きづき窺見帖

窺見≒物見≒斥候≒間諜≒密偵≒SPY

夏休み特別企画倒れ

2006-08-13 | 卑小説
【Aジェントの憂鬱】    おしいいまいち

<プロローグ>

ついに、コブ付きで仕事をする事になってしまった。
この夏休みに、小学3年生の娘に旅行をねだられ、「ああ」 とか 「うう」 とか、生返事をしていたのが、現実になってしまったのだ。
組織の上司は、隠れ蓑になっていいんじゃない? なんて平然としているし、妻は、やっかい払いができるので、大歓迎。 それにしても仕事だぜ、し・ご・と! 任務だぜ、に・ん・む! ミッション!
もちろん、娘は、なぁーんも考えていないので、大喜び。いいかげんな性格。よく言えば鷹揚な性格。よくないか。

今思い起こせば、娘が生まれたときに、この性格はすでに出来上がっていた。

妻は、妊娠中、気持ち悪いだの、重いだの、暑いだの、もう、出産のときは、気絶してしまうのではないかというほど、喚いていた。ところが、実際は、超安産。まったく問題なく、母子ともども苦しまず、生まれた。
生まれたすぐ後、ベッドの妻と顔を合わせたとき、俺は開口一番、こう言った。

俺 『まさに、案ずるより産むがやすし だったな。 そのまんまじゃん』

妻は一瞬考えた後、こう言った。

妻 『そうだ、そこから名前をもらいましょう』

俺 『えぇ! 「やすし」 かぁ? でも、女の子だぞ』

妻 『なに言ってるのよ、馬鹿ねぇ。 あんず よ、 杏子!』

そして、娘は、漢字一文字の“杏”と命名された。
そして、性格は、“案ずるより産むがやすし” になった。
そして、行動も、“案ずるより産むがやすし” になった。
 
                                ( 次回に続かない )






というわけで、ちょっと考えた、短編ネタは、ここで、終わりです。コブ付き任務は、御破算になりました^^

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8 コメント

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宇宙人と妖怪は全然違います (きづき)
2006-08-15 23:17:46
agentは架空の人物です。妖怪も架空のものです。そう、どちらも実在しません。しかし、居ます。それは、社会や文化や、見る人(観察者)の規定によって存在するのです。実在しないが存在する。

jumboさんは実在します。私が証人です。(え?信用できない? わかりますその気持ち)

ええーと、なんだっけ、架空のagentが架空の妖怪であったとしても、なんら矛盾は無いのです。

宇宙人については、また機会を改めて(きっとそんな機会は無いと思いますが^^)
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何か用かい? (agent @ Brussel)
2006-08-15 02:20:57
宇宙人を飛び越して、とうとう妖怪人間ですか?

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そりゃあ (きづき)
2006-08-14 21:59:03
>その様子を見ていた母親も、仮面をかなぐり捨てたときは、どうなるの。



簡単です。それは、ベム ベラ ベロ です。



あ、あれは男の子だったか?
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妖怪大戦争 (あざらし)
2006-08-14 10:15:34
その様子を見ていた母親も、仮面をかなぐり捨てたときは、どうなるの。
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たかしさんちのおばあさん (jumbo @ Brussels)
2006-08-14 00:08:22
怖い話のおばあさん、ですね。

因みに娘は一人で田舎の祖父母の家に行っています。

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訂正と追記 (きづき)
2006-08-13 22:08:38
訂正:母親言った→母親が言った



追記:但し、娘さんがパパ以上の妖怪に育っていた場合は、より態度がでかくなる可能性がありますので注意が必要です。

(たとえば、そこで、娘も人間の仮面をかなぐり捨て、「ほら怖いでしょう」 と言った時、パパが怖がってしまった場合など)
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皆さんお盆休みなのに (きづき)
2006-08-13 22:04:25
プラーグのお盆はいかがでしょう。プラーグにお盆はないか。



>母親が「パパは本当は恐いのよ」と叱っても、全然平気

母親言ったその時、パパは人間の仮面をかなぐり捨て、本当の妖怪変化の顔を見せなければなりません。

パパ 「ほら、怖いだろう」

これで、態度も小さくなると思います。
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1.5倍 (agent @ Praha(Prague))
2006-08-13 00:58:19
帝王切開で生まれた娘の体重は、僕の生まれた時のそれの1.5倍でした。(3900g:2600g)

新生児室の揺り籠からはみ出しそうでした。

今では身長で母親を追い越し、態度のでかさで父親を凌いでいます。

母親が「パパは本当は恐いのよ」と叱っても、全然平気なのは、育て方を間違えたからかなぁ。

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