我が家では、年末の仕事に包丁研ぎがある。母が生きている時代は、母が研いでいたが、亡くなってからもう20年が来ようとしている。
その頃から、研ぎ屋さんお願いすることになった。プロの研ぎ師さんの腕は大したもので、料理が美しく見えるのだ。
お願いするのは、奉還町の宮脇金物店だ。行くと、ご主人が店の土間で、沢山の包丁を研いでおられた。
菜切り包丁と出刃包丁の2本お願いした。出来上がりは二日後にと言われた。
すぐ近くの菓子舗「金福」に寄る。未だ1時過ぎなのに、「三門団子」は売り切れだった。4時頃なら出来上がっていると言われた。
仕事を済ませて、寄って見るともう三箱しか残ってなかったが、ゲット出来た。
この「三門団子」の由来は、江戸幕府の頃、参勤交代によって外様大名が岡山城下にかかる万成坂をくだって備前三門の地で休憩をしていた。
その休憩中に美食されたのが、この三門団子である。
当時、お国自慢の三大名物は、草津の「うばが餅」・靜岡の「安倍川餅」そして岡山の「三門団子」と言われていた。
うばが餅も安倍川餅も全国に名を馳せた銘菓だが、岡山の「三門団子」はどうだろう?認知度が低いのだ。
私が知ったのも三~四年前だ。素朴で美味しい草団子。由緒ある岡山銘菓としてなぜもっと宣伝しないのかなと不思議に思う。
伊勢の「赤福」によく似ているからかな?
とにかく、娘と二人で、二個づつ食べた。あっさりとしていくつも食べられそうなあんこで包んだ草団子だ。