『黒狗』の小屋

毎週、(金)に特撮作品の感想、(日)に漫画の感想を書いてます。

三大特撮感想(2023/9/3分)

2023-09-08 09:06:19 | 日記

ウルトラマンブレーザー

第4話「エミかく戦えり」は、とんでもねぇマッチポンプを見ちまった、って感じですね。

いや、こんな書き方をすると、誤解を招いちゃいそうですけど、ストーリーは良かったし、ブレーザーの戦闘にも痺れましたからね。

ネタバレにはなってしまうかもしれませんが、この第4話に登場するレヴィーラは、地球に棲息していたタイプではなく、宇宙から飛来したタイプでもなく、人間の悪意っつーか、欲望によって生み出された人造系の怪獣でした。見た目は愛らしいけど、実は地味に怖い生き物の代表格と言ってもいいクリオネをベースにしている事もあってか、相当におぞましいフォルムです。大人ですら、「うわっ」と思うんですから、子供は下手すりゃ泣き叫んじまうのでは・・・デザイナー、ちょっと、良い意味で本気を出し過ぎw

しかし、レヴィーラの見た目以上に、観ていた大人を呆れさせたのが、レヴィーラを生み出した大手化学企業の社長にして、元防衛軍の科学者である曽根崎の動悸でしょう。このレヴィーラの弱点は、曽根崎が社長を務めているノヴァイオが開発した殺菌剤「FK1」で、これを浴びると、身体が液状化してしまいます。ただ、これは致命的な弱点ではなく、時間が経過すると、レヴィーラは復活し、また暴れ出します。そんで、また、「FK1」をぶっかけ、追い払う。それを繰り返していけば、レヴィーラは耐性を獲得するのは当然で、そうなりゃ、使用する「FK1」の量は増えていく。曽根崎は、会社の社長ですから、無償で提供する訳がありません。

でも、こいつの目的は、使用ごとに量が増えていく「FK1」で稼ぐ事じゃありません。それなら、単なる俗っぽい拝金主義者ってことで、ある意味、会社の社長らしい動機で、観ている者だって、そこまで呆れません。コイツが欲していたのは、民衆からの尊敬。レヴィーラに唯一、効く殺菌剤を作っている会社の社長として、多くの者から持て囃される毎日に、曽根崎は幸せを感じていたようです。元科学者で、また、レヴィーラの生みの親である曽根崎は、いつか、「FK1」が完全に通用しなくなる事も承知していました。そうなったらそうなったで、コイツは日本を捨て、他国でレヴィーラを出現させ、同じ方法で尊敬と感謝を集めようとしていたんですから、ろくでもない。

当然、そんなバカげた計画を黙って成功させる訳がありません。ゲントはウルトラマンブレーザーへ変身し、レヴィーラと戦闘に突入します。気味が悪い見た目ながらも、意外に知性が高いのか、それとも、逆に原始的な存在だからこそ、戦いのセンスがあるのか、液状化能力を巧みに使って、ブレーザー相手に優位な戦いを繰り広げるレヴィーラ。苦戦するブレーザーを見て、エミは勝つ方法を考え、視界に入った液体窒素を利用する作戦を思いつきます。アースガロンによって投げられた液体窒素を浴び、凍結してしまったレヴィーラは液状化能力が使えなくなり、その隙を逃さず、ブレーザーはスパイラルブレードを投擲し、レヴィーラを爆散させました・・・なんか、久しぶりに、真っ当な使い方をしたか?

ともあれ、自己顕示欲で暴走した男の野望を叩き潰す事に成功した「SKaRD」。しかし、曽根崎の目的に気付かず、「FK1」を購入してしまっていた上層部は、コイツに情報を盗まれていた事も相まって、大混乱の真っ最中。こういう妙なリアルさが、面白いですよね。それにしても、ゲント隊長、何気に、独自の情報収集ルートを持っているようだ。さすが、海千山千の男。

 

王様戦隊キングオージャー

第27話「宇蟲王の到来」は、第二部スタートに相応しい、ガッツーンと来る、インパクト増し増しなストーリー展開でした。

身も蓋もない言い方になっちゃいますけど、一つの戦いが終わったとしても、そう簡単には、平和ってやつは続かないんですね。デズナラク8世も相当に強敵でしたが、今回から登場した宇蟲王 ダクデド・ドゥジャルダンは、輪をかけてヤバい。戦闘力はちょっと分かんないですけど、ギラとジェラミーが二人がかりで攻撃しても、まるでダメージが通っていないようでした。しかし、これはダグデドの防御力が、ギラとジェラミーの攻撃力を圧倒的に上回っているっつーより、もしかすると、これが本体ではない可能性もありますよね。

ただ、コイツの何がヤバいって、防御力云々よりも、遊びで星々や種族を滅ぼすスタンス。直接的に滅ぼすのではなく、異なる種族同士の間に、戦争の火種を放り込んで、星が滅ぶまで争わせ、その様を楽しむ外道っぷりったら、ゾッとしませんね。これまで、戦隊シリーズには、多くのラスボスが登場し、誰も彼も凶悪で、邪悪な存在感を発揮して、各戦隊を苦しめてきました。

でも、ダグデドほど、何の信念も持たず、愉快犯的な悪行を積み重ねている者はいなかったのでは? デズナラク8世が、己の手を汚してでも、バグナラクの汚名を雪ごうとし、最終的に、人間との和解を選択しようとした、王としての矜持のある傑物だったからこそ、余計にダグデドの「悪」に寒気を覚えるのかも知れません。

ギラとジェラミー以外の四人、ヤンマ、ヒメノ、カグラギ、リタが投獄されている展開にも、ギョッとさせられました。六王国平和会議に側近たちが参加し、ギラに土下座を決めていたのは、そういう訳だったのか。民の為なら己の手を汚す事も厭わないって信条が仇になっているカグラギと、働き過ぎで幻覚と幻聴の症状が出るほど疲れているリタはともかくとして、ヤンマとヒメノに関しちゃ、完全にやらかしてる。そら、有罪にもなる。まぁ、本人らは、自分のスタンスを貫き通した結果なので、特に反省している風はなく、良い骨休みの時間を得たって感じで、ピンチに陥った自国を救うために脱獄する事にも、一切、躊躇していませんでした。変化した外見以上に、中身はますます、カッコ良かったです。

これより、ダグデドたちとの戦いが始まる訳ですが、個人的にワクワクしているのは、追加戦士と新たなロボに関して。ギラとの決闘裁判で崖から落ち、その行方が杳として知れぬラクレスが、この戦いで、どのような形で戻ってくるか、が肝なんですよね。民を道具扱いしていたラクレスではありますが、もしかすると、ラクレスは人とバグナラクの争いが、ダグデドによって仕組まれている事に気付いており、その野望、いや、遊びをぶち壊すために、希望となるギラを強き王とする為に、己をあえて、極悪人に仕立てた可能性も出てきています。そう考えると、ギラたちが窮地に陥ったタイミングで、謎の戦士を装って参戦するのかな?

 

仮面ライダーガッチャード

第1話「ガッチャ! ホッパー1!」を見て、大半の者が感じたでしょう、この作品、メッチャ面白くなるッッ、と。

あれだけのインパクトをファンに与えた『仮面ライダーギーツ』が、実に美しい終わり方を迎えた訳ですから、後に続く『仮面ライダーガッチャード』のプレッシャーは半端なものじゃないでしょう。

けど、そのプレッシャーを見事にバネにして、強烈なキックをかましてくれやがった。その威力は、ギーツロスを吹っ飛ばすほどじゃないか!! いいぞ、それでこそ、仮面ライダーだッッッ

仮面ライダーガッチャードの変身者に選ばれた一ノ瀬宝太郎のキャラが、実に良い。英寿がいわゆる、天才タイプだったからこそ、宝太郎の運動は得意だけど、勉強は苦手、でも、真面目に取り組んでいる。また、何に対しても、好奇心が旺盛で行動力もある。器がデカく、意外にも冷静な判断力も持ち合わせている。そして、何より、仮面ライダーに必要なモノを、ちゃんと持っている。仮面ライダーに必要なもの、それは、誰かのピンチを救うために、いざって時、助けに動ける勇気だ。宝太郎が持っているそれに気付いたホッパー1は、良いバディになってくれそうだ。

宝太郎が変身する仮面ライダーガッチャード、これもまた、実にスタイリッシュで、興奮した。ホッパー1とスチームライナーのカードをガッチャンコした変身フォーム、それが、スチームホッパー。飛蝗の跳躍力、蒸気機関車のパワフルさが合いまったバランスの取れた初期フォームだな。運動は得意でも、喧嘩なんかしたことがなさそうな宝太郎が、クロトーが変貌したカマンティスマルガムと互角に戦えたのは、ドライバーや仮面ライダーとしてのシステムに変身者の戦闘を補助する機能が付いているからかな。

ホッパー1の数字が1、スチームライナーの数字が9って事は、足して10になる二枚のカードで対応する各フォームがあるのか。カードが101枚って事は、50フォーム!? いや、もう、それだけでワクワクしてくる。あくまで可能性ではあるけど、101枚目を手にした時に、最強フォームになるのかな。それとも、宝太郎の大切なモノを守りたいって気持ちが、存在しないはずの102枚目を生み出して、最強フォームになるのか。いずれにしても、楽しみだ。


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