付ける作家を顕彰するべく設立された。
27回目の今回は、621点の応募があり、22組の作家が入選した。
岡本太郎賞はつん。
岡本敏子賞は三角瞳。
特別賞は、池田武史、長雪恵、小山恭史、クレメンタイン・ナット、月光社、小山久美子、ZENG HUIRU、タツルハタヤマ、フロリアン・ガデン、村上力。

ZENG HUIRU。
ZENG HUIRUは、京都精華大学大学院芸術研究科(陶芸専攻)修了。京都精華大学大学院芸術研究科博士後期芸術専攻在学中。
作品名:BACK TO ME 
サイズ:300×400×180㎝
素材:陶磁器、針金、金属


カラスは昔から黒くどこか闇を彷彿させる生き物として扱われることが多い。けど、日常のすぐそばにいて世の中にいる生き物のひとつに過ぎない。
普段、固定概念によって距離を置いているものでも、ふとした瞬間、同じ空間の中で共存しているものだということを再認識するきっかけになればと、との思い。

タツルハタヤマ。
タツルハタヤマ(2001~)は神奈川県生まれ。多摩美術大学在学中。
作品名:小鳥のさえずりを聞くとき、遠くで銃声が鳴り響いた
サイズ:500×500×500㎝
素材:紙にアクリル絵具、木炭、アクリルインク、スプレー、パステル、オイルパステル




SNSによって遠くの国で起きている戦争などのニュースが手元で確認できるようになった。タツルは、今現在起きている凄惨な現実と自分や友人たちのパーソナルな生活についての情報が同じ画面で隣り合わせになっていることに違和感を覚えたことから、このドローイング空間の制作を始めたという。
楽園から戦争の舞台。戦争の舞台から楽園。
今ほどリアルに感じる時代はなかったはずなのに、どういうわけだかどこかリアリティがない。


フロリアン・ガデン。
フロリアン・ガデン(1987~)はフランス・パリ生まれ。ナント・サン=ナゼール高等美術学校修了。
作品名:Anomalies poétiques/詩的異常
サイズ:282×228㎝
素材:紙、水彩、墨、ガナッシュ
気候変動、生態系破壊、経済格差など世界中の科学者が具体的な行動を求めているけど、私たちがこの世界の現実を咀嚼し思考するのに必要なのは、想像力に満ちたフィクションだ。と、フロリアン・ガデンはいう。
この作品は、私たちを遊び心に満ちた虚構へ誘い、大衆文化に養われた凡庸で孤独な詩作は、生命の息吹を得る、という。



村上力。
村上力(1961~)東京生まれ。日本大学芸術学部卒業。
作品名:學校|school
サイズ:430×450×450㎝
素材:麻布、樹脂、漆、木、発泡スチロール、塗料、机、椅子、本等



小学校1年生の時に広島に転校した村上は、原爆ドームがカッコよい建物に見えたという。
この作品は、バベルの塔ではないという。完成されぬまま放棄された廃墟であるという。
歴史はこんな風に時計回りに螺旋階段を下ってきて現在とつながっているという。
歴史は生きているという。
その最前線はグニャグニャして心許ないけど、唯一生命の宿る場所と定義し、村上はそこを「學校」と呼ぶのである。



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