7月10日 伊豆日日新聞掲載
古里のアユ
7月、梅雨が明け北からの寒気が入らなくなってくると、狩野川のアユ釣りもいよいよ本格的になってきまし
た。
というのも6月は天然そ上の多い狩野川では大きいアユと小さいアユとの成長の差が大きく、大きいアユを
10とすると、小さいものは1~2くらい。釣れたアユの大きさがまちまちで、そのため釣果にばらつきがありま
す。
しかし7月に入るとその差は縮まり、十分に成長したアユが多くなり、釣れたアユの大きさがそろってきま
す。そのため7月のアユ釣りが一番面白くなり、特に釣り人が「入れ掛かり」という短時間に10匹ぐらい続け
て釣れる状態が多々生まれます。
釣れる場所としては、未だ瀬が掛かりますが、海からのアユが多い今年は、縄張りが狭いため、オトリを自
然にゆっくりと泳がせないと掛かりません。
アユは7月が一番おいしい時期です。理由は7月後半になると初めて雄と雌が分かるようになり、人間の年
齢で言うと20歳前後です。そのため身のしまり、香りとも最高の時期になるからです。特に今年は河川工事
もなく川がきれいなため、一段とおいしいと思います。一般の皆さんもぜひ狩野川のアユを食べてみてくださ
い。
一般的にアユは塩焼きが一番おいしいと言われていますが、塩焼きを家庭で焼くのは難しいと思われます
ので、フライやさっと煮るのがお勧めです。
狩野川漁業協同組合 組合長 植田正光