
弁護士事務所で働く貴女は、
同じ事務所で働く弁護士の桐生彰と付き合って3か月。
彼との愛を少しずつ深め合いながら、仕事にも励む毎日を送っている。
ある日、桐生がルクセンブルクの拠点の立ち上げに携わることになり、
異動することを聞かされた後にプロポーズを受けるが、
貴女は答えることができず、桐生は単身海外へ。
数か月後、一時帰国をした桐生から再びプロポーズを受けるが、
決断ができない貴女に、桐生は態度を一変させて……。
「こんな山奥じゃ、いくら叫んだって誰も来ない。誰にも、見咎められない」
シナリオ:しじま智子 制作: Cranberry (2024年)
土門くんとしじまセンセのタッグで執着系がきましたよ。予想の上をゆく執着崩壊系を聞いた気がする。
冒頭のトラックは白き桐生さんなんだよ。ピュアな真っ白な心の根の持ち主って訳じゃないですが
優しい弁護士彼氏さんではあった。だったんだけど、事態が転がり出したらクリーンな弁護士彼氏さんは
霧散していったよ!
ヒロインちゃんへの傾倒具合がこえぇよ、桐生さん。「だめだめだめ」って制止させるその言い方よ。
気持ちの焦りと執着の表面化がリアルすぎるw
瞳の輝きがなくなるって言うか、言葉を紡ぎながら目の色が濁っていくのがわかる。
並べられる言葉が凄い利己的。歪み過ぎて整合性の取れてない行動。
おかしな事を言ってるのに彼の中では正しいっていう認識だから自信満々に迷いがない。
計算高い思考の持ち主の桐生さん、ヒロインを閉じ込める算段を講じて実行してるんだけど、
まぁ、全部が上手くいくわけじゃなく、余計「壊れて」いく感じで余計哀れというか可哀想というか。
理路整然と話してるように一瞬きこえるけど、全然そうじゃないし壊れてる。
計画的にも破綻して綻びだらけだし。
どうやったって「幸せ」な世界は訪れないだろうなぁ。桐生さんにもヒロインにも。
土門くんて、初手でキャラの「属性」を表現するのが上手くて、僅かに薫るキャラの芯の正体が
物語が進むにつれてリアリティが増していく感じがする。
その変化の様が聴いてて楽しいし興味深い。
ジャンル的には好き嫌いが分かれるだろうけど、色んな意味で刺激的なので
心が強めでいつもと違った刺激を欲しいってひととか、
存分にその刺激、享受できると思います