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ぼやきぼやかれ、ふりふられ。

映画や本や神社や展覧会。あとは日々のつれづれです。

佐伯祐三とパリ(大阪新美術館コレクション)展に行ってきました。

2014-04-16 22:14:17 | 絵画・芸術・展覧会

静岡県立美術館で開催中の展覧会に行ってきました。
佐伯の出身地に建設予定中の、大阪新美術館から、その珠玉のコレクション58展を一堂に展示する、という贅沢な内容。これだけまとまった作品群を地元で見られるチャンスはたぶんもうないので(^_^;)ありがたい限りですww

展示は、フランスで佐伯と交流のあった画家の作品や、1920年代に街を彩ったポスター作品などをはさんで時代ごとに並べられ、とても観やすいものとなっていました。

(↓オテル・デュ・マルシェ 1927 ↓)

佐伯祐三と言えば、パリ、のイメージが強い私にはやはり何よりこの作品。華やかな時代にあって…人々の賑わいではなく、建物やテーブル、背後のポスターを描いた佐伯。それでいて大胆な構図や躍動感のある画面構成によって、とてもエネルギーに溢れた作品となり、街の賑わいが聞こえるようでした!

(↓煉瓦焼 1928 ↓)

そしてもうひとつ、とても印象に残った作品。
1928年、パリを離れ近郊のモラン村に滞在し、田舎の素朴な建物や自然を描いた一連の作品。
パリ時代より力強さを増した佐伯作品のなかでもこの[煉瓦焼]は素晴らしかった♪ヽ(´▽`)/
黒く太い輪郭線。石造りの建物が見せる質感や力強い造形を、赤や青など…澄みきった印象的な色彩の美しさで描き、まるで建物自信が輝きを放っているかのような神秘的な雰囲気でした。
いや、もう、感服です。

この他も[郵便配達夫] など代表作から、手紙、装丁作品、ポスターに至るまで…充分すぎる内容でした。
ローランサンや藤田、コクトーなどのリトグラフが観られたのも、良かったです。

平日ということで、わりと空いていましたが、じっくり観たい作品も多く、また「当日限り、再入館できます」と言われたこともあり、カフェでの休憩をはさんで2周する…という、大満喫の大満足っぷりでした
(*≧∀≦*)

余談ですが、静岡県立美術館に新収蔵品として加わった、黒田清輝の油彩(富士山を描いた6点組)作品も、なかなかでした。
油絵の具で日本の景色を描くことに尽力した(奇しくも佐伯が、あぁなんと日本の風景の乏しいことか…と悲観したのは、さておき(笑))黒田らしい美しい富士山。季節のうつろいの様に、淡く透明な色調は少品ながらも、存在感のあるものでした。


出口には、こんなものが↑↑↑
シュールすぎて、笑えます。
さすがに、顔は出せませんでした(笑)


シャガール展に行ってきました。 [生きていてる色彩を、感じる。]

2014-03-06 22:39:02 | 絵画・芸術・展覧会

シャガールに初めて向き合ったのは、もう随分前のこと…ニースのマルク・シャガール国立美術館を訪れた時。
なんの知識もなく訪れたその場所で、
聖書のシリーズの美しさに魅了され
ステンドグラスの輝きに圧倒された。

あれから何年たっただろう?
シャガールのまとまった作品を見るのは、あの日以来だ。
この展覧会は、下絵やスケッチ・関連絵画・版画などを通して、オペラ座の天井画やメッス大聖堂のステンドグラスetc、代表的モニュメントに関わっていた彼の、当時の活動がわかるように構成されている。
(写真は、オペラ座天井画。シャガール展では、この下絵などが多数展示されている↓↓)

特に、オペラ座天井画の下絵の数々においては、試行錯誤をくり返すシャガールの制作過程がよくわかる。
色彩の魔術師シャガールといえども、作品は決して魔術ではないのだ!!

ブルー・レッド・イエロー・グリーン・パープル。相反する色を使いながらも、ぶつからず…かといって混ざりあわず、適度なバランスと距離感で調和するシャガールの色彩は、まさに音楽のよう…
音楽を色彩に。
色彩を芸術に。

(ソロモンの雅歌。ニース・シャガール美術館にて感動した作品のひとつ。この下絵の数々も展示されている↓↓)

さらに感銘をうけた作品たちは…
・「ダフニスとクロエ」のリトグラフ。
・ガラスへのエッチングの作品群。

シャガールの変幻する色彩は、油彩・水彩・コラージュはもちろんのこと、カラーリトグラフやガラスエッチングにおいても見事に表現されていた。
又、それを可能にした彼の技術の高さたるや!!

自然が、生きているということ。
音が、生きているということ。
人が、生きているということ。

うごめくような色色と、鮮烈でいて透けるような色彩は、
聖書や音楽のわからない私のココロにも
しずかにしずかに、染み入る。

生きていて、よかった。。。

シャガール展公式HP
http://m-chagall.com

【ゴールデンフィッシュ】モノの見えかたは、いろいろ。

2014-03-03 00:33:58 | 絵画・芸術・展覧会

[ゴールデンフィッシュ]パウル・クレー

数あるクレーの中でも、特に好きな作品のひとつ。

金色の魚は光を発し他を圧倒する独裁者のよう。他の魚は関わりたくないと、怯えそっぽを向く。
まぶしい程に強いひかりは強大な力となって、周りを押さえつけているのかも…。

そんな作品だと思ってた。
疑うことなく、ずっと…。

最近読んだ本、2冊。
・「ようこそ、自殺用品専門店へ」ジャン・トゥーレ
・「レンタルチャイルド」石井光太
全く関係ないジャンルの本だけれども。読みおえてから、クレーの画集を開いたらなぜか、今までと違った見えかたがした。

暗く哀しみに沈んだ海の底で、誰とも関わらず暮らす彼らを、精一杯の輝きで照らしてあげようとしている魚。光はやがて、心の中にまで届くのかな…。

それとも、それとも。
派手で目をひく大きな魚は、異なモノと恐れられ、疎外されているだけなのかも。

強い光は時に、まわりを照らす標になり、暖になり…
時に、まわりを縛る鎖にもなる

真実は、どこにある?
あなたには、何が見える?