旅する骨董屋 喜八

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チベットの十字絞り染め民族衣装

2018年07月17日 | チベットもの

日本でチベットの絞り染めの民族衣装というと、
インド領ラダックやザンスカールの絞り染めの民族衣装が
知られるところだろう。

または、蒙古絞りと呼ばれるモンゴル伝来の縮絨に十字模様等に絞られた毛氈が
茶道の世界では知られる。

が、本家本元であるチベット本土でも絞り染めはあるのだ。

多くは、僧侶の衣服や一部のホースブランケット、腰巻きに見られ、
代表的な文様は、ティクマと呼ばれる十字絞りだが、
円形に絞るのも多い。

いずれにせよ、
日本であまり知られていないのは、
文献やネットでの情報か、
古い時代に日本へ渡ってきた物を限られた場所で目にする機会しかないからかもしれない。

しかも、現地で数多くあるかと言うと、
実は数少ない。
もっと言うと、非常に少ない。
ラサに行ったとしても簡単には目に出来ないのも事実だ。
が、
存在する事は確かに存在するのだ。



一見すると、ラダック・ドレス。
だが、
実はチベット本土ラサ近郊の寺院で僧侶に着用される祭事用衣装





様々な種類の絞り染め布が継ぎ合わされた、スカート部分の美しいドレープ部分



伝統的なチベットの絞り染め



紐で括る特徴的なドレープの表現方法は、ラダックやザンスカールでは目にしない



チベット本土ならではの、正面胸元、襟首の布
これらもラダッキー・ドレスとは異なる。
ティクマ文様(十字絞り)を表している。


チベットの絞り染めの伝統文化。
多くの人に知って欲しいと思う。





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