メンターの秘書として、メンターと過ごす時間が増えたことで私は多くのことを直接的に学ぶことができたと思っている。<o:p></o:p>
その当時、私が取り組んでいた課題であった読書は、いつの間にか趣味に変わっていた。1日1時間の読書という課題だったが、1時間では終わらずについつい3時間以上読むこともあり、ほぼ毎日1冊くらいのペースで本を読むようになった。読むのはミステリーから時代小説までジャンルを問わずに読み耽った。<o:p></o:p>
私は読書とメンターの側で成功者の振る舞いを学んだおかげだと思っているが、その頃から私はかなり女性にモテるようになってきた。女性からは知的だと言われることが多くなり、介護職の仕事をしていると言うと、「勿体無い、もっと給料がいい仕事に就けるはずだ」と、そんな言葉をもらうようにもなった。<o:p></o:p>
私は他人よりもかなり性欲が強い方で、毎晩のように誰かを家に誘うか、誰かの家に行ってセックスをするという日々が続いた。その過程で多くの女性を傷つけてしまったと反省をしているが、それほど性欲というのは止めようがなかった。<o:p></o:p>
そんな中でも読書は続けており、眠っている女性の隣で本を読み耽った。性欲が止められないことをメンターにも相談したが、メンター自身も性欲はかなり強いようでそれ自体について何か言われることはなかった。それでも課題をしっかりと続けている自分を褒めてくれることもあった。<o:p></o:p>
メンターはとある大企業からコンサルティングの依頼を受けており、その企業に同行することがあった。問題点を探して欲しいという企業からの要望に対して、メンターから私に意見を求められた。私は、その時の思いつきでメンターに「こうしてみてはどうでしょうか?」と伝えてみた。すると、それがかなりいいアイデアだったようで、その企業は特許を取得して順調に事業規模を大きくしている。その時にはアイデア料としてまとまったお金を受け取ることができた。そのお金のお陰で、毎月コツコツと返済していた債務整理中の借金を一気に返済することができた。<o:p></o:p>
この時に、メンターから言われたことがある。<o:p></o:p>
「Nさんの才能は着想ですね。着想というのは、新しいものを生み出すアイデア力のようなものですが、全く新しいものを考えるのではなく、あるものとあるものをくっつけて新しいものを生み出す能力です。例えば、鉛筆と消しゴムは全くの別物ですが、それをくっつけてしまって、消しゴム付き鉛筆を思いつくような感覚です。」<o:p></o:p>
メンターから才能について言われたのは初めての経験であり、嬉しかったのを記憶している。<o:p></o:p>