ひすとりー...？？ 島村楽器オリジナルブランド "History"

ある日の事、普段行かないショッピング街に買い物に行ったところ、その中に楽器店が入ってました。
こういうところの趣味系の専門店というのは、正直そんなに期待できるものではなかったりするんですが（失礼!!）、やっぱり気になるじゃないですか（笑）。
そんでどんなのが置いてあるかなー？と、ひやかしついでに覗いてると、バーニーやエビなんかのいわゆる入門モデルに、フェンジャパやギブソンが少しといった、「まぁ、こんなもんかな」といった品揃え。
しかしそのなかに、"History"という、聞いた事のないブランドのギターがやたら置いてあります。

一瞬観たとこ、コストダウンの為のノーブランド品みたいな扱いなのかと思ったのですが、
そのヒストリー、安いモデルから20万を超す、やたら高級なモデルまでラインナップされてます。
「なんやこれ？」と思いながら凝視していると、ある程度の価格帯のモデルから"サークルフレットシステム"を採用しているので、どうやらフジゲンで作られているようです。ならけっこう「出来はイイもの」なんやろなぁ...？、なんてそんなことを考えていると、
楽器屋さんの店員さんが寄って来て、よかったら弾いてみてくれませんか？、と言ってきました。
そこで「これはいったいなに？」と訪ねると、「島村楽器オリジナルのブランドで、かなり本気で作ってるギターです!!。ただ残念ながら知名度が高くないんですが、モノに自信が有りますので是非弾いてみて下さい!!」とのこと。
そんなわけで手近にあったテレキャスを弾かしてもらう事に。

ザッと弾いてみた感じ、やはり国産ギターの雄、フジゲンが製作をしているだけあって、「かなりいい感じ」のギターです。
非常に作りも良く、細部まで丁寧に仕上げられてますし、出音も素直。間違いなくいいモノだと感じました。
しかし。
いいモノがイコール欲しいものとは限らない訳で（笑）。

確かに良いとは思うんですが、どこか訴えてこないんですよね。
なんというか、これでしかいけない「何か」が、このギターから伝わってこないんですよ。
どこか優等生すぎて面白くないんですよね。

弾いたのはテレキャスターなんですけども、いわゆるフェンダーのテレをただコピーしたものでなく、テレのネガを潰して今風にリファインしたアレンジになってるんですよ。
リア・ビックアップはシングルサイズのハンバッカーになってるし、ボディにはややゆるくですがコンター入ってて、ネックポケットはヒールカットされてます。
結果、全体的に「非常に弾きやすく」なってるんですけど、弾きやすいだけの印象しか受けなかったんですよ。
サウンドが非常に素直な為、音色は作りやすいかと思うんですけど、逆にこのギターのこの出音を使わないと、この曲は成立しない!、といった個性はないんですよね。
しかし、ギター1本でなんでもこなしたい!、て方にはこのヒストリーはなかなか良い選択になるんじゃないでしょうか？。

まぁこの辺はギターに対してどういうモノを求めているか、人それぞれ考え方が違いますので、どれが正しいかなんて決めたくもないですけどね（笑）。
だいたいギターの選択なんてそれこそ個人の好みなんですから、どんなの選ぼうが自分が納得すればそれが正解ですしね（笑）。
でもその選んだギターから、その人の考え方がしっかりにじみ出てくるのが、ギター選びの１番面白いところだと思いますね（笑）。