小馬太郎兵衛@タコのイカ踊りぃっ!!

ブログの老後をユラユラ楽しむ悦楽ブログって言ったけどさ、もう一発くらい狙ってもいいのかな。やってもいいかな?

「飲みにケーション」まで否定するべからず

2008-03-11 01:55:27 | Weblog
いろいろと考えさせられるネタが久々に出てきた。
ネット界隈も、この記事では喧々囂々の議論が巻き起こっているようですな。

J-CASTニュース - 一番の関心事は貯金 20代は「かわいそうな世代」なのか

酒を飲まない。車を買わない。休日は「家にいる」。一番の関心事は貯金――。これが20代の若者の特徴だという調査結果が公表された。そこから垣間見えるのは保守的でつつましく、見方によっては「かわいそうな世代」の姿でもある。

約8割が毎月貯金をしている

インターネットリサーチのマクロミルは、2008年2月29日に「若者の生活意識調査 2008」(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の20代男女312人にアンケート)を発表した。

この中で、貯金について尋ねたところ、約8割の人が毎月貯金をしていた。目的は「いざという時のため」が65%。「旅行資金」が28%、「病気や事故の備え」が27%、「老後の蓄え」が23%という順になった。「積極的にお金をかけたいものは」という質問に、なぜか回答は「貯金」が44%でトップ。休日の過ごし方は、「家にいる」が38%で、お酒を「ほとんど飲まない(25%)」「まったく飲まない(10%)」の合計が35%になっている。

日本経済新聞が07年8月22,日付け紙面に掲載した調査でも、似たような結果が出ている。「自由に使えるお金の使い道」(複数回答)については、「貯蓄」を挙げた人が36.0%、00年より8・2ポイント高くなった。飲み代は29.6%が「お金がもったいない」。これは30代より10ポイント以上高い。乗用車を「持っている」は13.0%だが、00年より10ポイント以上低下、家電や海外ブランド品など18品目も保有率が低下している。

つまり、飲み代や買い物を節約し、貯金に回しているようなのだ。

ほんとうだろうか。J-CASTニュースでは都内の20代にそのあたりの事情を聞いてみた。

「断れない大きな飲み会には出ますが2、3人の集まりには行きません。飲んだら無くなってしまう酒なんかに、カネを使いたくないから。余ったら貯金。貯金で(液晶大画面テレビなどの)形が残るものを買ったり、将来に備えます」(29歳の男性サラリーマン)
「飲み会を開いても来ない学生が多い。部屋に居るのが好きで、アパートに無いものといえば、酒、エロ本、エロDVD、冷蔵庫の中身です」(23歳の男子大学生)
「結局、日本はもっとダメになると思っているんです。成功する人は1割にも満たないはずから、慎ましく生きるしかないんです」(22歳の男子大学生)
「貯金しているのは、自己投資をしていないのと同じ」
「20代からの自分を高める勉強法」(ソフトバンククリエイティブ刊)などの著書がある、ジャーナリストで経営コンサルタントの中島孝志さんは、現在の20代を「かわいそうな世代」と評し、こう話す。

「20代は将来に不安の要素が多いため、ちょっと先の未来に踏み出すことができない。貯金は地に足がついた人生設計、ともいえるが、投資のようなリターンがないから、若い世代にとっては、停滞、を意味しているのではないか」
20代の若者が保守的になっているのは、同世代にたくさんニートがいてその現実を知っていること。さらに、株の乱高下、年金、サブプライムなど経済面の問題が山積し未来を描ききれないことや、両親が不況の時代を生き、今でも家のローンや、教育費を抱え「カネがない、カネがない」とシャワーのように言葉を浴びせられてきたからだという。

「20代がお金を使わずに貯金しているのは、自己投資をしていないのと同じだから、これからの人生に向かって投資しなさい、と言いたい。投資は成功も失敗もあるけれども、どちらがおもしろい人生を送れるか、ということだと思うんです」


この記事が言わんとしていることは、実は理解できなくもない。
自己投資をせずにひたすら貯金をして、それが本当に己のためになるのかを、若い世代に問うているのだ。

ただ、理解して欲しいのは、皆とは言わないけれども、貯金に回したくて貯金しているのではなく、ただでさえ非正規雇用が増える一方で年収200万割れの人口の増加、年金破綻だのが言われているご時世、己の身を守るのは己自身と、今からなけなしの月給やボーナスをそのまんま一切手を付けずに貯金に回さざるを得ない状況を作り出したのはどこのどいつだと。それは決して20代の若者の層がケチを付けられるべきものではなく、単なる団塊世代の言いがかりとしか捉えられぬのも致し方あるまい。今となってはサブプライム問題と原油価格高騰に端を発した経済危機が叫ばれる状況ではあるが、その前のほんの僅かな好景気が、どのようにして造られていった物なのか。企業努力という名の人件費削減にあるのは間違いなかろうし、技術や知識の継承を放棄してまで人件費を削りに削った上に、ほんのわずかな好景気がやって来たということを、よもやお忘れではないだろう。人件費削減という「実」を取った替わりに、日本の職場という職場から、仕事への誇りが失われたのである。

ただねえ…。

「飲みニケーション」の否定はなんか違うんでないの?

仕事が終わっても、ほぼ仕事の延長戦かのような「飲み」に誘われるのがおっくうなのは、否定はしない。おいらもよくあった(笑)。おいらも若い頃は、「仕事の話を酒の席でしかできないなんて浅はかな」と鼻白んでいたクチで、今から思えば若気の至りというか、相当小生意気なクソガキだったのは間違いないorz
ましてや一度飲み会に参加しなかっただけで上司から叱責されようものなら、「こんなことでなんで怒られなきゃいかんのよ」と、涙目になりながら、更に周囲に心を閉ざすという結果にもなりかねない。これも俺はあったな。体調が悪くて飲み会をパスしたら怒られて、上司相手だから我慢はしたけれど、あれはマジで腹が立ったな。こっちだって飲めれば飲んどるわ。

まあ、正直どうでもいい「飲みニケーション」があるのは間違いないし否定はしないが、それとて一度は参加して己の五感で確かめてからでも決して遅くはないはずで、むしろそれすら疎んじて参加せずに、「飲みニケーションなんて古くさいにも程がある」という論調には、いささか納得しかねる部分があるのだが…。

だいたい、仕事の話をしていて、いつ何時、誰とでも腹を割って仕事の話が出来るという人が、果たしてどれほどいるというのか。実際問題いないと思う。
そうでなくても、同僚と杯を交わすことによって、相手の本当の考え方、仕事の姿勢を理解でき、また情報を交換することによって、いざとなれば後ろ盾になってくれる事もあるだろうし、そうした仲を築くまたとないチャンスだと思うのだ。
仕事場ではなかなか話せないプライベートの話をすることによって、同好の士を得られることもあるだろう。そうでなくても、プライベートに限らず、仕事の話から己の人生の行く末まで、いろんな情報が転がっているかもしれない。

それこそが「自己投資」っていう奴なんじゃないの?

なにも自己投資は資格の勉強だけではない。
人間関係にも、それ相応の「自己投資」は必要不可欠。
100の情報より1の経験。経験に勝るものはなし。

確かに飲み会などは、削ろうと思えばいくらでも削れるが、それで人間関係が築けるのなら、そんなに安い投資はない。

どんな状況であれ、アンテナは広く張っておきたいもの。
それに投資したアンテナ代は、決して嘘はつかないと、おいらは信じている。

…っていうのは、このブログを運営していて、心底そう思いましたよ。
若い頃の苦労は買ってでもせよ。
アンテナ代は高くても投資せよ。
この2つは、多分間違いないだろうねえ…。
この年になって経験不足を悔やんでも遅いからさ。

  

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6 コメント

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あとタバコね。 (Fumi)
2008-03-11 22:18:44
喫煙室でのコミュニケーションが仕事を進める上で重要。タバコを吸わない人はそこに参加しないからダメだ……と言うのもありますな。
自分は飲みにケーションについては肯定的ではあるものの、酒をタバコと置き換えて考えると自分勝手な論理なのかも、と言う気がしてきたり。

もっとも、この話題では飲み会の席でのコミュニケーションの有効性がどうのというよりも、お金がもったいないからいかないと言う事が理由なので、的外れなんだと思いますが。。。
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いんや (小馬太郎兵衛)
2008-03-12 01:33:36
意外と喫煙所トークは、苦行っちゃあ苦行ですな。
私もFumi氏もタバコは吸わないから、どうしても喫煙所のトークにはなかなか絡めない。
これを酒に置き換えてみると、酒を飲めない人に「飲みニケーション」は、実は意外とかなりの苦行なんでしょうなあ…。

私自身は親兄弟に鍛えられちゃっているもんだから、タバコの煙はあまり気にしないほうなんだけど、嫌な人には嫌な物だろうし、そうなると喫煙所トーク、居酒屋トークには価値を見いだせない…という人も出てくるのかも知れないし…。

なにげに難しいテーマかも、これ。
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こんばんは(^-^) (レッドナイト)
2008-03-12 02:08:15
同じく飲み二ケーションは大切だと思います!

金額面だけを見たら、普段の食事より割高かもしれませんが、金額の数字以上に得るものはたくさんあります。

将来を考えているように見えて、結局は目先の数字、事、物…同じ20代の私としては、その20代の人達に「楽しい?」って問いたくなります。

まぁ、そういう私も、あまり立派に生活している訳ではないんですがねぇ(苦笑)
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それを (小馬太郎兵衛)
2008-03-12 02:52:59
「古くさい悪しき伝統」と捉えてやまない若い人が多いんですよねえ…。
会社に仕事以上の人間関係、いや、仕事すらも人間関係を築くのを拒む人達が多いのは、今も昔も変わりがないのか、それとも今の方が多いのかは、正直分かりません。

ただ、人間関係は決して損得勘定だけでは成り立ちませんからねえ…。
そういったことを、どうか理解して貰いたいものなのですが…。
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飲みにケーションがどうとかよりも。 (Fumi)
2008-03-12 04:35:14
飲みにケーションは大切だとか、貯金どーとか、目先の事よりも長期的な視野に立って……って言うのはきれい事なんじゃないかって気がしてきた。
このアンケート自体、インターネットにアクセス出来る人を対象にしていて、ある程度の生活水準にある人が答えているんだろうから、まだ余裕がある答えなんだろうけど、日々生きていくだけで精一杯で、人間関係やら将来の事を考える余裕がない人って思っている以上に多いんじゃなかろうか。

時給750円(首都圏の最低賃金水準)だと月給12万円。
所得税・住民税に5000円、国民年金に1万4000円、国民健康保険に7000円。
3万円でアパート借りて、光熱水費と携帯電話に1万円。
食費はコンビニでまかなうと、一日1000円として3万円。
他にも、衣服費や交通費など、かかるお金はたくさんあるわけで、それらを残りの2万4000円でまかなうとなれば、人間関係がどうのと言っている余裕はないのかも。
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それはたしかにそうなんだが (小馬太郎兵衛)
2008-03-13 00:20:01
使える余裕がない人が参加できないのは仕方ないとしても、それを「飲みニケーション」の否定に繋げる今のネット上の議論には、いささかの違和感を覚えた次第で。

確かに今、コンピューターの仕事をしていれば、隣席との会話もほとんど無いし、下手をすれば隣の人とのやりとりもメールで…というご時世、余計な人間関係を疎んじる傾向も時代の流れかも知れないけれども、大事な部分には投資をして欲しい…というこの記事の論調も、理解すべき部分は多分にあるわけですよ。
それが使う金がないとか、「消費が美徳と言う気か」とかという論調は、ちょっと違うんじゃないの…と思った次第なのですよ。
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