-アラジンストーブ メンテナンスと販売- 暮しの道具とストーヴ『KEM-G』

芯上下式石油ストーブのメンテナンスと在庫ストーブのご紹介などなど
(石油機器技術管理士の資格を取得しています)

#0142 Coffee Tangoさんの不思議なストーブ の巻

2018年12月19日 | 日記
我が家のカミさんと息子が大ファンの、

埼玉・入間市花ノ木で自家焙煎珈琲を販売している「Coffee Tango」さん。

このタンゴさんから不思議なストーブのメンテナンスを承りました。



国産のストーブのようですが、見たことがない。

チムニーには Golden Light と赤い文字。

漢字の「光」をデザインしたと思しきロゴマークも。





昔々の暮しの手帖を引っ張り出してきて、

ストーブ比較の特集記事には出ているだろうと探しましたが、

出ていない。


「ストーブ」、「Golden Light」で検索しても出てこない。

お手上げです。


正体不明の国産らしきストーブのメンテナンスが始まりました。



このストーブ、面白い特徴がありました。



古い国産のストーブは、ストーブとしての心臓部は

アラジンかパーフェクションのどちらかを真似て

設計されていることが多いのですが、

この Golden Light は、アラジンとパーフェクションの両方を真似してるんです。



詳しく言うと、

芯を上下させる機構はアラジン#15の真似。

燃焼のさせ方はパーフェクションの真似。

なんで、どちらかにしなかったのでしょう?


芯を上下させる機構はシーソー式でアラジンと同じですが、

芯をシーソーに取り付ける方法は、アラジンとはちょっと違います。




芯と金属の輪っかを少し長めのボルトとナットで固定して、

長く出っ張ったボルトをシーソーの片側に引っ掛ける方式。

シーソーの片側との接合の写真は後ほど。


次に、燃焼のさせ方はパーフェクションについてですが、

パーツの設計はパーフェクションと全く同じ。

つまり、これです。


設計を真似しているので、芯の直径もほぼ同じ。

だから、ニッセンの芯が流用できます。

もし直径が違っていたら、このストーブをもう一度使うことはできないところでした。


ここまで分かれば、あとは作業のみ。


ニッセンの芯に、先程の輪っかを取り付け、



シーソーの片側に取り付けて、



準備完了です。


部品を全てクリーニングし、再び組み上げて、さて着火です。





燃焼のさせ方はパーフェクションの真似なので、炎の色はオレンジ。





パンチングメタルの奥で燃える炎が、いい感じです。



でも、このストーブはパーフェクションの親戚なので、

芯をちょっとでも出し過ぎると、煤がモクモク。

使い方には気を使う、気難し屋さんのストーブです。




さて、タンゴさん。

随分と寒くなってきました。

ストーブの調子はいかがですか?