
つい先日のことです。
家の近くまで来ると、泣き声が聞こえます。
自転車を置いて、聞こえてきたのは子供のような声です。

「お父さん早く帰ってきてよー!」
はて、どこの子供だろうか?まさか家の子ではないよなぁ。
そんな年ではないし…。
ところが聞いたことのあるような声だし・・・。まさか!

走って駆け上がり、あわてて玄関を開けると、カブトムシのかごに手を入れたまま泣き叫ぶわが子がいました。何がどうしたのか?

まずは、右手にカブトムシがしがみつき身動きができないとのこと。とても痛いということだけはわかりました。また、逃げられたくないので虫かごから手を出したくないということ。
確かにすごい力でオスのカブトムシはしがみついており、はずれません。

タオルを持ってきて、子供に「逃げないようにしたから、カブトムシをはずそう」といってきかせました。
ゆっくりと時間をかけて脚をはずしていきました。
カブトムシがタオルに足をかけた隙を見て、そっと手からはずしました。

何でそうなったの?「カブトムシで遊んでいたら、ひっくり返ってしまい、手を入れたらしがみついてきた」

どのくらいその状態だったの?「結構長かった」留守電が入っていた時間からすると、そのときからのようで30分くらいらしい。

いつから泣いていたの?「帰ってくる10ぷんくらい前から」
本人はとてもショックだったらしくて、その日はカブトムシに近づきませんでした。