京都市街のグリッド構造については以前にも記事にした。
風水(あるいは呪術的)視点から見てみるのも面白い。
辻は「異界との門」であるという。
従って、辻を数多く備える京都の町並みは
平安京建都当時から呪術的意味合いを多く備えていた。
この見方は現在においても荒唐無稽と言い切るわけにはいかない。
現に、交通事故の過半数は交差点で発生するからである。
(死の世界への入り口!)
それでなくても、京都のように道幅が狭い路地で、
かつ建物が歩道いっぱいにまでせり出している状況では、
歩行者の視野は交差点のぎりぎり近くになるまで狭いままである。
そのため、しばしば交差点で横からの不意の往来に驚かされたりする。
このような場所は、古来から「お化けがでやすい場所」として
扱われるのである。
繰り返しになるが、道幅が狭いとグリッド構造の都市でも
決して見通しがよくなるわけではない。
そして、このような場所に怪談が発生するのである。
先日は「京都の鬼門」について述べたが、
京都御所の北東角(猿ヶ辻)は鬼門除けのために角が折れ曲がっている。
若干強引なこじつけをすれば、角を折り曲げることにより
辻付近での視界を広げ、不意の遭遇を緩和する効果がある。
それでも、幕末にはここで暗殺事件が発生したりしている(朔平門外の変)。
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京都はそれでなくとも神社仏閣や小さな伝統的コミュニティが多く、
その気になればオカルト的なネタにはあふれている。
(京都人そのものがオカルトかも知れないが、
それを言うと本当に呪われる可能性が高いのでやめておこう。)