出産と産後うつを振り返って

長女の妊娠・出産とその後の産後うつ、9か月で完治後、次女の妊娠・出産を振り返りました。

2人目出産 ⑥入院生活(授乳以外のこと)

2012-03-19 | 出産と産後うつのこと
入院前、前回の反省から、家族に強くお願いしていたことが1つありました。
それは、「あまり見舞には来ないで欲しい。洗濯物だけ取りに来て欲しい。」
という、かなり身勝手なものでした。
家族とはいえ、さすがにストレートに「あんまり来ないで。」とも言えなかったので、
「今回は病院が遠いし、私も次はゆっくり休みたいから、
なるべく1人だけになる時間を多くしたい。その分、上の子の相手をしてやって。」
そういう言い方をしました。

上の子の時は、面会時間になると、晩までべったりと母や夫が付き添っていてくれ、
それはありがたいことでもある反面、私には、心身共に休まらない時間でもあったのです。
「ちょっと眠ったら。」等と気づかってはくれたのですが、
ひそひそ声で話をされていたりすると、なかなか眠れるものでもなく、
面会時間が終わってから、その辺りの物を簡単に片付けたりすることすら、    
いちいち疲れ切ってしまったのです。
それほど、前回の入院では、時間と労力に余裕が無かった、ということでもありました。

なので、LDRに居るときから、夫も母も、私に遠慮して、
側にべったり座って長時間しゃべって過ごす、ということがありませんでしたし、
入院中も、用事が済むと、さっさと帰っていってくれました。

病院の人たちには、あまり家族のかげの無い人だ、と思われていたかもしれませんが、
私は、自分の思い通り、こころゆくまで休息を取ることができました。
今回は、授乳や食事、シャワーの合間にも、「空白の時間」がありました。
テレビのスイッチを入れてちょっと見てみたり、友人に出産報告メールを打ってみたり、
いろいろもらった試供品の資料や、廊下に置いてある雑誌を眺めてみたり。
1人目の時、あんなにいそがしかったのは、一体何だったのか・・・

「余裕ができるまで母子別室」をお願いしていましたが、
出産翌日の日中からは、夜間をのぞき、ずっと一緒にいました。
子どもは、すやすやとよく眠ってくれていました。
上の娘の時は、空腹のために3日間、ひっきりなしに泣き続け、
母乳の出ないおっぱいを口にくわえさせるか、途方に暮れて抱いてまわるしかなすすべもなく、
それも負担で疲れ切ったのでしたが、
今回は、自分から何度も抱き上げては、ゆっくり眺めまわして楽しむ時間と気分的余裕がありました。

そんな環境で、私は産後の疲れをすっかり忘れ、元気を取り戻していくことができました。

朝、昼、晩に加えて、3時のおやつまで、
ボリュームたっぷりの、高級レストラン並の美味しい食事やデザートが出てきました。
毎食すべてを、ぺろっと完食しました。

便秘になるのが怖かったので、目の前にペットボトルの水を置き、
1日ほぼ2リットルの水分を、せっせと取りました。
前回のお産の後に処方してもらっていた「マグミット錠」という便秘薬の余りを持ち込んでいたので、
看護師さんに飲んでよいかどうかたずねると、
「酸化マグネシウムね、いいですよ。ここの病院のは粉薬だけど、錠剤のほうが飲みやすいよね」
と、あっさりOKが出て、自分で量を調整しながら、飲んでいました。
おかげで今回は、痛むお尻に苦労しつつも、便秘に悩むことはありませんでした。

なんといっても、下半身が傷と痛みだらけのお産後、
「自分だけのトイレ」が部屋の中にあるというのは、最大にありがたいことでした。
行きたくなった時に、すぐ行ける、
トイレのたびに自分が必要なものを、すぐ手が届くそばの洗面台に置いておける、
どんなに時間がかかっても、落ち着ける、
かなり助かりました。

そして、この病院にも、一度、エステのサービスがありました。
前回は、疲労のあまり、受けに出てゆく気力もなくて辞退しましたが、
今回は、溶ろけるほどみっちりと、顔も手も足も撫で回してもらいました。

日曜午前に出産、入院したので、前回の感じからいうと、
木曜ぐらいには放り出されるだろうと思っていましたが、土曜退院になる、とのことでした。
もっとも、経産婦は、希望すれば1日早く退院してもよいということだったのですが、
夫や母の仕事からも、土曜のほうが都合がよく、
たっぷり1週間、この入院生活を「楽しんだ」あげくに、晴れ晴れと退院しました。
最初にこの病院のHPで見たとおり、
「これからの育児のために、心も身体も元気になる期間」、そのものでした。

いろいろな考えがあると思いますが、
私は、病院を変えて本当に良かった、正解だった、と満足しました。
お産の疲れをひきずりこんで、クタクタで退院するのは、まず、最初の大きな間違いだと思います。