横浜市民ギャラリーあざみ野。
あざみ野コンテンポラリーvol.15開催中。
今回は「SHIMURAbros 雲をつかんで虹を見た」。
会期は10月5日~10月27日。
「あざみ野コンテンポラリー」は、美術という枠や社会的評価にとらわれず、様々なジャンルのアーティストが行っている表現活動に目を向けたシリーズ展。
15回目の今回は、ドイツと日本を拠点に活動するSHIMURAbrosの個展。
SHIMURAbrosはユカとケンタロウ姉弟ユニット。
「映画」を創作の源泉にして、映画表現の本質である「光」を表現し、それを物質に変換することを試みているという。
姉弟は横浜市生まれ。
ユカ(1976~)は多摩美術大学美術学部立体デザイン科卒業。英国セントラル・セント・マーチンズ大学院映画・舞台芸術学部卒業。
ケンタロウ(1979~)は東京工芸大学芸術学部映像学科卒業。
この展覧会は、まずは2階の展示室から。
暗幕の向こう側へ入った瞬間に光へのこだわりに息をのむ。
隣の展示室はスクリーンを3面使った映像作品。
更にその隣りの展示室では灯りがともる。
ただそれだけ。
一階の展示室へ。
鏡が映し出す不思議で美しい空間。
そして月と太陽の物語。
壁に貼られたユカとケンタロウからのメッセージ。
虹には何色あるのだろうか。
7色とも8色とも言われる。
文化によっては2色なのだそうだ。
あなたの虹は何色あるのだろうか。
今あなたが見ている色は、あなただけの色かもしれないが、誰かに伝え、共有することで、あなただけの色から、私たちの色へと広がってゆく。
世界には光りが溢れていて、色はそれを描き出す。写真技術や映画技術を通して、私たちは世界を共有してきた。
この展覧会で感じたことを、誰かと共有してほしい。そのことで、この展示が広がり、私たちのものへと変わってゆく。
あなたが生きているあなただけの世界を、他の誰かに伝えることで、私たちは同じ世界を生きることができる。
その誰かがあなたから離れていればいるほど、私たちの世界は広がってゆく。