空美風~私らしい言葉で~

二胡と歌の親子ユニット空美風のボーカル担当ひとみが綴るブログです。

春化粧

2011-03-07 09:34:25 | ポエム

うっすらと紅を引く

頬に色ともし

口元から溢れ出る

面影に涙こらえ

旅立つ この手から

引き裂かれ 急ぐように

弥生の空に 舞う花びらは

君の涙 儚いともし火


縁側に咲いている

君の好きな花

愛でる瞳 失くしても

微笑み絶やさずに

先立つ この手から

残された 胸の痛み

弥生の空に 散る花びらは

君を想う 炎のともし火


忘れないよ

君がくれた温もり 優しさ

ひとつ残さず 永遠に・・


弥生の空に 咲く花びらは

君の笑顔 煌めくともし火


うっすらと紅を引く

装う亡骸に

頬は桜色

命の宿り

天に昇っても

幸せであれと

君に春化粧





過去に埋もれた、大好きな詩です。

新しい皆さんに読んで頂けると嬉しいです

風香・・


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18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
風香さんへ (独人)
2011-03-08 00:40:47
弥生の終わりに大切な方を亡くしました。
その年の桜は早く咲きすぎて
強い風に舞い上がった無数の花びらが
天へと吸い込まれて行く様で…

忘れようとして最近やっとその日を平常に過ごす事が
できるようになりました。

すみません。自分のことで…
でも私の想いを歌ってくださったようでつい

今年も桜の季節がやってきますね。
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思い (夕美)
2011-03-08 09:01:44
おはようございます、風香さん・・・

昨夜も読ませて頂いたのですが、いろいろな思いが交差して、すぐに言葉が見つからなくて、ごめんなさいね・・・。

今朝も読ませて頂いて、やはり・・そういう春化粧だったのですね・・・

”弥生の空に散る花びらは 君を思う命のともし火”

残された方の思いは、胸が詰まって・・・なんて表現すればいいか分かりません。
空に桜を映すたび、届くかどうかも分からない愛を見つめて・・・せつないですね。
でも・・・風香さんのことばの深さが胸にしみて、ただ哀しいだけでなくて、そこから始まる何かを感じさせてくれます・・。

実は、ちょうど1年前に、友人の男性を亡くしました。
”さよなら”も云ってくれないままで・・・私の中では、”どうして どうして・・たったひと言でも打ち明けてくれなかったの?”という思いが、葛藤していました。
車で出掛けた時に、彼の生まれ育ったその街に
ふいに紛れて迷ってしまうことがあります。
彼の方も伝えたいことがあったのでしょう・・何度か迷った時に、彼の心をそっと思うことがあります。
けれど、心の声は、私にははっきりと聞こえません・・・。
あの日、手を合わせに行ったあの場所には、桜が咲いていたような・・・まだ蕾だったような・・・
ごめんなさい・・・思い出して、今日は私も弥生の空に花びらを散らしてみたくなりました。

ありがとう・・・風香さん
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独人さんへ・・☆ (風香・・)
2011-03-08 12:26:58
独人さん、こんにちは

私の拙い詩に、独人さんの大切な方の魂を預けてくださり、
本当にありがとうございます。
きっと、独人さんに、もう一度、心を通して、お逢いしたかったのではないでしょうか・・

この詩は、「おくりびと」という映画から、いろんな事を感じ取り、
その想いを素直に言葉に表現させて頂きました。

いつの日も、言葉に魂を入れてくださるのは、皆さんの心。
常に、そう感じております。

「弥生の空に、舞う花びらは、
私を想ってくださった、あなたへの感謝のともし火」

天国から、独人さんに伝えてほしいと、聞こえてくるようです

大切なお話を、本当にありがとうございました
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夕美さんへ・・☆ (風香・・)
2011-03-08 12:42:32
夕美さん、こんにちは

私の拙い詩により、皆さんの大切な方の魂を、もう一度芽吹かせてくださることに、
夕美さんや、独人さんのお気持ちの美しさを感じております。

”さよなら”を、云わなかったのは、夕美さんに対する優しさ、思いやりのお気持ちがあったからだと思います。
突然のお別れだったとしても、
その方の最大の思いやりが詰まっているような気がしてなりません。

夕美さんがふらっと紛れ込んでしまう彼の街へのいざないも、
離れられない、夕美さんと彼との絆が深かったからだと察します。
この詩で、彼の魂と出会えたのも、その糸がしっかり結ばれているからこそ・・
素晴らしい絆に、私の方が感銘を受けました。

夕美さん、今日は、たくさんの桜の花びらを、
心に舞い散らせてくださいね
返信する
春化粧 (メイ)
2011-03-08 19:10:15
風香さん、こんばんは~♪

春化粧・・・私も風香さんの作品の中でも
大好きな詩のひとつです~

はじめて、風香さんに出会えた頃、
その時、ブログはされてなかったんですよね。
でも、違う場所で風香さんの言の葉に
ふれて、とてもシビレました~

風香さんの、和情緒あふれる詩、
大好きです~

日本古来の女性が持つ、強さのようなものが
密かに漂って・・
と~ても美しい~

これからも、素敵な女心を、また描いてくださいね♪
また、遊びにきま~す
返信する
メイさんへ・・☆ (風香・・)
2011-03-08 20:25:53
メイさん、こんばんは

そうそう・・メイさんとお逢いしたのは、私の尊敬する詩人さんのもとででしたね
いろんなことがりましたが、今でも、あの時の、あの場所があったからこそ、
今の自分があるのだと感謝しております。

メイさんが、私に抱く想いと同じように、
私も、メイさんとの出会いに、感謝の想いでいっぱいでした

メイさんの詩に酔いしれていたあの頃・・
本当に懐かしいです

メイさんのおっしゃるように、
私は、和の香りのする言葉を綴るのが大好きでなんです
時代遅れかもしれませんが、心の中は、いつも、はらはらと桜が舞っております

メイさん
拙い私の世界を楽しんで頂けているるなら嬉しいです
これからも、心を込めて綴ってまいりますので、よろしくお願いいたします
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これは素晴らしい (kan)
2011-03-08 23:03:34
風香さん こんばんわ

今日の詩は、内容もさることながら、言葉が美しいですね、日本語の優しさを存分に引き出しています。

邂逅、別離は人の常と言えど、情感溢れる素晴らしい詩ですね。
特に春化粧の創作造語で締めるところはスゴイ。
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心灯 (なみだ)
2011-03-08 23:06:48
>>風香さま

もう随分前のことになります。
当時、いつも側に居て一緒に笑い、励まし続けてくれたいた人が、この世を去りました。

写真の中で笑うその人を大切な思い出にできるまでに少し時間がかかってしまいましたが。。

安らかに、ではなく「どうか幸せでいて・・」と願ったことを思い出しました。

風香さん。。
ありがとうございます。

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優しさ・・・ (夕美)
2011-03-09 08:38:56
おはようございます、風香さん

優しい詩を本当にありがとうございました。
何も云わないで他界した彼のことを、
”どうして? なぜ?”の気持ちのまま引きずっていましたが、風香さんからのお言葉に
はっとさせられました。
最後まで、思いやりと優しさを持ったまま、空の世界へと旅立っていったのかもしれませんね・・・
そこまで彼の心を理解してあげられなくて、
私の方の気持ちばかりで今日まできてしまいましたが、今は、違う気持ちで手を合わせられます・・・。
ありがとう、風香さん
(お返事は、頂いていますので・・・気になさらないで下さいね)
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Unknown (春水)
2011-03-09 11:34:14
悲しくて、切ないんだけど、暖かい心に包まれてる感じがします。
(感覚でしか、感想を表現できない体質だって最近 気がつきました)
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