Key_Kitaの独り映画日記

主に観た映画・ドラマの感想を書いてます。
最新映画だけでなく過去の作品や雑談も少々。

映画『祈りの幕が下りる時』

2018年01月30日 | 映画
この作品は、類い稀な推理力で難事件を解決に導く刑事を主人公にした、東野圭吾の人気ミステリー小説を映像化した『新参者』シリーズの完結編。
謎に包まれた殺人事件の捜査線上にある女性演出家が浮上したことで、主人公・加賀の母が失踪した理由や父との不和、加賀自身の過去が明かされる。
主演の阿部寛をはじめ溝端淳平、田中麗奈、山崎努らレギュラー陣が続投し、新キャストとして松嶋菜々子、伊藤蘭、小日向文世らが参加。
テレビドラマ『半沢直樹』などの演出を務めた福澤克雄がメガホンを取る。


滋賀県に住む女性が東京都葛飾区で殺され、松宮ら警視庁捜査一課の刑事たちが担当するが、捜査は難航する。やがて捜査線上に女性演出家・浅居博美の存在が浮かび上がり、近くで発見された焼死体との関連を疑う松宮は、その遺品に日本橋を囲む12の橋の名が記されていることを発見する。そのことを知った加賀恭一郎は心を乱し…。


連ドラ時代のコミカルさが復活しただけでなく、この『新参者』シリーズのこれまで以上に面白い作品ですが、このシリーズを観たことがない人でも十分に楽しめる作品。
新たな情報や加賀の過去などが明らかになればなるほどに事件への謎は深まり、結末が読めずに最後の最後まで楽しめる内容でした。
新キャストの松嶋菜々子、伊藤蘭、小日向文世らの演技ももちろんよかったですし、阿部寛をはじめ溝端淳平、田中麗奈、山崎努らレギュラー陣も良かったと思います。
そしてこのドラマ『新参者』で出演していたキャストもエンドロールでセリフ無しでしたが、出演しておりこれまでのファンならより一層楽しめると思います。

【関連記事】
ドラマ『新参者』(2010年・全10話)
ドラマ『赤い指〜『新参者』加賀恭一郎再び!』(2011年)
映画『麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜』(2012年)
ドラマ『“新参者”加賀恭一郎「眠りの森」』(2014年)

映画『星めぐりの町』

2018年01月30日 | 映画
この作品は、数々の映画やテレビドラマで活躍してきたベテラン俳優・小林稔侍が映画初主演を果たしたヒューマンドラマ。
豆腐屋を営む男が、震災で家族をなくした少年を見守る姿を映す。
メガホンを取るのは『蝉しぐれ』などの黒土三男。
『甘い鞭』などの壇蜜、『学校II』などの神戸浩をはじめ、ベテランの六平直政、平田満、高島礼子らが共演する。


愛知県豊田市。病気で妻を早くに亡くした後、自動車整備工として働く娘と二人で暮らしながら豆腐屋を営む勇作は、手作りにこだわった豆腐を主婦や居酒屋に届ける毎日を送っていた。ある日、亡き妻の遠縁にあたる少年で、東日本大震災の津波で家族全員を失ったマサミがやってくる。たらい回しにされた末に、自分のもとに来た彼を迎え入れ、時間をかけてじっくり向き合おうとする勇作に、固く閉じていた心を少しずつ開くマサミだったが…。


東日本大震災で両親と妹を亡くし震災孤児になってしまい、会ったこともない親戚をたらい回しにされて、自分で行き場所すら選べないマサミが最後に行きついた場所が豆腐屋を営む勇作の家。
家族の写真さえないマサミの荷物は、小さなリュック一つと妹との思い出のスノードームだけ。最後まで言葉数は少ないままでしたが、少しずつも着実に心を開き、成長していこうとするマサミの姿に感動しますし、小林稔侍さんらしい温かさや辛抱強さがにじみ出ていて、とても良い映画だと感じましたし、子役の荒井陽太くんも難しい子供役で個人的には良かったと思います。

東日本大震災後しばらくはいろいろと報道されて知っている部分もありましたが、もうすぐで7年が経とうとしている今、恥ずかしながら被災地や被災者たちがどんな風にどんな暮らしをしているのかなど実状を全く知りません。
この作品自体は実話ではないですが、映画に出てくるマサミの方に家族全員を失い深く傷ついている震災孤児がいて今でも辛い思いをしている子供たちがいるという事実に気付かせてくれる作品でもあると思います。

映画『手をつないでかえろうよ~シャングリラの向こうで~』(2016年)

2018年01月28日 | 映画(DVD)
この作品は、2015年5月28日に逝去した俳優・演出家の今井雅之が原作・脚本・演出・主演を務めた舞台作品を映画化。
伊勢神宮を目指す知的障害を抱えた男性の旅の行方とその数奇な人生を、道中で出会った女性との交流を絡めて描く。
監督は、今井出演作『WINDS OF GOD ウィンズ・オブ・ゴッド』などの奈良橋陽子。
キャストには、川平慈英、すみれ、七海、板尾創路、LiLiCoなど、バラエティーに富んだ顔ぶれが結集する。


軽度の知的障害を抱える真人。同じ障害のある咲楽と中学時代に出会い、彼女と心を寄せ合った末に夫婦となる。だが、咲楽を守るために真人はある罪を犯してしまう。新婚旅行の約束が果たせなくなってしまった彼は、一人で京都府の天橋立から伊勢神宮へ向かう旅に出る。その道中で出会った麗子という女性に、幼なじみでもあった咲楽の面影を重ねる真人。彼女と一緒に旅を続けていくと…。


主演の川平慈英さんの素晴らしい演技に引き込まれ、作品としても良かったと思いますし、板尾創路さんの優しさ溢れる表情にもグッときました。
意外と言ったら失礼ですが、すみれさんも自然な演技で良かったと思います。
今井雅之さんの『生』や『平和』に対する深い思いがひしひしと伝わってきて、もし今でも今井さんが生きていて監督や演出、主演などでこの映画に携わっていたらどう変化したのか気になります。
あまり期待せずに観たせいか、期待以上の作品でした。

映画『ジュラシック・パーク』(1993年)

2018年01月11日 | 映画(DVD)
この作品は、最新のバイオ・テクノロジーによって現代に甦った恐竜たちを小さな島で放し飼いにしているテーマ・パークが、完全制御の不備によりおちいるパニックを描くSFドラマ。
監督はのスティーヴン・スピルバーグ。
製作はキャスリーン・ケネディとジェラルド・R・モーレン。マイケル・クライトンによる同名小説を原作に、クライトン自身とデイヴィッド・コープが脚本を執筆。
SFXはアメリカを代表する2大スタジオ、スタン・ウィンストン・スタジオとILMで作業がなされ、ウィンストンは実写シーンの恐竜たち、ILMは恐竜の遠景シーンのコンピュータ・グラフィックスなどを担当した。
出演はサム・ニール、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラムら。


大富豪ジョン・ハモンドの招待で、古生物学者グラントとサトラー、そして数学者マルコムが南米コスタリカの沖合いに浮かぶ島を訪れた。そこは太古の琥珀に閉じ込められたDNAから遺伝子工学によって蘇った恐竜たちが生息する究極のアミューズメント・パークだったのだ。だがオープンを控えたその“ジュラシック・パーク”に次々とトラブルが襲いかかる。嵐の迫る中、ついに檻から解き放たれた恐竜たちは一斉に人間に牙を剥き始めた。


7月に新作の『ジュラシック・ワールド 炎の王国』が公開されるのを前にもう1度このシリーズを観返しておこうと思いレンタル。
と言ってもこの『ジュラシック・パーク』シリーズで鑑賞したのがこの『ジュラシック・パーク』と『ジュラシック・ワールド』の2作のみ。
観たのは10年以上前で全体的にぼんやりとしか覚えておらず、改めて観てみるとこの映画の凄さを痛感させられます。
一見、恐竜やテーマパークなど子供向けのような要素がありますが、単なる恐竜映画ではなくエンタメ性満載で見応えのある作品。
恐竜のCGやVFXは今観てもすごくリアルでよく出来ていると思いますが、劇中使用されているパソコンやグラフィックに古めかしさが感じられる為、若干ですが違和感を感じます。

映画『世界の果てまでヒャッハー!』(2015年)

2018年01月09日 | 映画(DVD)
この作品は、ブラジルの高級リゾート地にバカンスにやってきた男たちが大騒動を繰り広げるアドベンチャーコメディー。
ジャングルの秘境ツアーに繰り出した一行の珍道中が描かれる。
脚本やプロデューサーもこなしてきたニコラ・ブナムと、主演も務めるフィリップ・ラショーがメガホンを取り、『コルシカン・ファイル』などのクリスチャン・クラヴィエらが出演。
おバカな男たちが巻き込まれるハプニングの数々に笑いが止まらない。


フランクは恋人ソニア、悪友たちとブラジルの高級リゾートホテルを訪れる。彼はこの旅をきっかけにソニアにプロポーズしようと考えていたが、彼女の祖母の世話を押し付けられてしまう。やむなくフランクと友人たちは祖母を連れてジャングルの秘境ツアーに繰り出すが、一行はハンディーカメラ1台を残して行方不明になり…。


前作の『真夜中のパリでヒャッハー!』よりもスケールアップしていて笑いも多めになっていて面白い。
前作の様に周りのみんなが酔っ払いではなく素面で主人公も普段は常識人キャラなのに周りのバカに巻き込まれてどんどん暴走していく様がより面白い。
もしまた続編があるとするなら観てみたい作品です。

【関連記事】
映画『真夜中のパリでヒャッハー!』(2014年)