KEVINサイトウの一日一楽 

人生はタフだけれど、一日に一回ぐらい楽しみはある。

True Story ?in Guam

2006年05月07日 | Travel
 今から、one decade ほどの昔、僕は休みともなれば、南の海に浮かぶ数々の島を訪問した。

 紺碧の海が、海を渡る風が、透き通るような青空から降り注ぐ陽光が、夕方になると訪れるスコールやシャワーが僕の体内の細胞を隅々まで活性化させてくれた。

 そんな生活から、ナチュラルに海に潜る様になった。
 現地でスキューバの基礎は一応習ったが、実際には実践で潜る術を覚えていった。

 潜りは死亡率の高い危険なスポーツである。よって、基本的に単独行動は良しとされない。

 しかし、海中に広がる宇宙を探索するのに、他人は邪魔だ。
 ルール違反と分かっていても、僕は単独で潜るようになっていた。

 太平洋に浮かぶ或る島だった。
 いつものように僕は、地元の船頭に案内してもらって、秘密のスポットで潜りを楽しんでいた。

 珊瑚の広がりの中に、色とりどりの魚たちが泳ぐ遥か彼方から何か真っ黒な巨大生物がゆっくりと近づいてくるのが見えた。

 「!!」遂にシャークと遭遇したか!
 流石にパニックが僕を襲った。

 しかし、黒い物体が至近距離に入ると、それは鮫ではなく、真っ黒なウエット・スーツに身を包んだ巨躯を持つ人間だということが判明した。

 お互いに、軽く身振りで挨拶し、僕はこの巨魁をやり過ごそうとしたが、彼は手を大きく振って、笑いながら付いて来いという。

 半信半疑のまま、僕は彼の後に付いて更に深く潜っていった。



 まるで珊瑚で出来た迷路を潜り抜けた跡に、砂地の海底に達した。

 驚いた!僕の目の前には、何と沈没した小型の廃船が横たわっていた。既に朽ちようとする船体には珊瑚や貝がびっしりと生息し、魚の良い休息場所にもなっている。

 巨人に促されるまま、船の中を覗いて、僕は「グワ!」と叫んだ。その叫び声はブクブクとした気泡に形を変えて、上へと登っていく。僕は腰が抜けそうになった。

 何故なら、そこにはボロボロになったパイレーツの服装に身を包んだ白骨が2体あった。

 まさか・・・。これは本船に付属した緊急避難用の小型船らしい。何か、事があって逃げ落ちた海賊の末路がこの海底だったのだ。

 まるで、映画か、子供向けNOVELの世界じゃないか?
 半信半疑のまま、僕は再び巨人に付いて、今、来た珊瑚の迷路を引き返していった。

 これが、僕とチャモロ族の巨人、ボブとの最初の出会いだった。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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早く続きを (いそちゃん)
2006-05-07 21:38:15
これホントの話ですか?

するといずれその白骨体の写真も・・・

いずれにしても早く続きを読みたいな~
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連載 (KEVIN)
2006-05-09 00:34:19
 暫く連載します。ご期待下さい。
返信する

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