ランクルプラドKZJ71のスターターが以前から起動不調となっていたが、これが更に悪化してきたことから、今回修理に取り組んだ。
症状を整理すると
・スターターキィを回すとカチッ、カチッとマグネットSWの接点動作音がするもののモーターが起動しない。
・この際、メーター盤内のパイロットランプ類の照度に変化がない。→ということは、モーターへ電流が流れていない。
・スターターキィのON-OFFを繰り返すうちに起動する。
・バッテリーは正常に充電されている。
以上の症状からマグネットSWの接点不良と想定され、これを交換修理すればよいのだが、なんとか一時的でも復活させ延命化がはかれないものかとモガエてみた。
初めに、電源電圧を上げてはどうか、ということでバッテリーに充電器を接続し、13Vに上がった状態で始動確認したが、変化なし。
次はジムニー乗りがよくやるマグネットSW回路へのリレー追加による、電圧降下対策である。
しかし、前記のとおりバッテリー電圧を上げても改善されなかったことから、この策は効果がないと判断されるが、一応やってみることとし、まずはガレージ内のパーツから最も大容量のリレーを抽出して端子を確認→ソケットとリード線を準備した。
(マグネットSW回路の電流は、電磁力によってピニオンギヤをスライドさせるため、相当の大電流が流れる)
次に車をジャッキアップし、下にもぐってセルモーターの端子位置、および配線確認をしたところ、何とリレーを介してバッテリーから最短距離でマグネットSWへ配線されているではないか。しかも配線は大サイズの3.5㎟であり、これ以上の回路対策は不可能であることが判明した。
ランクルのマグネットSW回路用リレーの位置
次なる策として、マグネットSWの接点に大電流を連続通電して接触部の復活・改善ができないものか、ということでこれを試してみることにした。
これをやるにはエンジンがかからないようにして、セルモーターでクランキングを連続させればよい。
スターターSWをOFFの状態でリレーソケットを外し、マグネットSW回路を短絡すればエンジンは始動せずにセルモーターだけを回転させることができる。このための特製スイッチを作製した。
自作した短絡用スイッチ
これでセルモーターを数秒間回転させたが、最初はカチッ、カチッとマグネットSWが動作するだけでモーターが起動しなかったが、起動したら数秒間回転させ、これを繰り返すうちに、一発で100%起動するようになってきた。
期待通り接点接触面が回復してきたようである。
この図のリレーの左側端子を短絡すればマグネットSW部のコアが右方向に移動する。これによりピニオンギヤがスライドしてフライホィールに噛み合い、同時にマグネットSWの接点が閉じてモーターが起動する。
リレーのソケットを外して短絡用SWをセット
なぜ接点改善がされるのかは解らない。通常のエンジン始動時は、エンジン始動性が極めて良いことから、セルモーターは一瞬しか回らない。このためマグネットSW接点には1秒間程度しか電流が流れないため、接点温度上昇が少なく接触面の改善ができないのかも知れない。
電気回路のスイッチ接触端子は、投入時はアークは少ないが解放時(切る時)はアークが発生する。特に直流大電流を遮断する際はアークでつながって遮断がし難くい性質がある。(大電流を扱う電力系統で直流方式を採用する際のネックは、このアーク遮断ができず遮断器が作れないことである)
このスターター回路の電流程度では、遮断は可能であるがアークによって接点が損傷することは理解できるのだが、今回のように通電時間を長くした場合の接点回復の理由が自分には解らない。
理由はどうあれ接点回復によって、マグネットSWの延命化がはかれてことは事実であり、今後、この種の改善策として有効ではないだろうか。
今回はたまたまだったのかも知れないが・・・・?
しかし、いずれこの接点は損傷してトラブって来ること確実である。いずれはマグネットSWを取替なければならないので、早期にパーツ手配をする積もりである。
乞う、この件に関するご意見を!!
なお、今回の作業中には凹銀ちゃんと白河ロディオの伊東さんに電話での問い合わせして、貴重なるアドバイスを頂戴した。この場によりお礼申し上げます。有り難うございました。
おわり
症状を整理すると
・スターターキィを回すとカチッ、カチッとマグネットSWの接点動作音がするもののモーターが起動しない。
・この際、メーター盤内のパイロットランプ類の照度に変化がない。→ということは、モーターへ電流が流れていない。
・スターターキィのON-OFFを繰り返すうちに起動する。
・バッテリーは正常に充電されている。
以上の症状からマグネットSWの接点不良と想定され、これを交換修理すればよいのだが、なんとか一時的でも復活させ延命化がはかれないものかとモガエてみた。
初めに、電源電圧を上げてはどうか、ということでバッテリーに充電器を接続し、13Vに上がった状態で始動確認したが、変化なし。

次はジムニー乗りがよくやるマグネットSW回路へのリレー追加による、電圧降下対策である。
しかし、前記のとおりバッテリー電圧を上げても改善されなかったことから、この策は効果がないと判断されるが、一応やってみることとし、まずはガレージ内のパーツから最も大容量のリレーを抽出して端子を確認→ソケットとリード線を準備した。
(マグネットSW回路の電流は、電磁力によってピニオンギヤをスライドさせるため、相当の大電流が流れる)
次に車をジャッキアップし、下にもぐってセルモーターの端子位置、および配線確認をしたところ、何とリレーを介してバッテリーから最短距離でマグネットSWへ配線されているではないか。しかも配線は大サイズの3.5㎟であり、これ以上の回路対策は不可能であることが判明した。


次なる策として、マグネットSWの接点に大電流を連続通電して接触部の復活・改善ができないものか、ということでこれを試してみることにした。
これをやるにはエンジンがかからないようにして、セルモーターでクランキングを連続させればよい。
スターターSWをOFFの状態でリレーソケットを外し、マグネットSW回路を短絡すればエンジンは始動せずにセルモーターだけを回転させることができる。このための特製スイッチを作製した。

これでセルモーターを数秒間回転させたが、最初はカチッ、カチッとマグネットSWが動作するだけでモーターが起動しなかったが、起動したら数秒間回転させ、これを繰り返すうちに、一発で100%起動するようになってきた。
期待通り接点接触面が回復してきたようである。



なぜ接点改善がされるのかは解らない。通常のエンジン始動時は、エンジン始動性が極めて良いことから、セルモーターは一瞬しか回らない。このためマグネットSW接点には1秒間程度しか電流が流れないため、接点温度上昇が少なく接触面の改善ができないのかも知れない。
電気回路のスイッチ接触端子は、投入時はアークは少ないが解放時(切る時)はアークが発生する。特に直流大電流を遮断する際はアークでつながって遮断がし難くい性質がある。(大電流を扱う電力系統で直流方式を採用する際のネックは、このアーク遮断ができず遮断器が作れないことである)
このスターター回路の電流程度では、遮断は可能であるがアークによって接点が損傷することは理解できるのだが、今回のように通電時間を長くした場合の接点回復の理由が自分には解らない。
理由はどうあれ接点回復によって、マグネットSWの延命化がはかれてことは事実であり、今後、この種の改善策として有効ではないだろうか。
今回はたまたまだったのかも知れないが・・・・?
しかし、いずれこの接点は損傷してトラブって来ること確実である。いずれはマグネットSWを取替なければならないので、早期にパーツ手配をする積もりである。
乞う、この件に関するご意見を!!
なお、今回の作業中には凹銀ちゃんと白河ロディオの伊東さんに電話での問い合わせして、貴重なるアドバイスを頂戴した。この場によりお礼申し上げます。有り難うございました。

おわり
プランジャー28235の接触部もそれなりに損傷していると思うので、予算と相談しながら対応したいと思います。
この度は、有り難うございました。また、よろしくお願いしますねm(_ _)m
ってURL本文に入れたら怒られました^^;
28235のプランジャも出来れば交換したいところですが、プロの話では、最小予算で直すならマイナス側(だったはず)のみの交換でも相当持つらしいです。
Webであちこち捜したら、80の端子交換が写真付きでありました。 ボルト3本で簡単に外せるんですね。
補修パーツは数千円のようなので、セルモーターのあの場所での付け外し手間を考えると、磨くより新品交換がいいですね。
早速、準備します。
でも、本体取付ボルト2本の内、上側が力がかけずらく止めました。 再度挑戦です(T_T)
プラスとマイナスで端子の減りが違うと思うのでそれも合わせるのも効果あるかも
早期に部品手配をする積もりだが、金額がどうなのか気がかりです!
端子のみ・・・と言うことは、端子部が見えるのでしょうか? 見えるとすれば、磨くことで少し良くなるのでは。 どうなんでしょうか?
端子のみ部品購入して交換しましたが補給部品みると対策品と思われ、接触面が広くなってました