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国内外旅行、フィンランド生活、B級グルメ等日記。旧mixi倉庫代わり。2017以降馬関係は新ブログ(左下BM参照)へ

【馬】2006年ドバイシーマクラシック ハーツクライ競馬編③

2006-03-25 22:14:23 | ドバイ

【馬】2006年ドバイシーマクラシック ハーツクライ 競馬編③

三日目(その一)

 いよいよ、決戦当日。開催は夕方からであるため、当日は夕方まで暇
そこでバージュマンセンターに買い物に出かけました。ドバイは人口
100万の小さな国なのに、イクスピアリやビーナスフォートより更に
大規模なショッピングセンターや中規模のショッピングセンターがゴロ
ゴロあります。
国が豊かで国内市場がある程度成熟しているのに加え、タックスフリー
なために、中東どころか世界中から来る観光客なども市場に入っている
のでしょう。
連れがミレニアムテラス用の帽子を買いに行くということで、
私もついて行きました。

センターではワールドカップ用に帽子特別コーナーが設置されてました
おかげで、日本で買うよりだいぶ安く買えるようでした。

ところがセンターから帰る時に大失態を演じてしまいました💦
なんと、ビデオカメラをタクシーに忘れてしまいました・・・。
せっかくドバイまで来ながらビデオを取れない
加えて、今までの記録も無くなってしまうということで非常に凹みました
タクシー会社も覚えてなかったし、当然のように番号も覚えてない(泣)
もし万が一警察に届けられても、当日午後のレースに間に合うはずも無く…
無茶苦茶テンションが下がってしまいました。


奇跡的に運ちゃんが届けてきてくれたらと思い、一縷の望みでホテルのベ
ルマンに届けに行きました
(バングラディッシュ出身で、英語が非常に聞き取りにくかった)
ベルマンも「タクシー会社もわからないようなら・・・」と困った顔をし
ながら、「保険適用の為に警察に届けるか?」と親切に応対してくれました
しかしこんなにケチがついたら今日の競馬も駄目だろうと、更に凹みます

しかし、奇跡が起きました(号泣)
タクシー会社の人が、ビデオカメラを届けてくれたのです。
日本でも、こんなことは無いかもしれません。
ましてや出稼ぎ労働者の多いドバイのこと、あのビデオカメラでも換金すれ
ば本国では凄い価値だろうに…
ドバイは良い国だと、この時心から思わずに
はいられませんでした(←非常に現金)


同時にこれだけついていれば、競馬も行けると変な自信を持って
14:00に競馬場へと向かいました。
 

 三日目(その二)

我々はレースの後も延泊ですが、ツアー日程のままだとレース後に
空港直行でそのまま深夜帰国旅程です。
その為にホテルを14:00出発
にも関わらず、12:00には部屋を追い出されるらしいそうで💦
皆様、早くからロビーで待機していました。
今回、我々はエミレーツ航空利用でしたが、その場合はホテル2泊で
ツアー代金が約29万円となり非常に割高でした
(キャセイ利用でも、3泊で28万だから割高なのですが…)

それはともかく、競馬場への車中は着飾った女性陣で華やか
今回は奥様や娘さんをお連れの方が多かったので、皆様立派なお召し
物や帽子。
皆様、妄想を秘めながらドキドキの車中だったようです。
車内ではY野浩一先生がピック7の書き方や予想などを披露してくだ
さっていたが、ユートピアを非常に推していました。
さすがですね。
馬券が売っていれば、大儲けだったのに…


14:00出発にもかかわらず、競馬場周辺は大渋滞。
ようやくバスから降りても、今度は競馬場に入るのにも大行列でした。
こういうご時勢だからか、飛行機に乗る時と同じ手荷物検査と金属検査
が外国人入口で行われてます。
列に並んでいた時に見た外国人(我々も外国人だが)女性も皆さん
着飾っていて、なんかルンルンしてくるような雰囲気でした。

http://www.dubaiworldcup.com/fashion/program.asp

入場後に皆で記念写真を撮ってインターナショナルビレッジエリアに入場

次に、ミレニアムテラスに入るためにチケットと交換で腕にバンドを巻かれました


これとバッジで席を確認するシステムのそうです
各ゾーン入口には中央競馬の馬主席ゾーンにあるような、
バッジ毎の通行区分が掲示されてました
我々のミレニアムテラス席は、
席自体は中山の屋外の一般席と特に変わらないものです。

ただ場内の大画面ビジョンも見やすく、パドックからの入場や引き
上げてくる馬や関係者がその下を通る位置なので、非常に見やすかったです

席では、ソフトドリンクと食べ物は無料で、アルコールは別注文でした
1Rレース開始あたりには料理はまだ無く、アペリティフやケーキの様なもの
が並んでいました。
その後は豪華なローストビーフなどが並びましたが、
ドバイの肉は肉自体の味がイマイチですね。

入場後は、まずピック7とダブル三連単の記入を行いました
(これがかなり面倒くさい)
それから、無料タブロイド新聞を探しで場内をうろつきます
現地人用ゾーンでは、アラブ服の現地の方々がピック7投票用紙を求めて大混乱
イスラム圏でも、本心はギャンブル好きが多いようです
場内には江川さんや杉本さんといった「うるグス」のグループなどもいました

そうこうしているうちに、純血アラブの1Rが発走
外国の競馬場の例にもれず、ファンファーレ等は無くいつの間にか発走してる感じ
直線が非常に長くビックリでした。

http://www.emiratesracing.com/era/rcNadAlSheba.cfm


続く2Rではユートピアが登場
ありゃりゃという間にスルスルと逃げ切り偉業達成(驚)
テラスの日本人一同は大盛り上がり
装鞍所に戻るオーナーをスタンディングオベーションで迎え、
オーナーも手を振って応えてくれました

その後、料理が並びだしたのでもらう列に並んでいたら、
UAEダービーを見逃してしまいました(泣)

フラムの会員さんとリアルタイムで盛り上がれなかったのが残念でした

丁度、ドバイのミレニアムスタンドの裏は装鞍所で引き運動をしてる
馬が良く見たので、4Rのアグネスジェダイが
馬場入りした後はそこで
山本さんがハーツクライを引いているのをずっと見てました。
他の会員さんと、「枠が外だから思い切って前に行くか、腹をくくっ
て4コーナーで最内をつくしかないですね」などと雑談をしてるうちに
終わっちゃんたんですね。


4Rと5Rの間は1時間あって、場内では花火等のセレモニーが行われていました
私はハーツを見ていたのでそれは見れなかったのは残念です

いよいよ装鞍前のパドックから、人であふれるスタンド裏の通路を
横切ってハーツクライがパドックへと移動。
ここの装鞍所から馬場
・パドックへは、一般ゾーンを横切らなくてはいけません。
だから、馬が通る前後になると観客の場内の行き来も制限され、
大混雑になってしまいます。
日本なら地下道をつくるのだろうけど、
ここでは年に一度のことだからいらないのかもしれませんね。
(神宮球場も荒木大輔が入った際にトンネルを掘りました)

ハーツクライは落ち着いた感じで、馴れない土地に来ても動じない
精神的強さを持っているようでした。
(キングジョージの時にこれが間違いだとわかるのですが)
気候も,この時間になるとすごし易く、丁度いい感じでした。
急激な温度変化と慣れない気候、見ず知らずの土地での滞在、
香港経由の長距離遠征と時差、ナイター初体験、外枠、きついコーナー
のカーブなど不安点は多かっ
たです
とにかく無事に走ってくれることを祈りながら眼下をパドックに向か
っていくハーツクライを見送りました。

場内は大混雑な為にパドックに行くことは早々に諦め、
ミレニアムスタンドから観戦することとにしました。
社員さんが、万が一の時は終了後すぐにウイナーズサークルに行く
旨を伝えてくれます。
場内は大混雑&厳重且つ融通の利かない警備のため、
はぐれてしまうと口取りに行けなさそうな感じでした。

取らぬ狸を数えると鬼を招くので、あくまでも謙虚な姿勢を通します💦
そうこうしているうちに、パドックはあっさり終わって本馬場入場へ。
雰囲気は上々。あとは好スタートを切って、上手く内にもぐりこめない
かなぁと微かな希望を抱いていよいよスタート。

2400はスタンド前を一度通過してゴールに向かうが、スタートはマズマズ
これでは外を回されるかな?と諦めかけたところ、ホームストレッチを使っ
てハーツがどんどん上がっていきます。
後で上空からの映像を見ると、
一頭だけ外に向かっている(笑)
そうこうしているうちに、ハナにたちそうな所まで来ました。
普通の馬ならカカッたかと不安に思うところですが、レースに行くと普段
と一転して折り合いのつくハーツのこと、これは楽に前に行けたに違いない
と嬉しくなりました。

一コーナーで内の馬が突っ張ったので、二番手の外を回されるかなとも思い
ましたが、これも上手くしのいで最内へ。
ここで、心の中でガッツポーズ
これで負けたら、諦めもつくようなレース運びでした。ルメール、上手い!!
その後は淡々と馬場のいい経済コースを進み(私は距離ロスが一番嫌いなので、
こうなると非常にうれしい)、1200mのラップタイムが表示されました。

馬場差もあるが確か1200の通過が1分19秒台と表示されたように見えたので、
これはいくらなんでも差されないだろうと、確信に近いものを感じました。

そして最終コーナーへ。

戦前は、このコーナーのきつさがコーナリング下手のハーツには最大の障害
と思いましたが、逃げたことで一転してハーツに有利となりました。
最大のライヴァルのウィジャボードは、逆にここで距離損
プラスマイナスで二重のアドバンテージです。

しかしナドアルシバの直線は長いです…
レース映像を見てもわかりますが、最終コーナーで一瞬二番手の馬に交されました
やばい!と思いましたが、ルメールは余裕で追い出しを我慢していいました
(現場ではこれを察するほどゆっくり見れないので、気づきませんでした)

その後、追い出すと後続をグイグイと引き離して行くのですが、
ミレニアムスタンドからではその着差がまったくわからず、
心臓に悪い時間でした。
しかし、なんとか(現場での主観的感想で、実際は圧勝)しのぎきり勝利!
勝利の余韻に浸る余裕もなく、口取りに向けて出発!

満員で混雑する場内を通ってウイナーズサークルに行きますが、
ここの警備が超厳重。
社員さんが言っても、この馬はシンジケートホースだと
言っても入れてくれない。
最初は、馬主関係ならバッジを見せろ、次に先に入っていた
牧場関係者が来て我々がシンジケートメンバーな旨がわかった後も、オーナー関係なら
あっちのから入れと言われます…。
そこで混雑の中を別なゲートに向いましたが、ここのゲートでもまたひと悶着
だけど半ば強引に突破して、ようやくナドアルシバのウイナーズサークル
(前日に下見は済み(笑))に入ると、丁度ルメールが帰ってきたところでした。

ルメールに「Merci!」と声をかけました。
ナドアルシバのウイナーズサークル(パドックの中に馬蹄形の植え込みがある)
は非常に狭く、最初の照善社長一族関係者の口取りには参加できませんでした

まぁ、ドバイだから仕方ないかと諦めていたら、橋口先生がハーツクライ、
会員、橋口先生などでもう一度口取りをさせてくれました。
先生、ありがとう!
しかし、この日のドバイの警備は我々以外にも超厳重だったらしく、
日本から行った口取り等撮影用のカメラマンもウイナーズサークル内に入れなかった
ことが帰国後判明。
従って、ドバイでの口取りは社員さんが撮ったピントの甘いもの
のみになり、それを買うには業者に頼んで高い値段で買わねばならないようでした(泣)

その後、追い出されるまではウイナーズサークルにいて良いとのことで表彰式やイン
タビューを見ていると、ハットトリックに乗るペリエなどがパドックに入ってきました
次のレースのパドックを邪魔したら悪いので、ここで席に戻りました

しかし、ナドアルシバのウイナーズサークルから見る満員のスタンド風景なんて、
二度と味わえないであろうから、しっかり目に焼き付けてきました。

その後、席に戻ると、フラムの会員さんの皆様から祝福を受けました。
フラムはまだ3歳だし、今回も良いレースだったからきっとまたチャンスがあると思うし、
心からそう願ってます

本来なら、その後のGIレース、特にドバイワールドカップが本番な
んだろうけれども、後は殆ど記憶にありません(爆)


メインのワールドカップは、フランキーが勝って場内は大盛り上がり
ハーツクライ最大の勝因は、やはりフランキーがいなかったことだとつくづく思いましたた。
JCの時にもいなければ・・・

画面に殿下が映ると、場内は大盛り上がり。
この後すぐ、このエレクトロキューショョニストと激突するとは思いもしませんでした…。

この後、ほとんどの会員さんは喜びを味わう暇もなく慌ただしく空港に向かわれました。
きっとハーツ会員の皆さんは機中で興奮して寝れなかったことでしょう。
我々は昨日と同じホテルに戻り、心地よい疲れとともに勝利の実感が
イマイチわかないまま眠りにつきました。