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下水道処理場に行くと、コンクリートの壁に漏水が見られたり白い筋が
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JS技術開発情報メール 禁無断転載
◇ いまさら訊けない下水道講座 ◇
Copyright2010 日本下水道事業団技術開発部
下水道処理場に行くと、コンクリートの壁に漏水が見られたり白い筋ができていたりすることがあります。これらの原因の多くはコンクリートのひび割れによるものです。なぜコンクリートにはひび割れが入るのでしょうか。
ひび割れ発生の原因は数多くありますが、代表的なものは「コンクリートが縮むことによる引張り力の発生」で、大きく 3 つに分類されます。
① 温度収縮
コンクリートが固まるのは、セメントと水が反応して水和物が生成するためです。水和反応は発熱反応で、反応が起こるとコンクリートの内部は 50℃以上になることもあります。温度が上がると体積は大きくなりますが、反応が落ち着くと温度は下がるため、今度は体積が小さくなろうとして引張られる力が生じます。
② 自己収縮
反応前のセメント・水・混和材などの体積の合計と反応後の水和物の体積を比較すると、反応後のほうが小さくなるため引張り力が生じます。
③ 乾燥収縮
セメントと水を混ぜる際、水を多めに入れないとうまく混ざりません。そのため、硬化反応が終わったコンクリート中には利用されない水分が残り、時間の経過とともに蒸発するため、その分の体積が小さくなって引張り力が生じます。
ひび割れが入ったからといって、必ず補修が必要になるわけではありません。
漏水や鉄筋の腐食が生じる大きなひび割れは、「有害なひび割れ」であり、構造物の耐久性に大きな影響を与えるとともに、下水が外部に漏れる可能性があり、補修が必要です。これらが見られない小さなひび割れは「無害なひび割れ」として補修の対象にはなりませんが、時間の経過とともに有害なひび割れに変化する可能性がありますので、定期的な点検が必要です。
参考文献
(社)日本コンクリート工学協会:コンクリートの補修補強指針
(須賀 雄一)
※JS技術開発情報メールNo.59(2006/10/6)に掲載
いまさら訊けない下水道講座 16
<コンクリートはなぜひび割れる?>
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写真2 柱の両脇のひび割れと白華 写真3 断面変化点のひび割れ(充填補修
写真1 開口部のひび割れ(着色)
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