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マカリを用いた星の測光(2)

2021-07-24 22:09:09 | 写真
都内で撮影した星空のRAW画像[5]をSequator[9]で光害除去処理した後にFITS画像に変換し、天文用FITS[4]画像処理ソフト:マカリ[1-3]を用いて、星の測光[6-7]を試みた。

(1)処理手順概要
 ・光害除去処理:Sequator[9] RAW画像を複数枚用いて光害除去処理を実施
 ・前処理:ImageMagick[10] トリミング処理
 ・フォーマット変換:IRIS[11] tif→FITS変換
 ・測光:マカリ[1-3]
 ・プラネタリウム:Stellarium-Web[11] 星の等級情報を参照

(2)測光の試行結果
 ・使用画像

2021-07-17 21:57 こと座[12]
Canon EOS Kiss X8i, CANON ZOOM LENS EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM
Mモード, ISO1600, 18mm, f/3.5, 8sec, MF, AWB
RAW画像6枚用い、Sequator[6]で光害除去処理を実施後、ImageMagickでトリミング(1024x768)
上記の画像(tif)をIRISを用いて、FITS画像に変換し、マカリの入力画像に用いた

 ・測光

マカリでの測光画面例
上記のFITS画像(こと座)をマカリに読み込み、測光を実施
読み込み方法:グレースケール画像、プレーン選択:第2プレーン(G)
測光モード:開口測光、自動モード


マカリでの測光結果
縦軸:Stellarium-Webで参照した星の等級、横軸(対数):マカリでの測光結果
青線は、ポグソンの式[7]の傾き(測光結果2桁変化に対する-5等級変化)
測光結果は、ポグソン式からの乖離が大きい結果となった
上記の乖離の原因は、撮影時の露出オーバーによるセンサーの飽和や、他の要因も考えられる


マカリのグラフ機能におけるベガの輝度と座標
使用画像のベガでは、輝度のピークが飽和しているようすが確認できた
使用画像の階調は256レベル(8bit)であり、ガンマ補正[13]の影響も考えられ、前記の画像は測光には適していないようだ
※RAW画像(輝度がリニア)では階調は16bit

 ・Stellarium-Webでの等級

Vega:0.09等級

HD172741:6.53等級

HD174321:7.97等級

HD174959:6.06等級

(3)まとめ
都内で撮影した画像を用い、マカリで星の明るさ(等級)の測定を試みた。
また、その測定結果とStellarium-Webでの等級を比較した。
今回の試行において、マカリでの測光手順概要(等級の測定には必ず比較星が必要になることなど)は把握できたが、現時点では、使用した画像に課題があるようで、正確な測光には至っていない。
今後は、使用するFITSデータを再検討して測光を試みたい。

参考文献:
(1)すばる画像解析ソフト-Makali`i-配布サイト
(2)マカリ:Makali`i 超入門編(マニュアル)
(3)PAOFITS
(4)FITS-Wikipedia
(5)RAW画像-Wikipedia
(6)測光 (天文)-Wikipedia
(7)等級 (天文)-Wikipedia
(8)IRIS
(9)Sequator
(10)ImageMagick
(11)Stellarium-Web
(12)こと座-Wikipedia
(13)ガンマ補正-Wikipedia
(14)マカリを用いた星の測光-goo blog
(15)都内の星座(19)-goo blog

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