原子力エネルギー問題に関する情報

杜撰で不経済極まりない原子力政策が、生存権を脅かし環境を汚染し続けていても、原発推進派の議員を選挙で選びますか?

増殖できず兵器級プルトニウムを生産するもんじゅ、真下には活断層!

2010年05月09日 | 「もんじゅ」の運転再開に異議!
Twitter: 環境と原発の学習会・いろりばた会議のスタッフ、imaitkoさんの、「4月15日のいろりばた会議・槌田敦さんの話より」というつぶやきをまとめて転載させていただく。

【以下転載】
もんじゅは建設予算を原子炉部分で早々に使い果たし、周辺部分は「この作業をこの値段で」という発注で動燃は中味に関与していなかった。事故を起こした温度計もその後の故障も動燃の知らない周辺部。再開してもすぐに周辺部の事故で止まるだろう。

軽水炉の場合は水が抜けて水蒸気になると原子炉は止まる方向に進むが、高速炉の場合はナトリウムが抜けると反応が増えてますます付近のナトリウムを泡にして追い出す。そうなると臨界事故になり止めようがない。地震で臨界事故になるのが高速炉。

もんじゅはそもそも増殖出来ない。それは炉心の再処理ができないから。プルトニウムは炉心とブランケットにできる。ブランケットは臨界事故に気をつければ再処理して回収できる。しかし高速増殖炉の炉心は軽水炉に比べて大量の白金族元素が発生している。

白金族元素は硝酸に溶けず再処理すると大量のヘドロが発生し、この中にプルトニウムが閉じ込められて完全に回収できない。もんじゅは炉心の再処理で回収率が96%より低いと増殖にはならない。

日本で今までに兵器級プルトニウムを生産したのは3基。東海原発、常陽、もんじゅ。東海原発はアメリカが介入して使用済み燃料の再処理をイギリスに委託させた。そのプルトニウムで英、米は原爆を製造していた。東海原発は既に廃炉。

高速炉常陽はアメリカのカーター政権が介入して兵器級プルトニウムを生産するブランケットを外させた。ブランケットを装着した最初の運転時に19kgの兵器級プルトニウムを生産した。

もんじゅは95年の事故までに兵器級プルトニウムを17kg生産したので、日本には今36kgの兵器級プルトニウムがあることになる。もんじゅが正常に稼動した場合、年間62kgの兵器級プルトニウムを生産することになる。

高速増殖炉は増殖なんてできない原子炉なのだが、増殖という言葉にごまかされて核兵器の材料を作るという事が抜けてしまっている。私はもんじゅは事故になると思っているが何とかすり抜けて運転されてしまうとインドに続く核武装国日本ということになる。【Twitterの転載ここまで】

槌田敦さんは、「核開発に反対する会」の代表で、3月に以下の声明を発表した。

核開発に反対する会」の声明(2010年3月5日)
「もんじゅ」を動かすな!声明   
特殊原子炉「もんじゅ」再開の動きに反対し、廃炉を求めます
核開発に反対する会(代表 槌田 敦)


福井県敦賀市にある、日本原子力研究開発機構の特殊原子炉「もんじゅ」は1995
年12月8日に事故を起こし、15年以上停止していました。昨今慌ただしく「もん
じゅ」の2010年3月に再稼働が喧伝されていますが、「年度内」などというお役
所の都合に合わせた計画で安全が担保できるはずもありません。
2月11日には原子力安全保安院が、2月23日には原子力安全委員会が再開を了承
したと報道されました。まだ細かい試験項目が出来てもいないのにマスコミは
「安全宣言」と宣伝しています。いったいどういうつもりでしょうか。

 地震の危険 真下に活断層あり

「もんじゅ」の敷地の地下には活断層があります。活断層を想定した審査をして
いると言いますが、地震学者は地震の規模想定の精度が悪いことを憂慮していま
す。いくらコンピュータで計算をしても、元の条件が不明確なら結果は不明確と
なるのは当然です。精度の悪い地震想定で導き出された耐震性能もまた精度が悪
いと言わざるを得ません。地震でこわれる心配のある、活断層の上の原発を運転
するなど、正気の沙汰ではありません。

 ズサンな改修と老朽化の進行

15 年前の「もんじゅ」事故の後、安全に改修したと宣伝されますが、根本的な改
造をするほどの手間と予算は掛けていないため、事故発生の懸念は拭えません。
2003年名古屋高裁での設置許可取消判決で指摘された安全審査の不備なども解消
されている訳ではありません。更に、15年間の長期停止期間中にもんじゅは老朽
化しました。排気ダクトが錆びて穴が空くような状況です。15年もの間停止して
いた原発を動かす例は世界にありません(日本にもありません)。そんな原発を動
かすことを優先し、穴のあいた排気ダクトの交換すら後回しにして運転を再開し
ようとするようでは、安全文化の枯渇です。

 実用化しない技術に無駄遣い
政府は、高速増殖炉の実用化予定は2050年だといいます。現在から40年も先の話
です。そもそも高速増殖炉は戦後米国で最初の発電用原子炉として企画されて以
来、既に開発に60年以上掛かっています。都合100年とは開発期間が長すぎです。
これほど長い期間、実用化しないということは発想の根本が間違っている証拠で
す。
既に「もんじゅ」には巨額の税金(約1兆円)がつぎ込まれています。「事業仕分
け」でムダと判定されました。にも関わらず、今後40年も税金の無駄遣いを使い
続けるのでしょうか。
「もんじゅ」が存在するだけで毎日6000万円もの予算が使用されています。無駄
な支出である「もんじゅ」は廃止するべきです。

 核兵器材料の製造は大問題

「もんじゅ」は長崎型原爆の製造に適した高純度プルトニウムを年に64kg生産す
る予定になっています。同位体239の純度の高いプルトニウムは「兵器級」と呼
ばれ、国際社会では核兵器に使用される物質として大きな意味を持ちます(警戒
される)。一方、エネルギー源としては年に高々64kgくらいでは全く意味があり
ません。
核武装準備をしている国々に「日本もやっているではないか」と口実を与えるこ
とになります。
非核三原則を標榜し、核廃絶を国是とする日本のやることではありません。

通常の原発よりも更に危険で無駄な原子炉「もんじゅ」の廃炉を求めます

核開発に反対する会
      連絡先:〒101-0061 東京都千代田区三崎町2-2-13-502
          TEL 03-3261-1128(午前中) FAX 03-3238-0797
HP http://kakukaihatsu-hantai.jp
Eメール info@kakukaihatsu-hantai.jp


  ※なお、「核開発に反対する会」は、1.「もんじゅ」廃止を
   求める署名と、2.『「もんじゅ」を動かさないで』の要望
   ハガキ=「もんじゅ」所長(向 和夫氏)と文部科学大臣(川端
   達夫氏)への2つのハガキに取り組んでいます。
   2枚一組で110円(送料別途80円)です。
   ご協力いただける方はご連絡下さい。
   現在、福井県の地元では、県知事へのハガキが取り組まれて
   います。【引用ここまで】

3月11日発表の「もんじゅ」運転再開に反対する学者有志による緊急声明にも、槌田敦さんの名がある。この中でも、「もんじゅ」運転再開がどれほど無意味であるか、理由が述べられているので、是非お読みいただきたい。 とりわけ、「トラブルの対応について、連絡遅れなどの頻発など組織の体質が改善されたとは思えない」という部分は、運転開始早々「5月6日からの燃料漏れ検知器の誤警報の公表が遅れ」て福井県や敦賀市から苦言を受けたことを、3月に予言していたようなものである。

なお、「もんじゅ」のナトリウム漏れ事故や、それが起こるべくして起きた背景については、当ブログの、信じ難いほどお粗末な「もんじゅ」の技術レベル!や、「1種類の警報器が鳴っても原子炉を緊急停止しない」もんじゅ!というエントリも、併せてお読みいただきたい。

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
非民主主義的 闇の統治者は (想定内)
2011-07-24 01:28:17
元 内閣調査室主幹 志垣民郎 氏は
2010年10月NHKが放映した"核を求める日本"で
"核兵器開発に日本の原発が深くかかわっていたが
特に外交 軍事等については裏があるという事を
 国は公表しないので
 国民はわかってもらいたい
 その事がわからない国民が悪いんであって
 国民は国家の外交や軍事のことを
 もっと知るべきですよ"・・と語る

現在日本が核弾頭の材料として即利用できる
プルトニューム総量は約45トン
アメリカの保有量の約半分で有る

日本の高速増殖炉"もんじゅ や ふげん"は
プルトニュームを増産する増殖炉です
また
ウラン専用の原発炉へ
中性子による圧力隔壁の劣化がより
早いプルトニュームを無理に10%混入(Mox燃料)して発電を行う 
プルサーマル事業は
核拡散防止条例違反を避けるために平和利用の名目で
行っている事業です
要するに・・
核燃料リサイクル計画は核拡散防止条例に違反しない為の隠れ蓑対策です
核燃料リサイクル計画は1975年にアメリカを始め
諸外国が危険で中止したこの計画を日本は現在も行ってます

国民に不都合な情報を隠したり削除する総務省の電気通信部門
はフィンランドの核埋設施設"オンカロ"も削除されましたが
必ず NHKの"核を求めた日本"を削除するでしょう
削除されない内に各人で早めに録画されて下さい
www.youtube.com/watch?v=3BAExnrO0mQ&feature=related
//vimeo.com/23185260
この日本を統治している者は
政治家や総理では有りません
代々受け継がれた政策を行う上級官僚です
霞ヶ関の一部の官僚による統治が現在も進行中です
「依らしむべし、知らしむべからず」(よらしむべし、しらしむべからず)

最後に・・
霞ヶ関の解体は困難ですが最も最重要な課題です
日本が本当の国民の為の民主主義と平和を得る為には
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