『再創造するおはなし会』6

6 排除から追加へ

今まで、作品を選ぶ時は、これはここがダメあれはそこがダメ、とやっていって、残ったものが自分の持ちネタになるといった按配でした。ダメなところを見つけることが目的になってしまうこともありました。絵本の選び方も、集団相手であればそれに合ったものを選び、集約し、一本化していく様子から、排除の論理になりました。
 しかも、その判断は突き詰めると、ある種の人の好みに大きく左右されているのです。


それをやめて、これは紙芝居のときだけですが、長すぎるとか都合の悪い部分を修正して語るようにしました。そうすれば、その作品も難なく受け入れられます。
 文章は「偉い先生が書いたのだから、それを直すのはいかがなものか」、という意見もあります。そう思う方はそのように、そうでない方はまたそのように、ということにしました。
 抜き方を工夫する方も何人も現れました。ちょっと違うかなと思っても、私は黙っています。もしかしたらその方が聞き手に喜ばれているかも知れないからです。

 私が恐れていることは、ものごとを批判する癖がつくと、その感覚で人間のあら探しをする習慣がつくようになることです。ボランティア自身が自分の子どもにそのような目を向けることが無いでしょうか。また本の選び方を講習で受けた母親が、その評価の目で自分の子どもを見ることはないでしょうか。
 どんな本を好きになっても親は子どもを受け入れるのが仕事ではないかと思いますし、そうして親になっていきます。

 いろいろな語り方が追加され、作品のタイプも追加され、そうすることでおはなし会は活性化していくと思います。実はこれは従来「まとまりがない」とマイナス評価されてきました。沈滞化の原因です。

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