皆無斎残日録

徒然なるままに、日々のよしなし事を・・・・・

世は事も無し

2010年12月12日 11時25分42秒 | 雑記

師走になって、日を重ねるごとに心なしか慌ただしさを感じて心急く。海老蔵事件を見て、芸能界がヤクザな世界であることを再確認し、日本は豊かで平和で曖昧な国なのだと思った。


「不景気だ」「仕事がない」と言いながらも、世間では携帯電話は殆ど一人に一台、自動車は家庭に一台。二台持つ家も少なくない。何十年によっぽどの変わり者か無知なものが一人くらい餓死することがあるかもしれぬが、餓死する者はいない。あれこれ不平不満は言っても暴動などは起こることもない。食料自給率が云々と言っても毎日大量の手つかずの食べ物を廃棄している。これを豊かと謂わずして何を豊かと謂う。


尖閣諸島も北方領土も見て見ぬ振りの事勿れ主義の国民精神だ。これを平和ボケと言わずして何を平和ボケという。どんな不祥事不始末をしようと、自国に不利益な政策をしようと政治家で殺される者もいない。政治家とは殺される覚悟をしてする仕事である。


そんな国民であればこそ、政府は、祭りの餅まきの様に僅かな金でも与えれば人は喜び、金持ちから金を巻き上げれば喝采するのだ、という妬み嫉みの様な人間精神の卑しい部分を頼りにした考えで政策を実施し制度を創るのだ。そして国民は益々卑しい精神の国民になるのだ。


独立不羈」とか「矜持」とかいう言葉の根源である「ここから先は一歩も引けぬ」という戦う精神を失っては野蛮人にも劣るだろう。




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