メンターから教わった成功哲学

資産2億円以上。手取り18万円の介護職からスタートした私が成功するまでのストーリー。

第26話

2023-09-25 07:00:00 | 日記

この一件でメンターは私の人生が変わることを教えてくれた。「感情とお金の関係」についてだ。簡単なニュアンスでしか伝えることはできないが、その学びはこのようなものだった。

 

人がお金を使うことの多くは不安の解消ためだ。たとえば、服や持ち物にお金をかけるのは他人からどう見られるかを気にしているからである。「ダサい人だと思われたくない」「下だと思われたくない」「貧乏に見られるのが嫌だ」こんな不安を解消するために大金を注ぎ込む。男性が女性にお金を使うのも同じことだ「ケチだと思われたくない」こんな気持ちだろう。

 

幸せになるためには、不安の解消のためにお金を使うのではなく、快のためにお金を使うべきである。たとえば、同じファッションにお金をかける人でも、他人からどう見られるかという不安の解消ではなく、他人に自分をどう見せたいかと考えている人では全く違うし、人からどう見られようと、自分が好きなファッションがしたいという人であれば、正しいお金の使い方となる。

 

そしてもう一点、大事なポイントとしては罪悪感なくお金を使っているかも幸せになれるのかどうかの大きなポイントである。たとえば、いくらファッションを心から好きな人であっても、借金をしてまで服を買うと幸せになることはできない。そこには罪悪感があるからだ。もう一人の自分は借金をしてまで買うべきではないと自分に語りかけてくる。しかし、もう一方の自分は自分を幸福にしたいためにお金を使いたいと語りかけてくる。そのせめぎ合いの中でお金を投じたとしても、決して幸せになることはない。

 

罪悪感を背負ったままお金を使うと、満足度が劇的に下がる。自分自身はファッションが好きなはずなのに、欲しかったものを買ったとしても心のどこかで満足できない。だから心が満たされるはずだと信じて、また別のものが欲しくなるというループに陥ることになる。

 

こうなってしまうと、幸せを求めるためにお金を使っているのではなく、欲しいものを手に入れても満足できない自分自身に対しての不安の解消でお金を使うことになってしまうのだ。この考え方を理解するまでに私自身も何年もかかった。だから、この文章を読んだだけで理解できた気にならないようにしてほしい。何度も何度も読み返し、自分自身のこれまでの行動と感情と照らし合わせて答えを少しずつ見つけてほしい。

 

では、今回の私のケースに当てはめて考えてみよう。


第25話

2023-09-23 07:00:00 | 日記

メンターに払うべきだが、誤魔化していたお金は月たったの7,500円だったが、それで私の貯金のスピードが加速したか。全くそんなことはなかった。単純計算では3ヶ月では22,500円の貯金が増えるはずである。しかし、7,500円も多く使えるという思考に陥ってしまっていた。

 

7,500円多くお金が使えるという思考はとどまらなかった。来月にも7,500円入るから来月は我慢して今月15,000円使おうというような思考になってしまう。これは、浪費癖があり借金を抱えたことがある人であれば共感できるはずだ。ついには先に入ってくるであろう7,500円をあてにしてせっかく貯めていた貯金にまで手をつけるようになってしまった。

 

アルバイト先で気持ちだけのボーナス2万円が入ってきても、その25%をメンターに渡すことなく使うようになってしまい。少しずつ減っていく貯金に焦りを感じ始めていた。

 

私は焦りから、また物欲が出てきてしまったことをメンターに伝えた。メンターは当然のようにこう言った。

「それはN君が私との約束を破っているからですよ。」

 

メンターは全てお見通しだった。

「えっと、約束ですか。」

私は精一杯しらを切ってみせた。

 

メンターはあくまでも穏やかな口調でこう続けた。

「私とN君の約束は収入の25%のはずです。それを守らないと、なぜお金が減っていくのかわかりますか?」

 

全身ビッショリになるほどの汗が吹き出した。顔も真っ赤になっていたであろう。なんとかその場をとりつくろうとして声を絞り出した。

 

「えっと・・・ああ、、、、」

 

Nさんは穏やかな口調で続ける。

「まあ、落ち着いてください。収入の25%というのは大金です。それを惜しむ気持ちも分からないでもありません。」

 

私は全て見透かされており、言い逃れができないことを悟り、大声で謝罪をした。

「本当に申し訳ございませんでした!!」


第24話

2023-09-22 07:00:00 | 日記

しかし、ある日ついにその我慢が限界に来てしまった。私の通っていた学校ではグループを組んで演習を行ったり、グループで課題を作成して提出したりするようなことが多かったのだが、私だけがガラケーだったので連絡が取れないということが生じた。それは私にスマートフォンを買わせるだけの十分な理由になった。

 

私は、ついにiPhoneを契約した。確かに生活は便利になった。同じアプリを使って情報の共有ができるようにもなったし、当時はあまり整備されていなかったが、それでもネットでの調べ物もできる。これは正しい買い物だったと自分に言い聞かせた。

 

iPhoneを大事に長く使うというもっともらしい理由から、iPhoneの純正のケースを購入し、モバイルバッテリーを購入し、有料アプリを購入して、と次々とお金が出て行くことになった。小さな積み重ねだったが、それは結構大きな金額になっていたと思う。

翌年にはiPhoneの新作が出て、それも私を激しく誘惑した。スマートフォンは私の生活に入り込みすぎていた。それなしでは生活できないレベルのものになっていた。

 

当時の私は意志が弱く、“守りの成功を目指す”という目標をメンターに宣言しておきながら、“少しだけなら良いのではないか”という誘惑に少しずつ負けるようになってきていた。今思い返せばiPhoneを購入したというたった1度のルール違反が私をそうさせたように感じている。

 

私は、平日の夜にもアルバイトを追加した。バーの接客だったが月に2〜3万円の収入になっていた。ここでも私は大きなルール違反を犯してしまう。

 

メンターには収入の25%を指導料として渡すという約束をしていた。だから週末の夜勤のバイトで稼げる約10万円から2〜3万円を渡していた。しかし、お金を使いたいという欲求から平日のバーで稼いだ2〜3万円は自分の頭のなかで勝手にルールを決めて、これはメンターに渡さなくて良いお金だと考えた。

 

3万円稼げば、たったの7,500円追加でメンターに渡すだけなのだが、この時の私はそのお金すら惜しく感じてしまっていた。それが大きな間違いの始まりだった。


第23話

2023-09-21 07:00:00 | 日記

私は30歳を目前として入学したが、他の学生のほとんどは高校を卒業してきたばかりだったので18歳が多かった。その中でも、私と同じように社会人を経験してから入学してきた学生も数名いた。

18歳の女子学生にとって社会人経験をしている男というのは魅力的に映るのだろう。私と同じように社会人経験をしてきた25歳くらいの男子学生はいろいろなブランド品を持っていた。それが格好良く見えるみたいで、その男子学生は18歳の女子学生からモテていた。

 

最初はそれを冷ややかに見ていた。当時の私が着ている服はスーパーで売っている安いTシャツ、彼が着ている服は1着1万円以上するブランドの服。私はそんな格好をしている中でオメガの時計だけが光っているのが、なんだか気恥ずかしく感じるようになった。そして、私はオメガの時計を着けなくなった。

 

私は強がってはいたが正直、お金を自由に使っている友人が羨ましかった。自分にもブランド服を買えるだけの貯蓄がある。だけど、それを使えない。いつも同じ服ばかり着ていることを馬鹿にされたこともある。そんな時に、1着くらいは良いんじゃないかとか、これだけの蓄えがあるんだから買っても良いんじゃないかと誘惑が襲ってきた。メンターが言っていたことがこんなに早く訪れるとは思ってもみなかった。学生というお金を持っていないはずの集団の中でも、お金を使わないでいるということが難しいと思い知った。

 

一番、私を悩ませたのはスマートフォンだった。当時はまだiPhoneが出たばかりで、ガラケーが一般的だったが、周りのみんながスマートフォンに乗り換えていっているところだった。当時でも4万円〜5万円くらいしたと記憶している。

スマートフォンに乗り換えた人たちはアプリを使ってお互いに連絡を取り合うようになり、ガラケーだった私は周りから取り残されたようになっていった。何度もスマートフォンを買おうと思ったが、メンターの“守りの成功を目指すのであれば、徹底的にやりなさい”と言われたのを思い出して必死に物欲と戦った。


第22話

2023-09-20 07:00:00 | 日記

“今はお金を使わないことにそれほど苦痛を感じていないと思います。しかし、これから先、N君は成功者としての道を歩いていきます。その時に周りを見て、今と同じようにお金をコントロールすることはかなり難しいことです。例えば、学校を卒業して資格を取得すれば介護職よりも年収は200万円程度上がると思います。今までは周りには介護職しかいなかった。だから200万円年収が上がれば、200万円をそのまま貯金できると多くの人は考えます。しかし、資格を取得した後は、介護職よりも200万円程度年収が高い人たちと日々を過ごすことになります。言っている意味がわかりますか?”

 

“はい、わかります。確かに資格によって自分の地位が上がると、同じような年収の人たちと一緒に過ごすことになりますね”

 

“200万円年収が違う人たちを想像してみると、今のN君と生活にそれほど違いがないように思うかもしれません。しかし、たったの200万円の違いでも生活というのは大きく変化します。食事会で選ぶお店も変わってくるし、着ている服や持ち物のランクも違う。誰かとデートするにしても、これまでは5,000円のコースで満足してくれていたものが、10,000円のコースくらいじゃないと相手は驚いてくれなくなる。軽自動車に乗っている男の人はいない。そんな環境の中で、今と同じように生活を切り詰めていくのは想像している以上に難しいことです。私の指導を受けていればN君の年収はその程度では収まらなくなります。年収600万円、800万円、1,000万円と増えてくと、当然周りにいる人たちのランクも変わってきます。それでも、守りの成功を目指すということであれば徹底的にやらなければいけません。それができますか?”

 

今の私にはメンターが言っている意味がよくわかるが、当時の私にはあまりよく分かっていなかったのだろう。私は簡単に考えていたし、できると信じていた。しかし、メンターの言っていたことは完全に未来を見据えたものだったと思い知ることになる。

 

“できると思います。私は守りの成功を目指したいと思います”

そのように返事をした。

 

お金を使わないことで成功につながる。それが、私が通ってきた守りの成功の道だった。しかし、メンターが言っていたようにお金を使わないというシンプルで単純な計画すら簡単ではなかった。それは、学生時代でもそうだった。