さゆりのひとり言-多発性骨髄腫と共に-

多発性骨髄腫歴15年/'08年4月臍帯血移植/「病気は個性」時にコケながらも前向きに/はまっこ代表/看護師/NPO所属

これからのこと 第三章

2009年03月04日 23時06分04秒 | MM闘病記
退職を決意した私は、それに伴う準備を始めました。

辞めるのは良い、けど、ただ仕事を辞めるという決断だけでは、何も先に進まない。
辞めた後、どうしていくのか。

確かに、体力は戻ってきたし、半年以上自宅療養をしてきていて、
自分でどのくらい働けるのかを試してみたいという気持ちがあった。
自分の責任の持てる範囲で。
これならできるだろうという自信の中で、実際にどうなのか、
それを確かめてみたかった。

障害年金は、仕事を辞めたら受給できる。
とりあえず、障害年金2級の認定で支給されるのは障害基礎年金。
退職したら、この障害基礎年金に加えて障害年金が支給されるはずなのが。
障害年金は、週2~3回の半日くらいのパートを始めた場合、
支給はストップされてしまうのだろうか??
もし、そうであれば、働かないほうが収入としては確保できるのかもしれない。
そんなことを調べつつ、でも、実際にパートでも雇ってもらえるのか、
働ける内容の業務はあるのか、確認しなければならない。

パートとしてのあてはあった。
実際、時給はかなり良い。
根回しを続けた。

そういう準備をしつつ、両親にも話をする。

父親は、すぐに反対だった。

今、一緒に生活している母親にも話す。
なんだか、よくわからないけど感情的になってくるので、
うまく話がかみ合わず、泣きながら話し合いになってしまう。

そんなとき、主治医からのメール。
その朝、辞める決意とともに、主治医の意見を聞いていたのだった。

うまく伝えられず、返信された主治医からのメッセージをそのまま母に見せた。
母との泣きながらの話し合いは中断せざるを得なくなった。

「主治医としては常識的には退職は勧めません。
(中略)
言いたくないけど、今のさゆりがあるのは、病気の性質から考えるとかなり奇跡に近い。移植にいけたのは今さゆりを悩ませているベルケイドがあの時点で効いてくれたからだし、臍帯血移植だけで一年近く再発なく過ごせる可能性はおそらく2割もないと考えていたので、その細い道を良く踏み外さずに歩んでくれたと思っています。・・・」

ただただ、母と抱き合って泣きました。

もちろん、最終的に決めるのは私自身、ということを付け加えられていましたし、
私自身もそうであると思います。
しかし、結局のところ、私には選択肢が与えられていないのだ、
と思いました。

とにかく、仕方なく継続する、つまり復帰を試みることになりました。

復帰にあたり、診断書を書いてもらい、職場の産業医と面談をします。
半日あるいは4時間以内の業務時間の制限と立ち仕事はできないという立ち仕事以外の座業中心でという業務内容の制限を必ず明記するように主治医に依頼しました。

専門職業人としての責任とプライドがあります。
しかし同時に働く権利もあります。

二転三転する自分の考え方や発言に、今の首相と重なってしまい、
情けなくなったりもします。
しかし、2週間なりやってみてダメなら、周りも納得するでしょう。
そりゃ、私だって今の体力でフルタイム勤務をこなせるなら、
ストレスなくこなせるのであれば、万々歳です。
安心して、そうしたら周りにも説得力を持って転職なり辞めるなりすることは可能でしょう。
居心地が良くなれば、そのまま勤務したって構いません。

とにかく一度は復帰してみる。

自体は一転、あわただしく復職に向けての準備に取り掛かることになりました。




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4 コメント

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障害年金 (すいぎゅう)
2009-03-05 09:26:40
障害年金は働いて収入があっても、支給停止になることは基本的にありません、支給されます減額もありません、
それと基礎年金のみの支給と言う話は聞いたことがないのですが
働いていても基礎年金と厚生年金の部分合計で支給されるはずだと思うのですが、よく確認してみてください
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障害年金 (すいぎゅう)
2009-03-05 11:55:09
 間違っていました、訂正します

 障害共済年金の受給権がある人は、共済組合や厚生年金保険に加入している間は収入により全額停止、または一部停止になる場合があるそうです

 障害厚生年金の場合支給停止はありません。
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同感です (iwaiwa)
2009-03-05 18:03:49
とにかく、同じ職場に復帰賛成です。
再就職は、大変ですよ。
事情を理解してもらうのは、キビシイと考えた方がよいです。
私の方は、2度目の失業危機です。
そろそろ障害者の申請も検討中です。
どうにでもになっています。
MMで、さい帯血移植から、5年以上経過しましたが、
治療成績アップの為、生きていかないと、
みなさんにささえられてきたのですから。。。
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iwaiwaさんへ (さゆり)
2009-03-09 11:15:56
そうですよね。
貴重な体験をお話しいただいて、本当にありがとうございます。
とりあえず、頑張ってみたいと思います。
安定した収入源や、万が一の時に安心して治療を受けられる状態にあるということは重要なことですよね。
しがみつきたいと思います。
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