Keith Masuda Blog 増田清のページ

毎月の一言 インターネットやPCに関する話題を毎月お送りします。 1996年からの情報があります。

2013年 元旦 あけまして、おめでとうございます

2012-12-31 17:52:03 | Weblog

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2013年 元旦 あけまして、おめでとうございます。
昨年は、年末にかけていろいろとあった年でした。 一昨年の卯年の相場格言は「跳ねる」で、東北大震災と言うとんでもない跳ね方でした。 過去60年間の年間騰落率は23%で、卯年は3位です。 それを引き継いだ昨年の辰年の格言は、「天井」で騰落率はトップの29%。 1年を通じてヨーロッパ危機などで低迷したのですが、最後の最後になって、株式相場は大きく伸びました。 ダテに騰落率トップであるわけではないようです。 (写真はGATAG Free Photo 1.0)

今年の干支の巳年の相場格言は、昨年と同じく「天井」です。 騰落率は 5%。 あまり欲張るのは良くないようです。 もっとも2000年の辰年は、平均では29%のアップを記録していますが、ITバブルの崩壊もあって、27%の下落を記録したので必ず当たるわけでも無いようです。

大和証券によると巳年は「相場の転換点」だそうです。 1929年の巳年は米ニューヨーク証券取引所で株価が暴落、世界恐慌の引き金を引きました。 1953年にはソ連首相、スターリンの重体が伝わり朝鮮戦争による特需が終わるとの観測から株価が急落しましたし、バブル景気が頂点を迎え12月に3万8915円の史上最高値をつけた1989年も巳年でした。

静かな期待を集めている第2次安部政権ですが、スタートダッシュはなかなか良いスピード感ですね。 また、海外からも即座にロシアのプーチン大統領などからの反応もあり、幸先は良いようです。

アベノミックスと言われるようになった経済政策、最初は安部発言だったのですが、これで急激に円安に振れました。 これには、単に安部発言だけによるものでは無くて、いろいろな要素が絡んでいると思います。 元々過度に円安に振れていた、海外の状況が安定してきて円安に振れる要素が溜まってきていた、さらには日本の貿易収支の赤字が定着しつつあると言う状況の中で、あの発言があったので、急激に円安に振れたのでしょう。

心配は、やはり財政政策の暴走。 既に44兆円の枠は取っ払うとの話も出ています。 財政出動は必須ですが、これが恐らく日本の最後の闘いになるので、慎重しかも大胆にやって欲しい。 これが失敗すれば、本当に日本は沈没していく。 本当に、自分の預金を全部吐き出す覚悟が要ります。 つまり、ハイパーインフレであろうが、巨大増税であろうが、預金封鎖であろうが、国の債務と、国民の債権の間で、何らかの資産移動と言う大地震が起きるエネルギーが溜まってきていると言う事です。 逆に言うと、敗戦時のように、みんなすっからかんになって、リセットするのも良いかもしれません。

原発ゼロの大合唱もやっと少し落ち着いてきて、冷静な議論が少しは出来る状況になってきたと思います。 やっと最近になって、マスコミが無視してきた、女川原発と、福島第2原発が話題になるようになって来ました。 福島第1と同じもしくは、もっとひどい揺れと津波に襲われたはずの、2つの原発は無事でした。 特に福島第2は補修工事をした数ヵ月後に津波に襲われ、その工事のおかげで水没は免れて、非常用発電機もキチンと動作したとの事です。 福島第1の事故報告も必要ですが、他の無事であった原発の報告もして欲しいと思います。

福島第1は巷間言われているように、関係者の不作為の人災であったわけです。 特に監督責任のある行政側の責任は大きいと思いますが、これで処分されたという話は聞きません。 あの300万人が亡くなった太平洋戦争でも、その責任追及は少なくとも日本側ではなされていません。

最近、江戸時代の行政機構に興味が出てきたので、少し本を読んでいますが、明治維新で勝ったほうの明治政府に、意図的に過小評価されていると思われる江戸幕府を中心とする幕藩体制が意外に有効に働いていたと言う事が分かってきました。 幕府と言う中央政府と、300の藩と言う地方政府が、今で言う地方分権がキチンと機能していたようです。 この地方政府は、議論されている道州制よりもっと独立性が高くて、徴税権や裁判権はもちろん、場合によっては、外交権も保持していたことが伺われます。



中央政府である江戸幕府は、自前で経費を賄い、地方からの税金(年貢)はなく、すべて藩で徴収し、その経費に当てていました。 時々大きな災害なので、費用が発生するときなどは、その都度、藩からその費用や役務を徴用していたようです。

無駄の最大の例のように言われている、参勤交代も派手にやりたがるのは藩の方で、幕府は節約令を何度も出しています。 しかし、参勤交代により何千人もの人が往来し、街道沿いの経済活性化を促し、全国規模での情報の流通が可能になったのです。 ネットも電話も無い時代に、あれだけの情報が日本国内を流通していたのは、驚嘆すべきことです。

これにも増して厳しいなと思うのは、戦争がなくなって行政マンとなった武士の責任の取り方です。 何かあるとすぐに切腹。 失策をやらかすと軽くて閉門、島流し、切腹は、一種の死刑ですが、これが良くある。 不作為で何もしなくても、切腹になる場合もあります。 何か失敗すると、とりあえず蟄居、その内に切腹の沙汰が来るということで、裁判も何もあったものではないですが、これが一種の緊張感に繋がっているのだと思います。

現在の行政の仕組みや、書類の形式を良く見ていると、江戸時代とあまり変わっていないような気がします。 もちろん書類で言えば、毛筆の縦書きですが、よくよく見ると、それが現在では単に横書きのワープロになっているだけのものも多い気がします。 しかし大きく違うのは、責任の取り方。 切腹しろとは言いませんが、それなりの矜持をもって、責任をキチンととる行政の仕組みが必要なのではないでしょうか。

IT関連の話題が少なくなりましたが、これからも進展するのは、スマートフォンやタブレットでしょう。 しかし仕事のためのPCも数量は増えないでしょうが、確実に一定量は存在すると思います。 最近では、個人間のメールのような、やり取りは、Face Book などの方が多くなってきています。 だんだんとSNSの方に比重が移っていく感じがします。

1996年の本欄を読み直していると、その時点でのインテルの予測は、2011年で、クロックが10GHzでした。 この時にこれをCOMDEXで聞いたときは、想像もできないし、当時で15年後と言うのは遥か未来で、実感が無かったのですが、既に16年が経過したと言う事です。 クロックはそこまで上がりませんでした。 おそらく発熱の問題で 3GHzどまりになったのだと思います。 しかし、並列処理は進展し、6万円程度のPCでも4コアのCPUを搭載しているのが普通になりました。

私が若いころに勉強したIBM370の仮想メモリ・アーキテクチャーは今になってみるとおもちゃみたいなもので、最近のCPUアーキテクチャーの主力は、並列処理と、もっと大きいのは節電技術です。 電力を節約するというのではなくて、CPUチップの発熱を如何に抑えるかが最大の眼目のようです。 大きなファン、チップの何百本ものピンなど、15年前には予想もしなかった姿になってきています。

CPUもさることながら、2次メモリも半導体化しています。 半導体ディスクとも言うべきSSDが安価になってきて、250GBで15000円ぐらいなので、プライマリのディスクはSSDと言うことが常識になりつつあります。 ノートブックもSSD化すれば、騒音も無く、振動にも強く、消費電力も少ない、高速のノートブックにすることが出来ます。 このタイプでも最近は5万円程度になってきていますので、ノートブックは完全に半導体で構成出来、コストもどんどん下がっていくものと思われます。

現時点でのSSDは、その仕組み上、書き込み回数に制限があり寿命がくると、データエラーを起こします。 そのために、SSD内部でいろいろな仕組みが内蔵されており、ハード部品と言うより、ソフト部品と言ったほうが近いのではないかとさえ思います。 同じ場所に何回も書き込みを行うと、その部分だけ寿命が短くなるので、SSD全体に満遍なくアクセスが行われるように、自動配置をするようです。 また、毎回書き込みを行うと寿命が早く来るので、書き込みをキャッシュしておいて、一度に書き込むとか、SSDメーカーならではのノウハウが凝縮されて行きますし、それを外部からサポートしないといけないので、PC側にも追加のインタフェースが必要になってきます。 今後もこう言う点で、PCのハードウエアは進化していくと思われます。


今月の読み物は、「幕末単身赴任 下級武士の食日記」 (生活人新書) 青木 直己 著 ¥735です。 江戸時代も幕末になると、ほとんど現代と変わらない生活をしていたようです。 特に身につまされる単身赴任の食生活に的を絞った読み物です。 しばし江戸時代にタイムスリップしてみては如何でしょうか。

内容(「BOOK」データベースより)
時は幕末、万延元(1860)年。紀州和歌山藩の勤番侍・酒井伴四郎が、江戸での単身赴任中に書き記した詳細な日記帳を元に、江戸のグルメを紙上再現!安価ないわしや豆腐で節約しつつも、宴会ではかつお相手に腕をふるい、中秋の名月には月見団子を手作りする。時に王子権現の料亭に贅沢し、浅草で寿司、麹町で牡丹餅に舌鼓。








今月のひとこと2012年12月号

2012-12-01 17:01:42 | Weblog

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2012年12月1日
安倍さんの一言が効いたのかどうかは、分かりませんが、株価は上がってきました。 どっちにしても実力より落ちすぎていたので、その反動だと思います。 それでも、一部はまだリーマンショック前にも戻っていません。 総選挙が終わった段階でどうなるかですね。 ずっと前は、年を越した途端に刑事事件になり暴落したことがありました。 少し円安に振れたりして、少しはバランスが良くなってきた感じです。

しかし、いつも言うことですが、自国の通貨が安くなって喜ぶというのは、妙な感じです。 海外資産が多い日本のような国は、自国通貨が安くなる、つまり海外資産が高くなって、トータルではプラスと言うことだと思います。 だからお金をどんどん発行して、自国通貨の信任が落ちれば、円安になって、みんなハッピーだと言う事。 ただ、通貨を預かる日銀とか財務省的には、我慢ならんことなんでしょう。 通貨をどんどん発行すると言うのは、非常識な方法だ! と言う批判もありますが、現状の経済・金融状態は、それこそ非常識な状態になっているので、ここは非常識な手法をとらないといけないでしょう。

世界的にお金がだぶついているので、副作用は沢山あります。 日本でも10年前から、お金がダブダブになったので、その内に大きな副作用がくると思っていたのですが、小さなバブルが出ては消えるだけで、深刻な副作用はなかったように思います。 リーマンショックもその副作用のひとつかも知れません。

最近聞いた面白い金融政策のひとつに、民間への貸し出しをした銀行に、金融緩和をすると言うのがありました。 要するに金融緩和しても、そのお金が結局は国債に回ってしまって、市中には出ず、銀行→政府→日銀→銀行とぐるぐる回っているだけになっているということでしょう。 これで金利がゼロなら問題ないのですが、金利が付くので、ぐるぐる回るうちに金利の利払いだけが増えていくと言う構図になっています。 この輪の中に民間企業を強制的に入れようと言う政策だと思います。 これで思い出すのは、バブル期に、無理にお金を貸して不動産投資をやらせた銀行があったように、うまく規制しないと、またぞろ無駄なお金が出回ることになります。


ノートPCが酷使のうちに、とうとうブルースクリーン多発、起動不能に陥ったので、新しいPCを急遽発注しました。 元のは、別稿で紹介しているように、SSD(Solid State Drive)に換装して使おうとしていますが、ブルースクリーン問題が解決していないので、試験中です。 必要ならクリーン再インストールが必要かもしれません。



新しいPCは、いろいろ検討した挙句、結局 Lenovo ThinkPad E350 に落ち着きました。 IBM伝統のシリーズで物々しいかと思ったのですが、値段が値段だけに、それなりでした。 幅が300mm弱で軽いのが欲しい、TVを見ながら使いたいので、これになりました。 元々3000円の割引がありましたので、3万円を切るのですが、メモリを4Gbにして、ディスクも7200回転のものにして、Bluetoothも付けて、35000円弱となりました。

画面は縦方向の解像度が少ないのですが、全体に表示が綺麗ですが、老眼のこの身には文字が小さすぎて少し苦しいです。 以前に買ったこれもLenovoのIdeaPadは以前に紹介していますが、これはAV系で、画面は大きいのですが、あまり綺麗では無かったです。 ただ今回のThonkPadには付いていない光学ドライブが付いていて、しかもBDもサポートしていると言うことを考えると、3.1万は安かったんですね。

ThinkPad に話を戻すと、CPUの速度がやはりどうしても低いですね。 スコアが3点台で、IdeaPadは4点台でしたので、その差は大きいと思います。 メールを受信するだけでも少しかったるい感じがします。 それとタッチパッドがイマイチ使い勝手が悪いです。 伝統のスティックが付いていますが、それは別のスイッチと同時に使って画面のスクロールに使えるようです。 パッドは右下と左下は、クリックボタンになっているのでが、押そうと指を置くと、それにパッドが反応する感じで、操作性が悪い。 スティックのクリックボタンは別にあるのですが、それは、パッドの上にあるので、これも押しにくい。 結局、無線マウスを繋いで、これでやっています。

キーボードは、サスガに元IBMだけあって、英文も選択できましたので、注文後でしたが英文に変更してもらいました。 この辺の対応は非常に良いと思いました。 おまけに800円ほど返金されて、定価表には載っていないのですが、確かに返金されていました。 不思議。 英文にこだわるのは、英文キーボード配列は元々タイプライタのキー配列から来ているので、それなりに洗練されています。 反面、日本用に改造したJIS配列は従って無理があります。 一部のキートップがやたらと狭くなったりしています。 だから英文キー配列のほうが自然だと思います。

ただ問題は、キーボードドライバ。 納入のときは、配列は英文。 ドライバは日本語JISになっており、キートップの刻印と入る文字が違う。 またIME切り替えの半角/全角キーが「`」 に割り当てられてしまっています。 これを英文キー配列ドライバ(PS/2)に変更すると、キートップの刻印は合うのですが、半角/全角キーが使えなくなります。 CTRLとAltを同時に押すとかの手は使えますが、単独キーにはならないようで、日本語の半角/全角は、ドライバ内で特別の処理をしているようです。

そこでしょうがないので、ドライバは、日本語JISに戻して、原始的なやり方ですが、キートップにラベルを貼ることにしました。 日本語配列の最大のメリットは、「@」をシフトキーなしで打てることです。 英文だとシフトを押しながら、数字の「2」のところの非常に押しにくいところを押さないといけないですので。 キーの配列そのものはレジストリを書き換えれば変更できます。 またそのためのツールもフリーで沢山あります。 いずれにしても、キーの数が日本語に比べると少ないので、「_(アンダースコア)」と「|」の選択になりますが、いろいろ考えた結果、、「_(アンダースコア)」を残しました。 「|」は日本語IMEで「たてぼう」で入力できます。

それと最大の問題は、付いてきた Windows8(W8と記す)。 これがどうしようもないもので、余程 Windows7(W7と記す)にダウングレードしようかと思ったぐらいです。 要するに、W7のデスクトップの上に、メニューと言う新しい概念をくっつけた代物です。 メニューのタイルも、iPhone は勿論、Androidにも遠く及ばず、単に作っただけと言う感じです。 スマホなどに見習ったのか、設定は全部まとめて、設定メニューに押し込まれたので、最初はそれを探すのが大変でした。 おまけに、PCはタッチパネルが付いていませんので、このメニューも宝(たからかな?)の持ち腐れ状態です。 次のWindows9 ? にご期待と言う感じでしょう。

結局PCとしては、デスクトップを使いたいので、 まずロック画面のロックを外して、メニューのタイルを出す。 それからデスクトップのタイルをクリックして、やっとデスクトップに至る。 ユーザの登録があれば、さらにIDパスワードを入力する必要があります。 ウインドウキーもありますが、これを押しても、メニューになるだけで、W7などのように、スタートメニューが出るわけではないです。 全体に何故か戻るボタンが無い。 スマホのように、外部の戻るボタンを使えと言うのだと思いますが、それに相当するキーは見当たりませんでした。

やっとデスクトップにたどり着いても、スタートボタンが無い! Lenovoは自社でスタートボタンライクを付けていましたが、従来のスタートメニューとは大違いで、アプリを起動できません。 それで、これは諦めて、スタートメニューを付け加えるフリーソフトが沢山ありますので、それを入れました。 これで、ウインドウキーを押すと、デスクトップに戻るようには設定が出来ました。 これでも、デスクトップに至るには、初期のロック画面をリターンキーを押して外す必要があります。

W8をW7風に使えるようにするフリーソフトが紹介されています。

ユーザがひとつでパスワードを掛けていなければ問題ないのでしょうが、複数人数でIDパスワードがある場合には、立ち上げると共通のロック画面となり、シアトルタワーをテーマにした、まことに不細工な絵が出ます。 これを何とか他の絵にしようとしましたが、妙にセキュリティがかかっていて、変更することが出来ません。 あまりに時間を掛けるのもばかばかしいのでそのまま置いてありますが、何とかならんものか、と思います。 いずれにしても W8はPC向きではない、かといってパッド向きに洗練されているかと言うと、まったくそうではないです。 iPhoneの敵ではまったくないです。

また、すべてのサービスがマイクロソフトIDを持っていないと使えない点がイマイチ。 確かにスマホでもAndroidはGoogleが必須ですが、ここまで押し付けがましくないです。 マイクロソフトの焦りを感じます。


今月の読み物(と言うか書籍)は、 天文年鑑2013年版 天文年鑑編集委員会 編集
¥1,050
今月の読み物はお休みのつもりだったのですが、これを買っていたのを思い出しました。

中学生のころは、天文少年だったので、この間他のところでたまたま見て、まだ発行していますよ、と言われて、買ってみました。 表紙のデザインと内容はほとんど、昔と同じです。 厚みが2倍ぐらいになっている。 さらに、デジカメやCCDの性能一覧とかがあって、時代を感じさせます。

★★(今月から評価を付けました。 3つ:是非買って読むべし、2つ:興味が出れば読むべし、1つ:読む必要はない)