先日、ランクルプラドのスターター起動不調を修理・復活したのだが、これはほんの一時的なものですぐに以前のカチッ、カチッへ・・・。
このため、恒久対策として補修パーツを手配し修理を実施した。
なお、この車の仕様は以下のとおり。
ランクルプラド・ショートKZJ71、ディゼルエンジン1KZ-TE(3,000cc)、12V、H6年製、144,000km
まず、エンジンルームの上側から起動用リード線のコネクタを切り離す。接近して別なコネクタがあり、作業し難いのでこれを先に外すとやり易い。
起動用リード線コネクタを分離した状態
次に、下部にもぐってバッテリーからのモーター電源線を取り外す。
エンジン下から、バッテリーからの電源端子を外す
エンジンへの取付ボルト1本とナット1個を外して、スターター本体を下部へ降ろす。 他のパーツが邪魔して降ろしにくいが、一旦、縦にすると降ろせる。
このランクル用のスターターは高トルクが必要なことから、小型ガソリンエンジン用と異なり、減速(リダクション)式となっている。高速回転するモーター回転を約1/4に減速するもので、減速機構付き高速大トルク型スターターと呼ばれるそうである。
この減速ギヤ機構があることから、ピニオンギヤはモーター軸と直結ではなく、マグネットコイル軸上にあり、プランジャーでフライホィール側に押し出す仕組みになっている。

取り外したスターター。 上部がモーター、下部がマグネットコイルやSW部で、その左側に減速ギア、一方向クラッチおよびピニオンギヤがある。
マグネットコイル端にビス3本で止めてある鉄板製ふたを取り外すと、中心にプランジャーがあり、これを引き抜くと両側にマグネットSWの接触子がある。
マグネットSWのふたを外してプランジャーを引出した状態。メーン端子は上:モーター側、下:バッテリー側
外した接触子とプランジャーの焼損状態
上:バッテリー側 下:モーター側
接触子焼損・消耗状況
バッテリー側 2.5mm→1.0mm
モーター側 2.5mm→2.1mm
プランジャー 2.0mm→1.7mm
上記のとおり、スイッチ部各パーツの接点面はアーク熱によって溶けて消耗しており、また肌荒れしている。特にバッテリー側がその消耗が極端に大きい。
今回、スターター不良の原因は、接触面の肌荒れによる接触不良ではなく、上下2個の接触子の消耗量が均等でなく、バッテリー側の片側が大きく消耗したことから、これに接触するプランジャーに付いているコンタクトプレート(銅円盤)が密着しなくなったのである。
なお、ある程度の消耗不均衡に対してはスプリングによって対応するようになっている。
SJ30F's Evolutionさんから、片方のみの交換でも良い、とのアドバイスを受けたのだが、パーツが安価なことから今回はプランジャーも含めて交換することにした。しかし、また1個だけ消耗してしまうので全部の交換は意味がない事になる。
購入した補修用パーツは、下図のとおり。
新品パーツ 3種類
右 STARTER KIT 28226-72010(DENSO 028099-3020)¥530
左 STARTER KIT 28226-76100(DENSO 028099-7752)¥720
中 PLUNGER SUB-ASS 28235-35080(DENSO 053660-7101)¥1,160
接触子を交換した状態
プランジャーを挿入した状態
取替完了し清掃したスターター
先日に途中まで手がけて、部品配置などを把握できたことから、約2時間の短時間で完了。また、¥2,500程度の費用で修復できたことに満足した。
エンジンルーム
経過年数(15年)、走行距離(14万km)の割りにとってもきれいなエンジンですなぁ~!
なお、今回の作業でスターター・マグネットスイッチのバッテリー側が極端に消耗することが確認されたが、その理由については後日まとめてここに掲載することとする。
つづく

このため、恒久対策として補修パーツを手配し修理を実施した。
なお、この車の仕様は以下のとおり。
ランクルプラド・ショートKZJ71、ディゼルエンジン1KZ-TE(3,000cc)、12V、H6年製、144,000km
まず、エンジンルームの上側から起動用リード線のコネクタを切り離す。接近して別なコネクタがあり、作業し難いのでこれを先に外すとやり易い。

次に、下部にもぐってバッテリーからのモーター電源線を取り外す。

エンジンへの取付ボルト1本とナット1個を外して、スターター本体を下部へ降ろす。 他のパーツが邪魔して降ろしにくいが、一旦、縦にすると降ろせる。
このランクル用のスターターは高トルクが必要なことから、小型ガソリンエンジン用と異なり、減速(リダクション)式となっている。高速回転するモーター回転を約1/4に減速するもので、減速機構付き高速大トルク型スターターと呼ばれるそうである。
この減速ギヤ機構があることから、ピニオンギヤはモーター軸と直結ではなく、マグネットコイル軸上にあり、プランジャーでフライホィール側に押し出す仕組みになっている。


マグネットコイル端にビス3本で止めてある鉄板製ふたを取り外すと、中心にプランジャーがあり、これを引き抜くと両側にマグネットSWの接触子がある。



接触子焼損・消耗状況
バッテリー側 2.5mm→1.0mm
モーター側 2.5mm→2.1mm
プランジャー 2.0mm→1.7mm
上記のとおり、スイッチ部各パーツの接点面はアーク熱によって溶けて消耗しており、また肌荒れしている。特にバッテリー側がその消耗が極端に大きい。
今回、スターター不良の原因は、接触面の肌荒れによる接触不良ではなく、上下2個の接触子の消耗量が均等でなく、バッテリー側の片側が大きく消耗したことから、これに接触するプランジャーに付いているコンタクトプレート(銅円盤)が密着しなくなったのである。
なお、ある程度の消耗不均衡に対してはスプリングによって対応するようになっている。
SJ30F's Evolutionさんから、片方のみの交換でも良い、とのアドバイスを受けたのだが、パーツが安価なことから今回はプランジャーも含めて交換することにした。しかし、また1個だけ消耗してしまうので全部の交換は意味がない事になる。
購入した補修用パーツは、下図のとおり。

右 STARTER KIT 28226-72010(DENSO 028099-3020)¥530
左 STARTER KIT 28226-76100(DENSO 028099-7752)¥720
中 PLUNGER SUB-ASS 28235-35080(DENSO 053660-7101)¥1,160



先日に途中まで手がけて、部品配置などを把握できたことから、約2時間の短時間で完了。また、¥2,500程度の費用で修復できたことに満足した。

経過年数(15年)、走行距離(14万km)の割りにとってもきれいなエンジンですなぁ~!
なお、今回の作業でスターター・マグネットスイッチのバッテリー側が極端に消耗することが確認されたが、その理由については後日まとめてここに掲載することとする。
つづく
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