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デラシネ魂

ジャンルよろずな二次小説サイトです。
ネタバレ満載、ご注意を。

酷い息子さんな走り書き

2007-04-25 | TOD2小説
連載もいいけど短編もね!
というわけで以下は思いついたものの走り書き。

うさ耳生えてるスタンが見世物にされるサーカスもの

うさ耳見世物スタンは、リオンが学生で夜にコンビニに買い物に行って、たまたま違う帰り道を通った時に、サーカスのテントの前でしゃくりあげてるスタンと出会います。(その時はバンダナで耳は隠れてる)話を聞くと「月が見えない」からだそうで、めんどくさいと思いながら、自転車のライト(外せるのです)を持って来て真っ暗なテントの中でスイッチをいれてやる。そうすると白い月のような丸が浮かび上がって、もう1回!もう1回!とせがむスタン(その辺でバンダナが解け、うさ耳露見、でもリオンは「うさぎのくせに瞳が赤くないな」とちょっと違った反応をします)に根負けし、ライトをあげます。お礼に、ともらったサーカスのチケット、無駄にするのも…行ってみるとそこにはアリスのお茶会のうさぎに扮するスタンの姿。そしてその夜、感想でも言ってやるかとまた自転車を走らせるリオンの前に仮面の男が現れ、一枚のチケットを渡す。夜の特別公演に参加させられたリオンの見たものは…?「うさぎは『跳ねる』ものですから」一夜明け、あれはどういうことだと詰め寄るリオンにスタンは、孤児院のみんな生かすためには自分がああやって稼ぐしかないと笑う。うさ耳族は政府の保護対象に入っていることを知ったリオンはスタンを保護しようとするが、純血種ではないためそれは叶わなかった。そうこうしているうちにサーカスはいなくなり、リオンもそのことを忘れかけた頃に再びあの仮面の男が現れる。素顔はスタンと瓜二つなその青年は、自分は彼の息子のカイルだと名乗る。連れて来られた研究施設でリオンはコールドスリープについたスタンを見る。カイルはもうあの時、スタンの命は尽きかけていたと語る。うさ耳族とか関係なく、この世界の人間の遺伝子には獣人の因子が眠っていて、スタンのそれは少しだけ早く獣人化が起こってしまったからだと。カイルは父の延命と治療法を探すために旅をし、お金を稼いでいた。そして、新たな稼ぎ手を迎えに来たのだった。「ふぅん、黒猫か…いいんじゃない?面白味はないけど」もう一度スタンに会うために、壊れたライトを握り締め、リオンはサーカスの舞台に立つ…みたいな話を考えてました(長いよ!)

十二単とか狩衣っていいよね!平安パラレル

読んでみたいアンケートで、1位は平安・大正パラレルみたいですね。というかリオスタ←カイルは源氏物語でいけると思うのはかざるだけですか?うーん、ちょっと考えたのは源氏→カイル、桐壺=藤壺→スタン、帝→リオンなキャストで。カイルはまだ元服前だから、御簾越しとかじゃなくてちゃんと会えて、最初は母親に甘えてるみたいで嬉しかったんだけど、だんだんその想いが恋、さらには独占欲に変化していって…みたいな話。幼い頃にカイルはスタン(藤壺)に酷いこと言っちゃったんですよ、なんで父上はここに来ないんだーとか、なんで身分が低いんだよーとか。んでスタンは落ち込みはしたけれど、なんとか立ち直った。で、カイルに綺麗な花でも摘んであげようとしてたんですけど、足を滑らせて川にどぼん。そのまま流されて行方知れずになってたのです。で、このスタンが実はタイムスリップしてて、記憶を失って、先妻に似ているとの噂をききつけたリオンが召し出して、成長したカイルと出会う、みたいな。 カイルはスタンが消えた(多分死亡認定されたと思うのですが)ことを自分のせいだと思って記憶を封印した。でもスタンと話す度に、その記憶が揺らいでいって…スタンもだんだんと思い出していって、でも今のリオンには他の姫君もいるし…とそのことを隠してて。帝はスタンを大事にしてくれるけど、やっぱり寂しくてついついカイルと貝合わせとかしてそれをまぎらしてるんですよ。んでカイルは母親に似ている(と思ってる)スタンを今度こそ幸せにするんだーと想いをつのらせるわけです (原作通りにいけば、成長したカイルのが宿下がりしているスタンのところに馬走らせて夜這いに行くわけですが、はてさて(笑))

袴っていいよね!大正パラレル

大正なら…んーと、山奥で暮らしてたスタンが袴姿で都会に出て来て、でも所謂「異人さん」なスタンは目立ってしまうわけですよ。迫害もされたりして。んでお腹がすいたスタンさん、たまたま鍵のかかってない邸にフツーに入って(田舎では鍵がかかってないのが当たり前、冷蔵庫の中の食料はみんなのものな設定で)用意してあったお茶菓子を平らげてしまい、リオンに警察に突き出されることに。身元引受人なんていないから、リオンが渋々面会に来て、なんであんなことをしたのか訊きます。どこも雇ってくれないし…田舎じゃそんな差別はなくて、みんなが仲良く暮らしてたけど「ここの日本人は俺が日本人じゃないと仲良くしてくれないんだな」と寂しげに笑うスタンに何故か腹を立て、邸に連れ帰ってきてしまうリオン。「そんな髪と瞳の色で袴姿でいたら目立つに決まってるだろうが!」と暴れるスタンを無理やり剥いて(笑)洋装をさせます。そしてそこにリオンの幼馴染でもあるカイルがやって来て…?(実はカイルは未来から来たスタンの息子で、リオンとスタンを別れさせるために、というか両想いにさせないためにタイムワープしてきたとかいう設定で)

親子対決!逆裁4パラレル

逆裁4パロは…どの場面にするかで変わってくるからなあ…。警察局長のリオンと元弁護士のスタンとの密会とか、牢屋での親子面会とか?そしたら間違いなくエ(以下略)やっぱり最後の裁判辺りかなあ。逆裁4クリアした方、よろしかったらどの辺のがいいか教えて下さい(他人任せ)

遊郭ものとかどうですか?

遊女がスタンだと普通(?)なので、スタンはええと店の旦那さんで。歴史はあるけど他の店に押されて潰れそうになって、自分のことそっちのけで店の抱える遊女の身の振り方を考え、奔走するスタンを見かけたリオン。自分の店の主人を説得し、スタンの店に乗り込み、どうすれば立て直せるかをスパルタで叩き込む。最初は反発していた遊女たちもここで自分達が踏ん張らないとしょうがないということを自覚し、スタンを盛り上げる形で頑張っていく。そしてリオンとスタンが恋仲になった頃、リオンの『主人』が姿を見せる…。や、わかりやすくカイルなんですけどね(笑)シリアスもよし、どたばたもよし、かな?

ただいま大正パラレルと遊郭以外の小話が拍手お礼文となっています。ランダム表示です。危険なのがふたつほど紛れてますのでご注意。(24日で終了しました。危険なものを除いて、3種再録されてます)

興味のある方は右の拍手白猫さんをぽちっとどうぞー。 

・すみません、短編書く時間なくなってしまったのですが、よろしければご投票下さいませ…。

◆こんなひどいむすこさん話が見てみたい!アンケート

 ・着物っていいよね!平安や大正パラレル
 ・親子対決!逆裁パラレル
 ・うさ耳生えてるスタンが見世物にされるサーカスもの
 ・遊郭ものとかどうですか?
 ・とりあえず連載に集中してくれ
  結果
 -ブログでアンケート-

壊れた心を潤すのは

2007-04-25 | TOD2小説
ねがいごとは、ひとつだけ。


『あんた、餌のいらない猫飼ってるわね』
それも相当性質悪いのを。

どうして自分を実験対象にするのか、と問うた自分に。
彼女は、鋭い声で、そう言いきった。

『へぇ…』
15年、生きてきたけど。
他人に見破られたのは、初めてだったんだ。

いつから、なんてわからない。
ひょっとしたら、生まれた時からこうだったのかもね。

『歪んでるわ』

そりゃそうだ、と他人事のように思う。
父さんが自分の息子に何を望んでいるのか、生まれる前から知ってた。
だって俺の体には、アイツの血が流れてるんだから。

『うん。だって、直しちゃいけないから』

英雄の父に憧れる、愚かなこどもを演じて、演じ続けて。
観客が居なくなった後も、なお。

俺は『俺』で在ることをゆるされない。

『…もう、あんたとは会えないでしょうから?餞別にあげるわ、それ』
銀の鎖は少年の腕に巻きつき、ゆらゆらと揺れる。
まるで、隠された彼の、本来の望みを暴く、ように。

そして。
神を殺したその後にのこったものは。

『ジューダス…リオンもきっと帰って来るよ!』

泣きそうな顔で笑う、金の太陽。

『うん…そうだな。そうだと、いいな』

今なお黒髪の少年の姿を追い求める、想い人。

新たな英雄の手の中には、ひとつの懐中時計がのこされた。
その裏には綺麗なレンズが嵌められていて。

「会わせて、あげるね」

ゆらゆら、ゆらゆら。
その椅子は揺れる。

「ん…」

うっすらと開くその青い瞳には。
もう、なにも映らない。

『どうして、お前はリオンを見捨てたんだ』

あの、嵐の夜。
こわい、と泣く俺に。
悪い夢はもう見ないと、貴方は言ったけど。

『そうやって、お前は。また大切なものを、その手にかけるのか?』

遅かったんだ。
だって、貴方が開けちゃったんだから。
必死に見て見ぬ振りをしていた、その、扉を。

「ゆるさないよ」

この想いが歪んでいても。
愛されなかったこどもの、自己満足だったとしても。

それでも、もう、戻れないんだよ。
だから。

「俺のものに、なって?」

廻りはじめた歯車は。
もう、誰にもとめられない。

そっと父の首に、懐中時計をかけると。
カイルはその針を、過去へとすすめた。

金の太陽が堕ちたその日へと----。


「こころに降り積もるのは」 に続きます。

◇どうやら続いちゃうらしいです。後1話か2話で拍手公開しているあの話にリンクする予定。6日までに終わらない…かも(汗)

イメージソングは「時の砂漠/有坂美香」こちらはスタンの心情っぽいですが。ちなみにカイルの心情は「Life Goes On/有坂美香」かと思います。

あおにかえる

2007-04-25 | TOD2小説
高声はにゅ~さんのサイト「ステキ☆界面世界」の拍手絵「テイルズ主役クロスオーバーパロディ」を拝見して。
せっかくの素敵な世界観を壊してる気がしてなりませんが、ひっそり捧げさせて頂きます…。
(ちなみにL×A、P×Sのお話は「あかをともす」です)


・D2×E

見上げてくるのは。
まるで、青空をうつしとったような。

綺麗な、瞳だった。

「…ひとつ、きいてもいいか」

神の首の、すぐ真横に。突き立てた、白銀の剣が。
無残に断ち切られた、金の首飾りが。陽光を反射して。

「どうしてお前は世界を殺したいんだ?」

なにをいまさら。
知らず、その口元に微笑みが浮かぶ。

「世界を殺したいわけじゃない」

俺はただ。
彼女を。そう…かのじょ、を。

「本当に?」

ああ、そんな瞳で見ないでくれ。

無残に断ち切られたのは、なに。
違う、こんな首飾りじゃなくて…そう、それは。

金の髪。

「だって、いないんだ、どこにも」

あの人は、俺のものにはなってくれなかった。
だめだって、それはいけないことだって。

青空から零れたのは、透明なしずく。
金の太陽は、海に沈んで。

もう、二度と、この手にはかえらない。

「だから」

ごめんね、父さん。
俺は、貴方が見捨てたこの世界を、息子を。

殺すよ。

「…それで、お前が救われるなら」

赤毛の、神の。
初めての微笑みは。

何故か、自分が散らした、あの花に似ていた。

・R×D

まるで聖者のようだと、彼を初めて見た時に思った。

白いシャツに、白いズボンをその身に纏い。
金の髪に、黒いリボンをひとつだけ結わえたそいつは。
失われて久しい、晴れ渡った青空を思わせる青い瞳を、俺に向け。
そして。

「もうすぐ、あれがここに来る」

本来その終焉の光は、ひとりの大魔道士の手によって生み出されたという。
そして、今。

「…ああ」

炎と、氷。
相反するふたつの力を持つが故に監禁されていた俺達は、ようやく外に出られる。
自分達をも消し去るその力を振るう前に、ただ一度だけ。

その目に映るのは、太陽か、月か。

「…怖い?」

手向けの花。
燃え上がり、凍りつくそれはまるで。

「俺は、怖くないよ」

だって。
大切な人たちはみんなもう、燃やしちゃったから。

ああ。
にこりと微笑む彼、には。

「そう、だな…」

もう世界を護る理由なんかなかったのだ。


◇酷い息子さん企画中なので、一応カイルとスタンの登場するイラストをイメージして書いてみました、はい。でもロイドとクレスの真っ黒コンビと、ルークとセネルの真っ白コンビの話もいつか書いてみたいです…。


私信です。

Hにゅ~さん
日記で書かれていた呟きに便乗させて頂いてしまったのですが、なんというか、父さんと息子さんってば互いのこと好き過ぎてちょっと変、な話になってしまって申し訳ない…です。テイルズ主役クロスオーバー、どのイラストも本当に素敵で、たまりません!はにゅ~さんの世界観、大好きです!
そして、酷い息子さん企画、参加して下さいましてありがとうございました!感想詳細は後ほどメールさせて頂きますが、まずは一言、本当にごちそうさまでした!とりあえずリオンは酷い人だと思いました(笑)続きが是非読みたいです…!


すみません、ひどいむすこさんはもう少しお待ち下さい…。

異議はあっても意義はなし、な走り書き

2007-04-19 | TOD2小説
逆裁4も終わったので、ちょっと走り書き。はちゃめちゃパロでネタバレありまくりです。閲覧にはご注意。イメージソングは「君は僕に似ている」で。

なんだかオドロキくんがロイドにしか見えない罠。そしたら相手の検事さんはゼロスだよね!でもんじゃセンセイは?と考えた時にやっぱゼロスしか考えられなくて(や、鬼畜父さんってセンもありましたが・笑)いっそ検事なゼロスは「はに~v」なDVだって甘んじて受けちゃうよん、な白ゼロスで、センセイはロイドに会う前の世界なんか壊れちまえ、な自分大嫌いな黒神子ゼロスでどうよ!とかかわいそうなことを考えていたのです。ちなみにナルホドくんはスタンさん、や、あの人当り良さそうなのに、さり気に自分の好きな人にしか関心ない辺りが似てるなあと。そうなったらみぬきちゃんは誰なのかなあ。あ、リッドとか?しっかりしてるし(何故に)

師が連れて行かれたというのに、その子は冷静なものだった。
最初の裁判で、自分の意思ではないとはいえ、彼の弁護はゼロスを追い詰め、そして。
「最初から、わかってたんですか?」
なにが、などと野暮な聞き返しはするまい。
なにを言っても、彼の居場所を奪ったことに変わりはないのだから。
頷くことも、首を横に振ることもせず、その場に突っ立っていると、自分の頬に鈍い痛みが走った。
「…君こそ」
「?」
殴られてなお笑顔を浮かべる元・弁護士に、彼は訝しげな目を向けた。
「ズイブン、冷静なんだね?」
「…っ!」
鳶色の瞳が悔しげに細められ…、でもだめだよ、君はごまかせない。
だって。
「裏切られることに、慣れちゃったんだね、君は」
あいつの事務所で働くこの子を見た時に、すぐにわかった。
それはきっと、彼の特殊な生い立ちが関係しているのだろうけど。
期待しなければ、裏切られても傷つかないから。
だから。
「…だったら、なんだっていうんですか…!」
「同じ、だからね」
年にしては童顔のその顔が、くしゃりと歪む。
自分の言葉に、君は7年前の事件に思い当たったのだろう。

そう、俺は裏切られた。
すべてから。

「似てるんだよ、ロイド=アーヴィングくん…俺と君は」

だから今度こそ。
切り札を手に入れよう。

逆転裁判というゲームで、主人公のナルホドくんはそりゃあ色々な人に裏切られるわけですが、ロイドとスタンも負けてないよなあと。パーティ内の一番心を寄せていた人が裏切って、それを討つわけですからね。あとホースケくんはその生い立ちからきっと人同士の関係にはどこか冷ややかな気がしてなりません。

んでこのパロ、ひどいむすこさんが絡むなら(笑)やっぱり弁護士センセイになるんでしょうか。カイルがロイドの先生かあ…。ちゃんと育てばカッコ良くなりそうだもんなあカイル。黒だけど!(ナンダッテー)

「…父さん、これが復讐、なの?7年前、貴方を嵌めた、俺への…」
「違うよ、カイル。俺はふりかかる火の粉を今度こそ払っただけさ…ただし正しい方向にね」(台詞うろ覚え)

とか親子対決させてみたいよ!んでロイドに「このふたり怖ぇ~」とか言わせたいよ!(笑)「あのさ、これ以上恥をかかせないでもらえるかな?(にっこり)」な黒カイルもい(以下略)

さて、書きたいのは書いたので、とりあえず満足です。
後は昨日のチャットで盛り上がった、書生なロイドと陸軍少尉さんなゼロスのゼロロイ愛の劇場を…なんつって(笑)

忘れないうちにネタだけ。基本はいからさんのパロっぽいです。

・ロイドの父さんは海軍にいて、小さなロイドを残して海で行方不明に。
・海をぼーっと見てるロイドにゼロスが気まぐれで声かけたのがはじまり。
・書生さんなので、あれですよ、サクラ大戦Vの新次郎みたいな袴姿(笑)
・軍人は嫌い、とすげない態度のロイドに「言われ慣れてっからねー」とこたえないゼロス。「ちが…」お金なくておなかがぐーっと鳴るロイドにゼロスが昼飯のナンパ。
・「帰って来るって、言ったのに父さんは帰って来なかった。軍人は嘘つきだから、だから嫌いだ」
・ふーん、とか相槌打ってその場は離れます。んで3日後位に陸軍に呼び出されたロイドは、先日の赤毛の少尉さんが実は結構な権力持ってることを知ります。
・生活費のため、そこで働くことになったロイドの運命や如何に!(笑)
・「着物だけじゃ寒いだろ?」とか言って下に着るシャツとかくれたらいい。もちろんゼロスのお下がりで。
・んで色々あってくっついて、幸せだったんですけど、遠く(ロシア辺り)に出征命令が出て、ゼロスは言わないで行こうとするんですよ。なにげにバイト(?)もやめさせて、情報から遠ざけて。でも勘の良いロイドは、陸軍省に忍び込んでそのことをきいてしまう。
・んでド修羅場、泣いたことのないロイドがぼろぼろ泣いて、怒ってそりゃ大変。
・「なにがあっても俺さま絶対に帰って来ますよ…ハニーの居るこの国にね」
・そして月日は流れ帰って来たはいいけど、敵兵に撃たれて記憶を失ってて、しかも婚約者までいる罠(汗)

…こんなところかな(おいおい)

私信とか色々してみたいのですが、歯を抜いたからかどうにも活動時間が短いのでこれにて御免!

散らぬ桜

2007-03-01 | TOD2小説
桜花 散らば散らなむ 散らずとて ふるさと人の きても見なくに
              (古今和歌集・巻ニ・春歌下・七十四)


それは、誰にも等しく降りそそぐ、けれど。
決して誰のものにもならない、なってはいけない、ひかりだった。

それを孤児院で育った母は、誰よりもわかっていた。
どんなに願っても、トクベツにはなれないことを。
だから、縋らなかった。

でも、その弟は違った。

黒の闇に無理やり引きずりおろされた金の太陽は、彼を恨まなかった。
澄んだ青い瞳は、どんなにその身を貶めても、翳ることなどなく。
いつの間にか、闇は闇であることを忘れ、太陽に縋るようになった。

けれど、ある時。

やさしく、優しく語りかけるその声を。
躊躇することなく触れる、あたたかい手を。
恐れた。

彼をなくしたら、自分はどうなるのだろう。
知ってしまったら、もう知らない過去には戻れない。

だから、立ち向かわずに、逃げた。
闇は太陽に灼かれた。
その存在を、心を。永久に自分に縛りつけるために。

ひらひら。
ひらひら、桜が舞う。

『彼』が取り戻した、世界で。
綺麗に笑う、金の太陽。

まるで時がとまったかのように、その容姿は変わらない。
あの人は、ずっと待っている。
桜は毎年散るのに。新しい未来に向かって、古い過去を、捨てていくのに。

ずっとずっと、散らずに、待っている。
二度と、還らぬ人を。
そうと知りながら、今も。

「とうさ…『スタン』」
「りおん?」

振り返った金の太陽は。
何も知らぬ無垢なこどものように、笑った。

(桜花は散るなら散ってしまえ、散らなくとも 「ふるさと人」が来て見るわけでもないのだから)


◇ちょっと壊れちゃったスタンの話。ちなみに体は永遠の19歳、心はじりじりと退行してますな自分勝手設定。和歌から話をおこすの、結構好きなのですよ。いつにも増して電波な文章で申し訳ないですが、さらりと読み流して下されば幸いです。

というかリメD続きやるかと思ったらモリュウ領への入り口塞いでるやつに勝てません(どれだけ下手なんだ)うう、どうやったら勝てるのかな…。

私信です。

Mさきさん
ドゥM!胃は大丈夫ですか…?ええと、先日はもったいない褒め言葉をどうも!…なのです(←照れてるらしい)烈兄貴はこうかわいくろいキャラにハマったきっかけなので(笑)あの極悪さ、いつか語れたらと思っておりますよ!逆裁4もそろそろですね、楽しみです!3月になったことですし、リオスタ、ゼロイ共にぴんくな裏も楽しみに待たせて頂きますv

Aるがさん
絵茶、土曜の夜9時ですね!(めもめも)こどもを寝かしつけてから華麗に参上…出来たらイイナ!(マイメロ風に)映画のジョジョ、あのジョジョよディオ、ふたりのキャスティング(ドSなリオンが育ちのいいロイドに日々ケンカ売る生活)に妙に納得しましたですよ。ところでかざる的には名台詞というかシーンは「泥水で口を~」なんですが、そこまでいったのかな?機会があったら観てみたいですv

Sとーさん
さっそくの企画アンケート投票ありがとうございます!個人的には企画としてでなくてもアシャンさんの幸せガイルー見てみたいです…!のろけてるゼロスとお口にふた!な真っ赤ロイドがたまらなく萌えました(もちろんその前のあまーいふたりも!)いつもごちそうさまですv

Aつきさん
まずは試験お疲れ様でした。今はゆっくり休んで下さいね!あとバイトのことは災難でしたね…。でもきっと患者さんは他の人がなんと言おうと、A月さんがいっしょうけんめいだったことはわかってくれてると思います。月並みなことしか言えなくてすみません…。あったかいお茶でも飲んで、ひなたぼっこして、元気出して下さいね!


願いの果て

2007-02-27 | TOD2小説
「ステキ☆界面世界」の高声はにゅ~さまより素敵絵を頂きました!いつもありがとうございますv


あの人はいつも、遠くを見ていた。
俺も、母さんも通り越して、ずっと遠くを。
なにを見ているのかと。
父に問う術は、あの幼い日に永遠に失われ。

そして、今。



夢か、現か。
自分の歩む先に、その姿が、ある。
手を、差し伸べても。父さん、と呼びかけても。
ぺたり、と力なく座り込む金色の髪の青年は、なんの反応も示さない。

もう、壊れてしまったから。

英雄と。
そう呼ばれた父は。
穏やかな笑顔の裏で、ずっとずっと苦しんで。
泣いていたのに。

あいつの、生を。
『諦めたくなんてなかった』

あいつの、死を。
『認めたくなんてなかった』

絶対に、かえってくるって。
『信じて、いたかったのに…!』

まるで、硝子の水槽に閉じ込められた人魚のように。
貴方の青い瞳から、透明な涙がいくら零れても。
溶けてしまうそれに、誰も、気づかなかった、気づけなかった。

だから、ずっと泣きやめないんだ。
その心が壊れてしまっても、ずっと、ずっと。
こんな寂しい場所で、たったひとりきりで、あの人は。

触れられるのは、すれ違う、そのたった一瞬だけ。
けれど俺は右手をぎゅっと握り締めて、その衝動をやり過ごす。
だめだ。
今は、まだ。

「待ってて…父さん」

必ずそこから助け出すから。
奪い返して、みせるから。
たとえ、貴方が望んでいなくても。

「そしたら」

赤くなんてなくてもいい。
繋がってなくてもいい。
俺は。

「俺を、見てくれる…?」

貴方を絡め取る、糸が欲しい。


◇カイ→スタ。これっていつ?ここはどこ?な質問はさらっと流して頂ければ幸いです(脱兎)「水の中の涙に気づけるか?」というテーマはいつか書いてみたいと思ってました。はにゅ~さん、素敵なカイスタをありがとうございました!近いうちに改めて感想メール送らせて頂きますねv

なんだかこの頃TOD2関係増えてますね…。今は他ジャンル小説お品書きにあるんですが、このまま増えるようならカテゴリ分けたほうがいいかな…。

私信。

Mさきさん
幻スタン、お気に召したようで嬉しいですvそしてそして!こちらこそいつも萌え殺されておりますよ…!黒くない親子ネタ最高でした!カイルに英雄になりたいって言われた時のスタンの心境考えると、もう…!たまらんです!感動をありがとうございました!

Aるがさん
こちらこそいつもお世話になってるので、少しでもお役に立てたなら嬉しいです。今週の金曜か土曜ですね!都合が合えば、参上させて頂きますー。あ、ちゃんとお口にチャック標準装備ですので!大丈夫です!(なにがだ)

太陽に灼かれて

2007-02-26 | TOD2小説
◇この話のカイルはあまり黒くありません。


ずっと、俺は「俺」を見てくれる人を探してた。
父さんの身代わりとしてじゃなくて「カイル」を求めてくれる、ひとを。

英雄ともてはやされ、誰からも愛されたスタン=エルロン。
裏切り者と世界からその存在を忌まれ抹消されたリオン=マグナス。

ふたりがどんな関係だったかなんて、俺は知らない、知りたくもない。
父さんが彼を殺したことも、幼い俺は知らなかった。
『おとう、さ…?』
ただ、父さんが魘されてたから、だから。
起こした、だけだったのに。
『どうして、お前はリオンを見捨てたんだ』
いつもの青空みたいな、大好きな青色の瞳は、どんよりと濁って。
肩を押さえつけてくる手は、冷たくて。
『はなして!はなしてよ、おれ、なにもわるいことしてない!』
こわくて、怖くて。
俺は死に物狂いで暴れた、必死に逃げようとしたんだ。
『そうやって、お前は。また大切なものを、その手にかけるのか?』
そしたら。
するりと巻きついてきた、手が。
『ゆるさないよ』
俺の、首を----。

「うわぁああ!」
「カイル?」

怖くて、哀しくて、息苦しくて、目が覚めた。
ずっとずっと心の奥底に沈めてきた、父親の狂った行動。
すべてを思い出した今、父・スタンは死に。
その元凶と自分は幾度となく肌をあわせている。
「なんでも、ない…起こしちゃってごめんね、ジューダス」
「だが…」
「大丈夫だから、おやすみ」
心配そうにこちらを見るその瞳を見ていたくなくて、視線を遮るようにシーツを頭からかぶった。
指の跡など、どこにも残っていないはずの喉をそっと撫でる。
わずかに痛みを訴えるそれは、ジューダスのつけた所有の証。

思い出さなければよかった。気づかなければ、よかった。

(もう夢はおしまいだよ、カイル)
ジューダスが本当は誰を見ていたのか、今ならわかる。
(お前がどんなにこいつを想っても…心は俺にとらわれたままだから)
いつからか、その背に見えるようになった幻は、楽しそうに俺に語りかけてくるから。

お前は俺には、勝てないと。
残酷な笑顔で告げるから。

結局俺は「俺」にはなれなかった。
カイルを求めてくれる人なんて、いなかった。
だから。

「…おはよう『リオン』」

この体を明け渡して、俺は消えよう。
それがたったひとつだけ出来る、スタンの身代わりではない、カイル=デュナミスの。

貴方への復讐だから。

(随分と、しおらしいな。俺の息子なら、もっと…)
くすくすとどこからか響いてくる笑い声に包まれて。
俺の意識は、金の太陽に灼かれた。


◇昨夜のMさきさんとのタイマンチャットの産物。とても楽しかったです、遅くまでお付き合いありがとうございます、お疲れ様でした!カイルが黒いなら、その父のスタンも黒いよな、と。TOSの親子とエルロン親子との違いとか、いつか色んな物書きさんや絵描きさんと語ってみたい気もします…出来ればTOTの親子も!(笑)

私信。

Mさきさん
というわけで昨日はチャット、お疲れ様でしたー!黒カイル語りと親子比較な会話が出来て幸せでした!烈兄貴の酷さについては機会があればまた日を改めて語りたいくらいですよ!(笑)この頃また冷え込んだりしてますが、お子様もMさきさんもお大事に!

Aるがさん
デカプリン、かざるも買ったですよー。レジのおっちゃんににやりと微笑まれました…!(笑)そして昨日もチャット紹介して頂いてありがとうございますvチャット開催について悩まれてるみたいなので、ひとつ。チャット開催する上でかざるも一応考えたこともありましたので…うーん、個人的な考えですが、えと、ホスト役とかそういうことを考えず、誰かとお話したいって気持ちが一番大切なのかなと。語りたいことがある、それだけで開催理由なんて充分じゃないかと思うのですよ。でもみなさんをもてなしたい!という気持ちもあると思いますが、うーん、自分が目一杯楽しんで、それを少しでも同席してる方たちに伝えられたらいいんじゃなかな、とか。あ、これはあくまでかざるの考えなんで、参考程度にさらっと聞き流して下さいね。ではでは。

願いは叶えるためにある

2007-02-22 | TOD2小説
◇TOD2なんちゃってED後話です。


やめてくれって、何度も言ったのに。
今度もまた、その願いは叶えられることはなかった。

きこえてくるのは健やかな寝息。
よし、寝てる…よな?
「…」
見つからないように。
そーっと、そっと。
「…っ?」
自分の体に絡みついている、ふたりの腕から抜け出そうと、して。
俺は失敗を悟らざるを得なかった。

「おはよ、父さん!」
太陽を思わせる金の髪と。
「おはよう、スタン」
夜の闇を思わせる、黒の髪が。

「「誕生日、おめでとう。なにが欲しい?」」

わずかに首を動かすことしか出来ない俺の。
狭い視界で、揺れた。

うん。
まあね。
例えば俺が(ぎりぎりとはいえ)ぴちぴちな10代だったあの頃だったらさ。
誕生日になにが欲しい?ときかれたら、それなりに悩んだだろうけど。

「…とりあえずさ、俺の上からどいてよふたりとも…」

ああ、喉が痛い。
そりゃお前たちはその年にしちゃ軽い方だけど、それでもふたりがかりでのしかかられたらキツいんだって…。
しかも俺、体力使い切ってるし、すっごく眠いし、お前らのせいで。

「頼むから…今日一日…寝かせて…」

すぅっと沈み込む体と意識。
ふたりがなにかわめいてるみたいだけど、知るもんか。
まったくもう、若い者にはついていけないよ…。

「おやすみ…」

欲しいものなんて決まってる。
でも、それはもう手に入れてしまったから。

だからね、もう少しだけ、ガマンして?

俺だって、あげたいんだから。
求めてくれるなら、ちゃんと俺の精一杯で返したいんだから。


◇甘いのを目指した…つもりな話。でも(ジュダ+カイ)×スタって時点でなにかを間違えてる気がします…が!それでも、いつもお世話になってるMさきさんへ捧げます!お誕生日、おめでとうございます!

金の断罪

2007-02-20 | TOD2小説
◇このお話はTOD2のお話です。ネタバレ全開なのでご注意。
また「黒の裏切り」の続きめいてますので、未読の方はそちらから読まれた方がよろしいかと。
またほんのり(?)女性向です。天真爛漫な親子しか見たくないわ!もしくは不快に感じる方は自力回避をお願い致します。

それではどうぞ。


ダイクロクトで出会った一行と俺達は共に戦うことになった。
それが、嬉しくて…でも、どこか息苦しかった。

視線を感じる。
自分と同じ顔の少年と、仮面の少年と、二対の瞳がこっちを見つめている。
やめてくれ。
どうして、そんな。

「スタンさんっ!」

護れたはずだった。
血を流すのなんて、本当は、俺だけで良かったのに。

「…っ、さ…!」

霞む視界の向こうで自分と同じ顔がくしゃりと歪んで。
ぽろぽろと、ぽろぽろと、ひっきりなしに零れる、涙が頬を濡らす。
ああ、なんでだろう…。
なんだかとっても、胸が、痛い。

なあ、リオン。
お前もこんな気持ちだった?

「…ごめん」

俺が、泣いたから。お前がいなくなった後も、泣いてたから。
だから天国にいけなかった?
ぶっきらぼうだけど、だけど誰よりも優しかった、おまえは。

「…リオ、ン…」

だけど、その時の俺は知らなかった。
その、言葉が。
何をもたらすか、なんて。

「…そう、やっぱり貴方はあいつの方が大事なんだ」

見下ろしてくる、自分と同じ顔が、その青い瞳が。
冷たく煌いたと思った瞬間、俺は意識を手放していた。

「ああ…、起きたの?」

ぞくりとした。
するりと鎧の継ぎ目から滑り込み、肌に触れる手は、あたたかく。
けれど、その声は。

「ねえ、どうして、貴方は俺を見てくれないの?」

おなじかお、同じ顔。
嫉妬に狂った表情も…まったく、同じ。
こんなに近くにいるのに、どうして自分を見てくれないのかと。
何故共に在る、未来を。選んでくれないのかと。

「貴方が、俺を、つくったんでしょう?」

出会ったのが、遅すぎたというのなら。
今度はまっさらな貴方と会いたい。
そう思ったのは、事実。
でも。

「…君は、リオンじゃない」

彼の人の姉を、代わりにしようとした。
それでも彼女は、ただ笑って、いまだ彼に心を囚われたままの自分を、それでもいいと一緒になろうと言ってくれた。

いつか自分たちの間に子供が生まれたら。
その子を彼の生まれ変わりと思って、今度こそ、愛してあげようと。
でも。

そんなことをしても、意味なんてない。

「カイル」

きっとこの子の父親はその名を呼んでいたはず。
誰のかわりでもない、この子を…愛していたはず。

「おいで」

ずっとずっと泣いていたんだ。
もう、楽になってもいいんだよ?

けれどその言葉は届かなかった。
目の前のこどもはにっこりと、綺麗に微笑んで。

「…綺麗ごとを」

断罪の、言葉を。


◇前に言ってたカイスタ(リオスタ前提)+ジュダなお話。スタンがダイクロフト戦でカイルを庇った設定で。スタンは自分と同じ顔のカイルが泣いてるのを見て、ああリオンもこんな放っておけないというか罪悪感ばりばりで死んでったのかなあと思って「ごめん…リオン」と呟いたわけですが、この設定のカイルにはブロックワード、なにかのスィッチはいっちゃったぽいです。が、本当はカイルのきいた「ごめん…リオン」なスタンの遺言には続きがあって「…のかわりなんかじゃないよ、お前はお前だよ…カイル」だったんだよー、そうか俺の誤解だったんだな、あははうふふな話にするつもりだったんですよー。どうしてこんなことに…!(笑)

あ、この続きの「金の贖罪」を見てみたいという奇特な18歳以上の方は、その旨を書いて、件名を「啄木鳥しんき版の漫画テイルズオブデスティニー、そのサブタイトルは?」の答えにして「kazaru2004@goo.jp」までメールを送るかメルフォで請求して下さい。拙いものですが添付ファイルでお送りします。が、文面などから18歳以下と判断した方にはお送り出来ない場合もございます、ご了承下さいませ。

…読んで下さってありがとうございました。

遅くなりましたが、先日の字茶に参加して下さったみなさん、ありがとうございました!つか、いつも一方的なぴんくトークですみません…(汗)ログを読み返しつつぴんく企画、いやいやメイド話、頑張りますね!

ししん。
Aるがさん、お風邪は大丈夫ですかー?体調良くなったら、あと気が向いたらでいいのでまたお話しましょうなのですv

黒の裏切り

2006-08-30 | TOD2小説
◇これはリオスタ前提のTOD2、カイルとジューダスの話です。
色々ネタバレしてる上に、ダークな気がするので、不快になりそうな方は自力回避をお願い致します。

それではどうぞ。

がしゃんと何かが割れた音に目を覚ますと。
「きらい」
無残に割れた鏡の前で、血まみれの手を頼りない灯にかざし。
「きらいだよ、おとうさんのかおなんて」
くすくすと笑うカイルの姿が、ある。

自ら封印していた過去を、無理やり引きずり出された、あの日から。
夜の闇に紛れ、このこどもは、昼とは違った顔を見せるように、なった。

「ぼくが『リオン』とおなじかおだったら、あいしてくれたの?」

スタンは、幸せだったのだと、思っていた。
姉であるルーティと結婚し、カイルという子供をもうけて、血の繋がりは無くとも親子の絆で結ばれた子供たちと暮らして。

「おとうさんは『リオン』をころしちゃったから、つぐないが、したかったんだよね?」

死ぬ瞬間まで、家族のことを思って。
彼らを護れたことに満足して、そしてこれから一緒に歩いてやれないことを謝って謝って、それでも幸せだったと感謝して、逝ったのだと。

「でもしょうがないよ。きっとこれはばつなんだ」

けれど息子の口から語られたのは。
スタンが『リオン』の生まれ変わりを求めて、ルーティと結婚したということ。
生まれたカイルを見る度に、罪の意識に苛まれていたということ。

「今度こそ、護れるはずだったのにね」

息絶える瞬間まで、ごめんなと謝罪の言葉を繰り返していたこと。
そしてそれは、ルーティとカイルに向けられたものでは、なかったということ。

「かわいそうにね、おとうさん」

歪んだ鏡に映った自分の顔をそっと撫でる子供から、目を逸らすことは出来ない。
そっと壊れものを扱うように、リオンは小さなその体をベットへと押し倒す。

「やっとあいにきてくれたのに、もうふれることができないなんて」

ぼんやりと見開かれた虚ろな青の瞳から零れるのは、透明な雫。
そして。

「だから俺が壊してあげるね。父さんの大切にしてきたもの、全部」

その桜色の唇から零れた、楽しげな、断罪の言葉に。
黒の裏切り者は黙って、頭を垂れた。


「金の断罪」 に続いているようなそうでないような。

◇リオスタ前提でTOD2を考えると、どうしてもこういう方向に考えがいくのですが…。スタンが求めていたのは自分が殺してしまった『リオン』の形代であってカイルではない、みたいな。むしろリオンを殺した自分にそっくりな息子は、憎しみの対象だったかもしれない。
最後の黒の裏切り者はリオンであり、ルーティでもあるかと。スタンが何を求めているかを知った上で結婚したとしたら、それは息子に対する裏切りですから。

あーなんかファンの皆様に喧嘩売ってる内容でごめんなさい。
そしてリオスタっぽくないというかなんというかな代物ですが、勝手にY影さんに捧げさせて頂きます。
というか私信返ししてなかった…気がするので、大遅刻ながら私信をば。
メール届いておりますか、ありがとうございます。師匠ときいてアビスの前にGガンが思い浮んでしまう奴ですが、これからもよろしくです。最初の英文字3文字は見なかったということで(笑)

追加の私信。

Y影さん
38度台ですか…熱って上がる時は本当にすこーんと上がりますよね…。喉の痛みも結構辛かったり…。
発熱してもゆっくり休めないのが主婦の辛いところですね…食欲ないかもですが、出来るだけ栄養のあるものを食べて、温かいものを飲んで、少しでも眠って下さいませ。なにも出来ませんが、ネットの片隅で回復をお祈りしております。

Aるがさん
先日は興味深いテーマをありがとうございました。小説の書き方って自分で見つめ直してみたり、人様のを拝見したりすると、色々な発見があって面白いですよねv
映像から文におこす場合、色の描写が多くなるですか…ふむふむ。あ、色というと自分は瞳の色を重視する傾向にあるかもです。小説の書き方は、またいつか分析したいですね。
あ、そしてまたまたこちらですみませんが、ゼロスの黒一色姿が見た…もとい、本編是非読みたいですよ!
旅館はまたまたぶっ飛び設定で、リオスタはなんだか初めてでこれかよ!みたいな内容ですが、好きと言って下さって嬉しかったです、ありがとうございますv
旅館パラレルリレーは…えと、お声かけて頂ければ、尻尾振って参上しますですよー。スパラダもこの頃面白くなって来て色々書きたいですが、ゼロロイは特別というか、なんというか、結構すぐに頭の中で話が組み上がるので…はい。