きづき窺見帖

窺見≒物見≒斥候≒間諜≒密偵≒SPY

書架の独書(追画あり)

2008-05-23 | 読・観
バラの写真も飽きてきたと思いつつ、これまた飽きられる独書。(ばらは小休止です)

「柔らかい月」 イタロ・カルヴィーノ 河出文庫
読んだことがないイタリアの作家。短編集。
わかったような、わからないような、奇想天外摩訶不思議小説。
いつものように、わかったような気がして満足すればいいでしょう。
第三部 ティ・ゼロ の短編が気に入った。

「名探偵の奇跡 最新ベスト・ミステリー」 日本推理作家協会編 光文社カッパノベルズ
短編集。赤川次郎・芦辺拓・有栖川有栖・泡坂妻夫・大沢在昌・北森鴻・坂木司・柄刀一・西澤保彦・法月綸太郎・柳広司・横山秀夫。
読んだことがない作家が、赤川次郎・芦辺拓・北森鴻・坂木司・西澤保彦・柳広司。半分の6人いる。
赤川次郎は大昔、本屋で立ち読みして、1ページでダメだった。今回初めて読んでやっぱりダメだった。
芦辺拓は一度読みたいと思っていた。今回の「裁判員法廷二〇〇九」は、これから始まる裁判員制度を踏まえたもので大変面白かったし、もし裁判員に選ばれたときの参考になるのではないか。来年5月に裁判員制度が施行される。
北森鴻は知らなかった。今回の「棄神祭」は、民俗学者が探偵で結構面白い。
坂木司も知らなかった。あまり面白くなかった。
西澤保彦は気になっていたが、読んだことなかった。超能力がらみなので気になっていたのでが、特に面白くはなかった。
柳広司も知らなかった。今回の「カランポーの悪魔」は、なんとシートンが探偵。狼王ロボの追跡。で、なかなか面白かった。
読んだことがある作家の短編は、まぁ、外れはないわな。

「事件の痕跡 最新ベスト・ミステリー」 日本推理作家協会編 光文社カッパノベルズ
短編集。蒼井上鷹・五十嵐貴久・乾くるみ・歌野昌午・逢坂剛・垣根涼介・加藤実秋・佐野洋・夏樹静子・新津きよみ・馳星周・光原百合・連城三紀彦。
読んだことがない作家が、蒼井上鷹・五十嵐貴久・乾くるみ・垣根涼介・加藤実秋・新津きよみ・馳星周・光原百合・連城三紀彦。13人中9人もいる。
馳星周は有名だが、なんか読む気がしなくて読んでいない。今回短編を読んでますます読む気がしなくなった。
連城三紀彦は知っていたが読んだことがなかった。なかなかよかった。
乾くるみも知っていたが読んだことがなかった。まあまあかな。他の作家もまあ・・・。
こうやって書いていると、その作家のファンは怒るだろうなぁ。一作だけで決めつけるな! とかいって。
でも結構短編って、その作家の気質が詰まっているからなぁ。
読んだことがある作家の短編は、まぁ、だいたい外れはないわな。

「不思議の足跡 最新ベスト・ミステリー」 日本推理作家協会編 光文社カッパノベルズ
短編集。伊坂幸太郎・石持浅海・恩田陸・鯨統一郎・桜庭一樹・柴田よしき・朱川湊人・高橋克彦・畠中恵・平山夢明・松尾由美・道尾秀介・宮部みゆき・山田正紀・米澤穂信。
読んだことがない作家が、伊坂幸太郎・石持浅海・鯨統一郎・桜庭一樹・柴田よしき・朱川湊人・高橋克彦・畠中恵・平山夢明・松尾由美・道尾秀介・米澤穂信。15人中12人もいる。いかに私が読書をしていなかったかがわかる。
鯨統一郎は名前を知っていたが読んだことがなかった。ナスカの地上絵の話でなかなか面白かった。
読んだことがある作家の短編は、まぁ、だいたい外れはないわな。だだし恩田陸は1、2作しか読んでいないけどね。

「テロリストのパラソル」 藤原伊織 講談社文庫
再読。記憶力が悪くて得することがある。大昔に読んだ、こんなにも素晴らしい小説の内容を大方忘れてしまうことである。江戸川乱歩賞直木賞をダブル受賞、審査員に絶賛されたこの小説は、今読んでも最高傑作である。まして忘れているので尚更である。最高傑作なのに内容を忘れているなんて、全く説得力ないよなぁ。
(ホットドックを作って食べたくなった/以前に読んだとき作ったような気がする)

「黒笑小説」 東野圭吾
「怪笑小説」「毒笑小説」に続く第3弾。短編集。長編の息抜きに執筆? それにしても毒が嬉しい。
文壇の(文学賞の)短編が4つもある。しかし、筒井康隆の『大いなる助走』という大傑作があるからなぁ。
おそらくそれを意識してだと思うが、最初の短編の題名は「もうひとつの助走」でした。でも、面白かったよ。

「隠蔽捜査」 今野敏 新潮文庫
吉川英治文学新人賞受賞作。主人公のキャラクターがいいですねぇ、というより、驚きですねぇ。興味のある方は是非読んでみてください。まぁ、主人公は<変人>と言われているわけですから。どうしてそう呼ばれているか、確かめてみては?

「彼方へ」 薄井ゆうじ 
短編集。なんか透明な感じがする小説。でも無限・環状列石・72年に一度の祭り・民間伝承など、題材が
面白い、そして意外に(失礼)深い物語ばかり。外れがないのもすごい。なんかホラー的でもあるしSF的でもある。

「怪笑小説」「毒笑小説」 東野圭吾
再読してみた。忘れている。面白かった。

さらに、同系列の「名探偵の掟 東野圭吾 講談社文庫」を再読しようと、本棚の奥から引っ張り出すと、
なんと、ひさいち栞が挟まっているではないか! 4コマが描かれている! 大発見だ!









2005.05.25追画

しかも、カラー

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5 コメント

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あ~ (いちみ)
2008-05-23 06:36:02
最初の画像に「目が覚めた!」と思ったんだけど……、独書タイトルを見ただけでどんどん眠たくなりますぅ~


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本と薔薇の日々(酒も!) (まいごの弟子)
2008-05-23 08:24:15
薔薇がきれいだなー、うっとり楽しませていただきました。

きづきさんの読書の話は身近にに思えて楽しい。どの作家に対しても話にのりたいけど・・
ちょこっとだけ。
北森鴻「棄神祭」は蓮丈那智のシリーズですねこれが収められている3冊目は新しいメンバーやそれまでめだたなかった人の活躍もみられておもしろかった!がんばれミクニ!
北森鴻は図書館で新しい作品をみかけると必ず借りてきます。いくつかシリーズがあって違うシリーズに他のシリーズの登場人物がちょい役で出てきたりして通の楽しみも味わえます。きづきさん好み(?)の酒や料理に対する造形の深さ、骨董に対する知識を楽しめる作品もおおく何冊読んでも私は飽きないな(表題作など詳しいことが書けないのは1冊ももっていないから・・)。
坂本司・・・3冊出ている引きこもり探偵のシリーズ、1冊目途中で飽きました。
乾くるみ・・数年前の「イニシエーション・ラブ」「リピート」にノックアウトです。とくに前者はすごい!一見つまらない恋愛話とみせて大仕掛けのトリックが・・・。読み終えてから何度読み返してもそのたびに著者のたくらみを発見できる「ハサミ男」タイプ!
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なんじゃこりゃー (まいごの弟子)
2008-05-23 08:27:35
なぜが入ってしまったんだろう・・・今日は
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栞のテーマ・・・クスンクスン (ねむ)
2008-05-23 20:50:51
裏を見せ~~~いオダマキ
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著作権が・・・ (きづき)
2008-05-24 01:07:31
いちみさん、
『蒸気駆動の少年』はおもしろそうです。
でも高い・・・

まい弟子さん。
乾くるみは、Jの神話というのを知っています。読んでいない。とういうか古すぎ!
北森鴻はまた今度機会があったら。

ねむさん、
言われると思っていました。
著作権が・・・・・といいながら今度載せてしまいます。今日はもう眠いのでおやすみなさぁい。
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