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川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

おぞましい現実  福島第一原発・元モニターの証言

2011-04-13 10:55:28 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

 

4月12日(火)晴れ

 好天に誘われて川越公園の散歩。花はまさに満開、一部は花吹雪。

 夜、お隣のご夫婦が来てくれて食卓を囲む。花巻に住む娘さん一家も地震の被害はたいしたことはなかったらしい。

 珍しく少し飲んだためか、花粉症状が出る。

 今年はスギ花粉の量が多いとかで3月は閉じこもりだった。外出するとすぐに目がかゆくなった。

 不思議なことに四国に滞在中はほとんど何の影響もなかった。瀬戸内海を渡って尾道の千光寺に登ったあたりからやや

 影響が出始めたが長野県の安曇野でもたいしたことはなかった。

 スギ花粉の飛散は峠を越し、ヒノキが主体になってきたせいか、僕の花粉症は3月ほどのことはない。それでも鼻がグズ

 グズ、目がショボショボ。 

 梅から桜まで、春を迎える喜びに心弾む季節が台無しになってしまった。

 言うまでもないことだが「自然現象」ではない。人災である。1960年代に政府が進めた「拡大造林政策」の失敗による。

 ブナやナラなどの自然林や原生林を皆伐し、スギやヒノキを植林した。木材の輸入が自由化されたあと山は放置され、

 荒廃して「死の森」になってしまった。ひょろひょろのスギやヒノキがそれでも子孫を残そうと懸命に花粉をまき散らせてい

 るのだ。

 花粉症でどれほどの人が苦しんでいるのか分からないが、対症療法で薬屋が儲かるだけで、森を再生させる根本的治

 療は遅々として進まない。役人(林野庁)と学者(林学)企業(製紙業など)が手を組んでやったことだが、責任を取る人は

 誰もいない。損害を賠償してくれる人もいない。

 それでも花粉症はまだましである。すぐに症状が出るので何らかの対策をとることができる。期間も限られている。

 

 原発から出る放射能による被害はこうはいかない。急激な被曝は別にして、被害を自覚することがむずかしい。発症は

 何十年も先のことだったりする。

 だから、私たちはよっぽど心してかからなければならない。電力会社と御用学者と政府の言うままに「原発安全神話」に

 洗脳されてしまったら取り返しのつかないことになる。それがこの春、現実のことになった。

 娘に教えられて福島県浪江町から大阪に避難している人の話を聞いた。東電の術中にはまって安全神話の伝道

 者になっていた方(保育士)の生々しい話である。おぞましい現実の一端を知ることも無意味ではあるまい。

 

 ●東日本大震災 福島第一原発元モニターからの証言

http://www.youtube.com/watch?v=EcF_75slgwk