!陰陽小説を読みに来た方へ!
今回の話は陰陽にまったく関係ない話です。
何かというと、毎週土曜 8:30~9:00 テレビ東京系にて放映中!な「ロックマンエグゼBEAST」の話です。…多分。ゲーム版の設定も混じってる上、困ったことに死にネタなので、苦手な方は自力回避をお願い致します。
それではどうぞ。
『熱斗くん、朝だよ。起きて』
PETの中からそう声をかければ、少しだけ眠そうな顔でむくりと起き上がって。
ふぁ、とあくびをひとつして、カーテンをあけて。
『おはよう、ロックマン!今日もいい天気だな!』
光の中、眩しい笑顔で振り返る君に、楽しそうに笑って僕は頷くんだ。
今日はどんなことがあるんだろう?ってわくわくしながら。
毎日、毎日、繰り返されるこんなやり取りが。
いつまでも続くんだって、思ってた。
今度こそ君といつまでもいられるって、無邪気に。
永遠なんて、そんなもの、あるわけないのに。
「ごめんな」
すっかり細くなってしまったその腕。
透き通るように白い、その顔色。
それでも強い意志を映す茶色の瞳だけは、あの頃と少しも変わらずに。
「何を、謝るの?」
わずかに揺らぐ翡翠の瞳に、熱斗は病室の白いシーツの上で微笑んだ。
けれどその呼吸はひどく苦しそうで。
「熱斗くん、横になって。今お医者さんを…」
「いら、な、い」
呼ばなければいけないのに。
自分のオペレーターはそれをゆるしてくれなくて。
「おれ、な」
その笑顔も、指先も、彼の存在そのものが。
光に溶けてしまいそうな。
「お前の分まで生きようって…頑張ったんだけ、ど」
「な、に言ってるの?僕はナビなんだよ?」
そう、僕はずっとずっとこの世界に在り続ける。
デリートされない限り、おそらく永遠に。
「…ごめんな」
「熱斗くん?熱斗くんっ!」
ぱたりと倒れるその体に、触れられないと知りつつ、僕は手を伸ばした。
零れ落ちるその命を、少しでもすくってあげたくて。
「熱斗!」
「しあわせに、なって…ね?」
うっすらと瞳を開いた『弟』は。
ほんとうに、本当に嬉しそうに。
「…彩斗、兄さ…」
ほほえん、で。
「ねっ、と…」
君はいつから、知っていたの?
いつから、苦しんでいたの?
けれど、もう。
閉ざされた瞳は、閉じられた口は。
そのこたえをかえすことはない。
「ねぇ、もう朝だよ…学校に遅刻しちゃうよ…」
静まり返った、白い世界で。
オペレーターを喪ったナビの、声だけが響いていた。
「ねっとくん、ねっと…おきて…?」
くりかえし、くりかえし。
ただ、それだけを。
◇ネットセイバーは危険なお仕事なので色々あるかなあと。ウイルスもらってきたりとか。暗い話でごめんなさいです。でもこういう話大好きなので、また書くかもしれませんです。
ファーストエリアは面白いですね!ロックマンが黒いところがまた…(笑)ところでオペレーターとナビの関係が闘神士と式神に似ている、と言ったら逆だ、と突っ込まれました…。確かに普通の方と逆だなあ、ハマり方が(笑)
今回の話は陰陽にまったく関係ない話です。
何かというと、毎週土曜 8:30~9:00 テレビ東京系にて放映中!な「ロックマンエグゼBEAST」の話です。…多分。ゲーム版の設定も混じってる上、困ったことに死にネタなので、苦手な方は自力回避をお願い致します。
それではどうぞ。
『熱斗くん、朝だよ。起きて』
PETの中からそう声をかければ、少しだけ眠そうな顔でむくりと起き上がって。
ふぁ、とあくびをひとつして、カーテンをあけて。
『おはよう、ロックマン!今日もいい天気だな!』
光の中、眩しい笑顔で振り返る君に、楽しそうに笑って僕は頷くんだ。
今日はどんなことがあるんだろう?ってわくわくしながら。
毎日、毎日、繰り返されるこんなやり取りが。
いつまでも続くんだって、思ってた。
今度こそ君といつまでもいられるって、無邪気に。
永遠なんて、そんなもの、あるわけないのに。
「ごめんな」
すっかり細くなってしまったその腕。
透き通るように白い、その顔色。
それでも強い意志を映す茶色の瞳だけは、あの頃と少しも変わらずに。
「何を、謝るの?」
わずかに揺らぐ翡翠の瞳に、熱斗は病室の白いシーツの上で微笑んだ。
けれどその呼吸はひどく苦しそうで。
「熱斗くん、横になって。今お医者さんを…」
「いら、な、い」
呼ばなければいけないのに。
自分のオペレーターはそれをゆるしてくれなくて。
「おれ、な」
その笑顔も、指先も、彼の存在そのものが。
光に溶けてしまいそうな。
「お前の分まで生きようって…頑張ったんだけ、ど」
「な、に言ってるの?僕はナビなんだよ?」
そう、僕はずっとずっとこの世界に在り続ける。
デリートされない限り、おそらく永遠に。
「…ごめんな」
「熱斗くん?熱斗くんっ!」
ぱたりと倒れるその体に、触れられないと知りつつ、僕は手を伸ばした。
零れ落ちるその命を、少しでもすくってあげたくて。
「熱斗!」
「しあわせに、なって…ね?」
うっすらと瞳を開いた『弟』は。
ほんとうに、本当に嬉しそうに。
「…彩斗、兄さ…」
ほほえん、で。
「ねっ、と…」
君はいつから、知っていたの?
いつから、苦しんでいたの?
けれど、もう。
閉ざされた瞳は、閉じられた口は。
そのこたえをかえすことはない。
「ねぇ、もう朝だよ…学校に遅刻しちゃうよ…」
静まり返った、白い世界で。
オペレーターを喪ったナビの、声だけが響いていた。
「ねっとくん、ねっと…おきて…?」
くりかえし、くりかえし。
ただ、それだけを。
◇ネットセイバーは危険なお仕事なので色々あるかなあと。ウイルスもらってきたりとか。暗い話でごめんなさいです。でもこういう話大好きなので、また書くかもしれませんです。
ファーストエリアは面白いですね!ロックマンが黒いところがまた…(笑)ところでオペレーターとナビの関係が闘神士と式神に似ている、と言ったら逆だ、と突っ込まれました…。確かに普通の方と逆だなあ、ハマり方が(笑)