「美空ひばり館」(京都嵐山)
京都嵐山にある「美空ひばり館」
が、今年11月30日をもって
閉館することになりました。
「美空ひばり館」は、ファンだった同市の会社経営者が、ひばりさ
んの死去から5年後の平成6年に京福電鉄・嵐山駅近くに開館。
ひばりさんの遺品約1000点が集められており、館内では、ひば
りさんのヒット曲が流され、舞台衣装や映像などが展示されている。
閉館理由で一番大きいのは、入場者の減少です。入場者数は開館
4年目に300万人を突破し、嵐山の観光スポットの一つになって
いました。しかし、ここ数年は入場者が減り、展示品の借り受け契
約の満了も迫ったため、経営していた会社が閉館を決めたそうです。
そこで、カメノは思うのですが、これはある意味仕方がないのでは
と。大衆音楽は、何といっても新しさが命。今の時代、その点で歌
謡曲は危機的状況で、ファン離れが進んでいます。
また、ある歌手が好きです、ファンですといっても、その程度には
大きな幅があります。大スターといえども、追っかけをするような
熱狂的なファンやすごく熱心なファンというのは、もともと少ない
もの。せいぜい1割から2割でしょう。
大部分は、かなり好きとか、普通以上に好きとかの「普通のファン」
が多い。熱狂的ファンはともかく、「普通のファン」は、一度「美空
ひばり館」を訪れれば十分です。
そしてまた、ひばりさんのような亡くなった歌手の場合、ファンの
年齢層はもともと高齢である上に、それが年々、さらに高齢化して
ゆく。すると、かつて熱狂的だったファンですら、そういうスポッ
トに出かける情熱や行動力は低下します。
逆に、次々と生まれる若い音楽ファンは美空ひばりを知らないし、
知っていてもその歌に興味がわきません。時代の背景、感性が違う
から。
例えば、僕らの親の世代に、一世を風靡した大スターに東海林太郎
(1898~1972)や霧島昇(1914~1984)がいますが、現在40代以
下でその人物や歌を知っている人がどれだけいるでしょうか。今や、
ほとんど歴史上に名をとどめるに等しい。
残念ですが、不世出の天才歌手でかつての大スター美空ひばりとい
えども、例外ではありません。
参考 (1)「美空ひばり館」(京都市):
http://www.misorahibari-kan.co.jp/
(2)「東海林太郎音楽館」(秋田市):
http://www.donpu.net/tarotya.htm
(3)「霧島昇記念館」・・・現時点ではありません
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