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君は知っているか むしまるソングのことを

その昔NHK教育テレビで放送された子供番組、『むしまるQ』で展開された名曲パロディの数々。

ダンゴ・ダンゴムシは考えた

2016-01-20 21:43:41 | むしまるQ むしむし編

<むしまるQ むしむし編 その8>
ダンゴ・ダンゴムシは考えた  作詞/里乃塚玲央  作曲・編曲/つのごうじ  歌/石塚英彦(ホンジャマカ)

 タンゴです。なぜタンゴ?ダンゴだからです。ダンゴでタンゴというと、超有名なのは『だんご3兄弟』。こちらは1999年の作品ですが、『ダンゴ・ダンゴムシは考えた』は1995年の作品。ダンゴムシの方が4年早いのです。勇者ヨシヒコなら、「すごい!」と感心してしまうところです。

 子供向けのタンゴと言えば、レジェンド級なのは皆川おさむの『黒猫のタンゴ』。これは1969年の大ヒット曲です。もちろんダンゴムシを作曲する時にイメージしていたでしょう。ビデオクリップに黒ネコも登場します。しかし、『ダンゴ・ダンゴムシは考えた』のリズム・アレンジは全くタンゴではない。あの裏打ちのビートは、どう聞いてもスカです。

 実はこの曲のビデオ・クリップには、黒スーツに黒ハットでサックス、トロンボーン、トランペットを演奏する、カッコいいブラス・セクションのお兄さんたちが登場します。これは、どう見ても東京スカパラダイスオーケストラですね。いや、ダンゴムシのブラスの使い方は本当にカッコ良くて、スカパラのデビュー曲である『MONSTER ROCK』あたりを彷彿とさせます。

 なぜスカパラなのかはわかりませんが、大人も子供もノリノリになれる名曲です。


フン・フン・フンコロガシ

2016-01-17 12:17:37 | むしまるQ むしむし編

<むしまるQ むしむし編 その7>
フン・フン・フンコロガシ  作詞/里乃塚玲央  作曲・編曲/つのごうじ  歌/水木一郎

 「地球の上に朝が来て お日様コロコロ沈むまで おいらはセッセとフンころがす おいらの名前はフン・フン・フンコロガシ」と歌う『フン・フン・フンコロガシ』。ネタは歌詞の最初の部分ですね。「地球の上に朝が来る その裏側は夜だろう」というフレーズは中高年の方なら誰もが聞いたことがあるのでは。大ベテランのボーイズグループ、灘康次とモダンカンカンがステージに上がって最初に歌う曲です。でも、最近は寄席番組も少ないので、若い人は知らないかな。

 この曲『地球の上に朝が来る』は、日本の最初のボーイズグループであるあきれたぼういず(1935年結成)の中心メンバー川田晴久が、川田義雄とミルク・ブラザースというボーイズ・グループを結成していた時代(1939年)から歌っていた曲で、その後弟子筋にあたるモダンカンカンに引き継がれたもの。世界中に棲息し、動物のフンを転がし続けるフンコロガシのイメージを地球規模で表現したのでしょう。


カブト虫は840円

2016-01-16 10:02:04 | むしまるQ むしむし編

<むしまるQ むしむし編 その6>
カブト虫は840円  作詞/里乃塚玲央  作曲・編曲/堀井勝美  歌/三石琴乃、堀江真知子

 「カブト虫は840円 クワガタ虫なら千と50円」。そうです。消費税5%時代の歌です。「一寸の虫にも五分の魂」ということわざをもじって「一寸の虫にも五分の消費税」。この歌のテーマはこの一点につきるでしょう。大好きな曲なのですが、消費税税率が8%の今この歌はもはやオンエア不可能なのでしょうか?

 なんともにぎやかで楽しい『カブト虫は840円』、この歌も、曲に関する元ネタは見つかりません。一つだけあるいは、と思っているのは「ウラウラウララー」という掛け声というかコーラスの部分についてです。ボリュームを抑え気味なので気づきにくいのですが、たまのパーカッション担当、石川浩司さんの元気な掛け声と雰囲気が似ています。そう思うと、三石琴乃さんのハイ・テンションなボーカルも、石川さんと通じるところがありそうです。石川さんの『おやすみいのしし』での掛け声、『東京パピー』でのボーカルあたりを聞くと、本当に良く似てるんですよね。


カマキリのかあちゃん

2016-01-10 20:19:14 | むしまるQ むしむし編

<むしまるQ むしむし編 その5>

カマキリのかあちゃん   作詞/里乃塚玲央  作曲・編曲/つのごうじ  歌/日出郎

 

 「カマ」キリの歌だから歌手にオカマの日出郎を起用した・・・。これだけです。歌詞の中にも、「男らしい男 女らしい女 オカマらしいオカマ じゃなくて!」と、オカマネタが堂々と出てきます。NHK教育テレビ、それでいいのか!

 曲の元ネタがあるかというと、残念ながら思い当たりません。まあ、ちょっとひっかかるのは、「ブンチャッチャ」という昔の大衆音楽、いわゆるジンタっぽい響きが『鎌田行進曲』を意識したのかもしれない、と思えます。カマつながりですから。でもワルツと行進曲なので、似ているというほどではないですが。そんなわけで、私は雰囲気が似ているたまの『日本でよかった』(ベースの滝本晃司さんの曲で、滝本さんのなんとなくオカマっぽいところとゆったりした3拍子の曲調が良く似ています)と聞き比べて楽しんでいます。


ハチのひとこと

2016-01-09 16:04:18 | むしまるQ むしむし編

<むしまるQ むしむし編 その4>

ハチのひとこと  作詞/里乃塚玲央  作曲・編曲/佐橋俊彦  歌/宮内タカユキ、〈ハチ〉宮内真友

 

 『ハチのひとこと』は、ハチミツをなめに来た子グマとこれを追い払おうとするハチたちの間で繰り広げられる、ハートウォーミングなやりとりを歌っています。私のお気に入りの曲のひとつです。ハチの歌ですから、ロシアの作曲家リムスキー=コルサコフが作曲した『熊蜂の飛行』の主題を使っています。これがあまりハチの羽音っぽくなくて、『熊蜂の飛行』のアレンジに関してはベンチャーズの『バンブルビーツイスト』の方が1枚上手かな。

 でも、これだけで終わらないのがむしまるソングです。もう1つニヤッとさせられるネタを仕込んでいます。「女王の名誉を守るため」巣穴を飛び出したハチの歌ですから・・・女王・・・クイーン!『ハチのひとこと』のギターサウンドは、クイーンのギタリストであるブライアン・メイをまねたものだと思われます。間奏の部分のギターソロは、一気に超高音から入ってくる印象的なフレーズですが、クイーンの4枚目のアルバム『オペラ座の夜』に入っている『デス・オン・トゥ・レッグス』のイントロによく似ています。ピックの替わりにコインを使っている、あの独特な音色もうまく出しているように思います。

 このように、歌詞の一部に関連する曲やバンドを小ネタとして使うパターンはむしまるソングの得意技の一つですね。