昨日、ミンネのツイッターで「大漁人形」がツイートされていた
のを発見して、すごく嬉しくて、民芸品について私の思うことを
少し書きます
郷土玩具の本で、大漁人形の写真を見たときに、
おもしろいし、かわいいし、欲しいと思いました
しかし、もう作り手がいなくなり、廃絶されたものだと知り
もったいない、と思ったのが一番最初の気持ちです
今はまだ、本や現物が残っているけれど、これから
何十年もしたら、きっと「大漁人形」自体がもう忘れてしまう
ものになるが、残念だと思いました
「祈りと希望を託した、素朴な置物」を多くの方に
見てもらいたい
誰も作らないのなら、私が作ろうと思いました
「大漁人形」以外の民芸品も作っていますが、いつも
「今後も残ってほしい」と「今いる作り手のために、何か手伝いができたら」
という二つの気持ちをこめて、作っています
それは、他の作品を作るのとは少しちがう気持ちです
「大漁人形」など廃絶された民芸品を今後残していくためには、
私以外にも、もっと多くの作り手が現れないと、むずかしいと感じます
民芸品は、一人の作り手がやめたら、廃絶という作品がたくさんあります
もし私が「大漁人形」を作って売れたら、自分も作ってみたいと
思う方がいるのでは?
そういう方が出てくるのが、私の本望ですし、
私自身の、木彫りの販売をはじめた時の夢のひとつでもあります
現実には、鶏口舎の民芸品のジャンルの作品は、あまり売れません(招きねこ、犬張子を除く)
民芸品を元に鶏口舎でオリジナルにしたものは、わりと人気があります
やはり既存の民芸品を売っていくには、もう少し手を打たないといけないと
感じています
現実は厳しいかもしれないけど、何もやらなければ、何も変わらないし、
「廃絶して残念ですね」と言葉で言うだけは、かんたんです
自分のやれる事をこれからも、少しずつやっていこうと
思います
そういう気持ちもあり、クリーマストアのための作品を
作りながら、今の制作のやり方に少し疑問を感じたりもして、
今後の制作方針についてずっと考えていました
私は器用な人間ではないので、あまり多くのことをできません
やりたい事はたくさんあるけど、全部はできないと
感じています
やりたい事のなかで、自分が本当にやりたいことは何なのか?
ちゃんと考える時期にきました
今年、6月に価格改定をしたときに、今後は一点ものの作品作りに
制作をシフトしたいということを書きました
やはり、そういう方向にいこうと思っています
値段が低めの作品と高めの作品をどちらも作ればい良いと思い、
やってみましたが、あまり上手くできませんでした
今の制作のやり方では、民芸品を作るということも
できないと感じています
何が正解かわかりません
まだ、考え迷っている段階ではありますが、こういう事を
考えているということを書いておきます
最後にひとつだけ、
私が木彫りの制作をやめる事はないです(断言)
木彫りのために、イラストを描くのをやめるかもしれません
そのくらい、私は木彫りに夢中になっています
祈りと希望に、少しのユーモアをこめた作品を
作り続けます