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ネットから見た世の中のことなどをあれこれと

死んでしまっても生き返る

2004年09月11日 | 社会
「死体が隠されている」そんな題名の本を見たことがある。べつにミステリーの本ではない。今はもう題名も内容もほとんど忘れてしまったが、現代社会は昔にくらべると死体が人々の目にふれる機会がなってきている、そんな内容だった。

ロシアの事件では数百人がなくなったが、テレビのニュースでは毎日人の死が伝えられている。テレビドラマではサスペンスの再放送を含めれば毎日のように人が死んでいる。映画も内容にもよるがテレビより、よりセンセーショナルに多勢の人間が死んだりする。ファイナルファンタジーシリーズのゲームは必ず仲間の1人が死ぬというのが演出の一つになっているようだが、ゲームでは自分の分身である主役のキャラクターが死ぬこともある。

我々の日常には死があふれている。いや「死と言う言葉」があふれている。しかし死の実感はとぼしい、昔見た本もそんな内容だったと思う。

そんな時代だからだろうかNHKスペシャル「子供が見えない」のなかで、長崎のある小学校のひとクラスでアンケートを取ったところ「死んでしまっても生き返る」と考えている子供が33人中28人もいた。という結果が放送されたそうだ。

6月の終わりにクローズアップ現代で放送されたのと同じ調査なのかな。どちらもあまりよく見ていないのでわからないけど。

祖父母のような老人と同居することも少なく、地域の老人たちとも、あまり交流が無い最近の子供たちはたしかに死と直接触れ合う機会が少ないのだろう。しかしペットをかっていれば、その死を見取ることもあるだろう。本当に死と触れる機会が無いから子供たちは「死んでしまっても生き返る」と考えているのだろうか?

番組内のインタビューではテレビで「死んでしまっても生き返る」というような内容の放送を見たからだと答えた子供がいたそうだが、そんなに頻繁に死んだ人間が生き返るのなら、これほど死がニュースになるわけがないわけで、理解力の無い子供たちが情報にまどわされているということなのだろうか?

実は私は幽霊も超能力も信じている。しかしそれが一般的に日常的な出来事でないのも理解している。ホラー映画やオカルト番組がエンターテイメントとして成り立つのは、それが非日常的であるからで、人々がそのことを理解しているからだと思うのだが。

私は子供がいないのだけれど今までこのブログでインターネットと子供たちインターネットと子供たち2の2回、ネットの中で直接であった子供たちのことを書いてきた。その中で最近出会う子供たちがコミュニケーション能力が低く思いのほか幼いというようなことを書いた。

自分自身に当てはめて考えるとコミュニケーション能力(人と接する時のマナー)も「死んでしまうと生き返らない」も親や周りの大人たちと話したりする中で身につけていったように思うのだが、結局そういう大人たちとのきちんとした「ふれあい」というのが今の子供たちにはたりないということなんだろうか。だとしたらやはり学校という教育の場できちんと教える必要があるのかもしれない。

しかし、マナーとか死の理解とか人間としての基本事項的なことを学校で教えなければいけないというのは何かさびしいものを感じるな。

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 tetsuhito blog :「子供がみえない」=「親がみえない」
 planetary days, :死んでも生き返る
 Glimmer Flake Diary:とある番組の感想。




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2 コメント

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Unknown (とらお)
2004-12-15 04:52:31
33人中28人が生き返ると答えた、そうですが、なぜそう答えたのか理由がしりたいですね、、

ゾンビ伝説を本気で信じてる子供たちがいるのかな??

人間は心臓が停止しても、20分以内に心肺蘇生をほどこせば生き返ることがあります。救命救急の世界では、それこそ当たり前のように行われている行為です。それを理由に死んだ人間が生き返ると答えた人もいるんじゃないのかな?? ってゆうかそう思って答えた人が大半だと思いますが、どうでしょうか??

法律的には医者が、死亡確認をして、死亡が決まりますから、心停止状態はまだ死亡あつかいにはなりません、 でも子供たちは心停止=死だと思っているんじゃないのかな??
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Unknown (カンデン)
2004-12-18 16:52:16
とらおさんへ



心停止からの蘇生のことが頭にあって、生き返ると考えているのならば良いのですが、実際はもっとオカルト的なことではないのでしょうか、だからこそ問題であるとテレビで取り上げられたのではないかと



最近はハリーポッターをはじめファンタジー小説が子供たちのあいだでブームとか、子供たちは現実と空想の世界の区別はついていると思うのですがちょっときになります。
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