神聖・河豚公国(しんせい・かわぶたこうこく)

Youtubeの、『チャンネル桜』の『青山繁晴が、答えて、答えて、答える!』が面白い。1本30分ぐらい。

【】 この国は、独裁国家へ向かうのか? 【】

2010-04-18 01:35:00 | ふるい記事
 みんなの党は、もともと民主党と連立を組む方向で動いていた。
 昨年の衆議院選挙の前後の話だ。
 だから、あの党は、総理大臣として「鳩山由紀夫」を推薦した。

 たちあがれ日本のメンバーは、基本的には小沢と結びつきが強い連中の集まった政党だ。

 そんなわけだから、「大連立」が実現すると予測するひとは、かなり多いようだ。

 また、小沢が執拗に自民党を破壊しようとする理由も、ここから見えてくる。
 大連立へと動き始めたとき、自由民主党が残っていると、そこが敵対勢力の依代となり、国民の支持を一身に集める強力な敵となってしまう。



 今、世界で一番勢いのある国は中国で、中国は独裁国家だ。
 政治も、日本よりはるかにうまく機能しているのは皮肉だ。

 政治家が、そんな中国の真似をしようと目論むことも、充分考えるべきであろうし、また、小沢一郎という人間にはタブーがないので、そこに大きなメリットがあるのなら、その方向に向かって事を進めようとするだろう。

 民主党は、一貫して「日本を変える」と言っている。
 独裁主義国家的な体制への移行をいっさい否定していない。

 戦前、日本にも議会制民主主義は存在した。
 しかし、それはごく短い期間で終わってしまった。
 5・15事件が、戦前の民主主義に終焉をもたらし、やがて日本は軍国主義へと急速に変質していった。

 今の世相は、まさにこの当時とそっくりであり、その類似性から、この閉塞感から抜け出すため、当時を参考に、今の政治体制そのものを大きく変貌させてしまうという考えを抱いたとしても、不思議なことは少しもあるまい。

 現に、民主党は違憲立法審査会を排除する法案の提出を目論んでいる。
 このような法律を実現させるということは、現行の憲法の精神とは完全に矛盾する法律を通過させる意志を持っているからに他ならない。
 自由民主党は、戦後一貫して憲法を守りつづけた。
 そして、憲法の中で社会をここまで疲弊させてしまった。

 小沢なら、「そんな憲法なら破壊してしまっていい」と考えるかもしれない。

 そして、そんな考えに賛同する政治家は少なくないはずだ。
 これまでの政治では、日本は堕ちてゆくだけだ。いちどそのような考えに取り付かれ無力感を味わってしまったあとでは、独裁への移行は麻薬のように甘美に感じられるであろう。

 この仮説がもし正しければ外国人にだって、参政権を惜しみなく与えるだろう。
 なにしろ、日本人から参政権を取り上げるつもりなのだ。外国人からだって取り上げる。どうせ取り上げるなら、いちど与えても何もかわらない。むしろ、それを餌に自分たちのために働かせることができれば万々歳だ。

 そして、独裁主義国家をアメリカは認めないだろう。
 逆に中国は、大喜びで歓迎するだろう。
 アメリカから距離をとり、中国と急接近する小沢の意図は、この点にあるのかもしれない。

 だが。

 仮に現行の政治体系が上手く機能していなくとも、独裁主義国家であればやりたいように出来るといっても、独裁国家に暴走を止める装置はないのだ。
 独裁主義国家は、あっという間におかしな方向へ走りだし、悪夢のような悲惨な状況を生み出してしまう。だからこそ、民主主義が極めて面倒な政治体系であっても、とてもベストとはよべない七面倒くさい政治体系であったとしても、多くの国がこれを支持し採用している。

 だからこそ、大連立は認められない。
 独裁主義国家への移行など認めてはならない。

 独裁とは、施政者にとっては麻薬にも似た危険な蜜だ。
 だが、確実に国民の多くを不幸にする。


 4月17日、外国人参政権に反対する1万人集会が開かれた。
 少なくとも、現在の日本は民主主義国家であり、国民に主権を手放す意図など全くない。外国人に分け与えるつもりもない。
 そう考えているからこそ、民主主義を破壊しようとするものと、我々は断固戦わなくてはな裸ない。

 集会には1万257人が参加した。
 目標は達成したが、決して安心できる数字ではない。

 それでも、救いがもしあるとすれば、日本人の政治に対する意識が、このところ目に見えて変化してきたことだろう。
 1年前、日本のほとんどの地域では、外国人参政権付与に対して賛成という立場が主流であった。
 今はそれが逆転し、外国人への参政権付与に断固反対という意見が多数派となった。
 民主主義は、非常に気まぐれだ。
 だが、そんな気まぐれな制度であるからこそ、主権者が仮に過ちを犯しても、矯正してよりよい形をめざしてゆくことができる。

 志もないとしよりどもが集まったところで、硬直化してすぐに破綻する制度しかつくれまい。
 選挙の目的は勝つことではない。
 選挙の目的は、政策を掲げ有権者に真を問うこことである。

 少なくとも、日本に独裁体制への移行を掲げ選挙に望んだ政党は、ただ一つとて存在はしない。