出産と産後うつを振り返って

長女の妊娠・出産とその後の産後うつ、9か月で完治後、次女の妊娠・出産を振り返りました。

2人目出産 ⑨授乳(退院後)

2012-05-10 | 出産と産後うつのこと
退院後も、母乳を与えた後、ミルクを足す、という混合を続けました。
子どもは、いつもお腹が満ち足りている上、
入院中、3時間ごとの授乳にしっかり「しつけられて」いたので、
しばらくは、本当にきっちり3時間ごとにしか泣いてきませんでした。
それ以外に泣く時は、ねぐずっているか、ウンチの時、などと、だいたいの見当がつき、
これは、とても楽でした。
夜中の授乳も、飲み終わったら満足し、比較的すぐに眠ってくれました。        

上の娘の時は、大変でした。
母乳がほとんど出ていないのに、病院の指示を頑なに守り、20ccしかミルクを飲ませていなかったので、
娘は常に「飢えて」いて、最初の1ヶ月は、昼も夜もしょっちゅう激しく泣き、
今に思えば、かわいそうなことをしました。
ようやくミルクを増やし始めると、今度は、授乳のたびに異常に苦しがるようになり、
(「常に飢えさせられていた」ため、異常にがっついて焦って飲むクセがついてしまい、
必要以上に空気を飲んでいたためでは、と推測しています。)
ただでさえ出産の疲れを引きずっていた私は、この授乳で完全に疲れ切ってしまったのでした。


今回は、しばらく70ccのミルクを足していましたが、
上の娘の時、母乳が最大でも30ccほどしか出なかったことを思い出し、
何週間か経って、追加のミルクを80~100ccに増やしてみました。
そうすると、ある日の夜中、げぼーっと大量に吐かれてしまい、
あれ、いらなかったのか。ひょっとしたら、母乳がよく出ているのかも、と思い、
今度は、40~60ccに減らしてみました。
すると、まあまあ、それでも足りているような感じです。
が、授乳の後に激しく泣かれると、まだ足りないのか、それとも満腹で苦しいのか、
母乳の量が見えないだけに分からず、どのくらいのミルクを追加するか、毎回、迷っていました。

ちょうどその頃、まちの助産師さんの訪問があり、体重を計ってもらって驚きました。
肥えているとは思っていましたが、半月で丸1キロ太ってしまっていたのです。
「追加のミルクの量を迷っている」
と、その助産師さんに相談したところ、助産師さんは、おっぱいをちょっと見て、
「わー、出てる、出てる!、母乳がすごくよく出てるんですよ。
ミルクは減らしていっても大丈夫だと思いますよ。」と、笑って言われました。

よく考えると、今回は、産後の回復が早くて体調が良く、ストレスもほとんど無いので、
ろくに食事も食べられず、不眠に苦しんでいた上の子の時より、
母乳の出が良いのは、当たり前なのかもしれません。

そこで、その後は、ミルクをなるべく少なめにしてみました。
そのうち、夜中~午前中は、母乳だけで満足してくれるようになり、
午後から、状況を見つつ、20~80ccのミルクを足す、という形に落ち着きました。

結局、皮肉なもので、
ばりばりの完全母乳育児主義の病院で出産した上の子のときには、
ぼろぼろに疲れ切って、薬服用のために母乳を断念し、すべてミルクに切り替えざるを得なくなり、
かたや、がっちりミルク会社と提携し、ミルクのお土産までくれるような病院で出産した今回は、
元気で退院できたので、母乳もたっぷり出てくる、ということになったわけです。


出産からほどなく3ヶ月。
友達は「慣れれば母乳のほうが楽よ。」と教えてくれましたが、
私は、どうにもミルクの授乳に慣れてしまっている上、
子どもの胃袋のしまりがよっぽど悪いのか、いつ乳が多く、無駄に洗濯物を増やしていたので、
(ほんの少しの授乳でも、ちょっと体の向きを変えただけで、がぼっと必ず吐いていました)、
あまり抱き替えたりしなくてもよいミルクオンリーに切り替えたいと思い、
寂しさや後ろめたさのカケラもなく、これからはミルクっ子にしよう、と切り替えをたくらみました。

ところが、順調におっぱいが張ってきて、母乳が出るものを、ただ絞り捨てるのはもったいない、
と搾乳してみたら、これが、結構取れてしまいます。

そして、不思議なことに、搾乳したものを飲ませるようになると、追加のミルクがいらなくなってきてしまい、
ついには、一日中、ミルクを一切、足さなくなってしまいました。
「哺乳瓶使用の完母」という奇妙な状態が、しばらく続いています。

つまり、母乳の量が何cc、と目に見えるようになったら、
授乳の後にワーワー泣かれても、「もう130cc飲んだのだから、満腹のはず」等と、変に自信がつくようになり、
ミルクを足さないで様子を見よう、ああ、やっぱり、足りなくて泣いてるんじゃなくて、寝ぐずりだったのか、
というような感じになってきて、結果的に、ミルクがいらなくなってしまったのです。
哺乳瓶だと飲みやすく、短時間で大量に飲める、ということもあるのでしょうか。

それだったら、回数が増えても、直に吸わせるほうがよっぽど早いし、わざわざ面倒な搾乳をしなくても。
と、自分でも思うのですが、それが、どうもダメなのです。
もっとも、本来、母親ならば、
子どもの泣き方や様子で、足りているのかいないのか、寝ぐずりかどうかぐらい、ぱっと分かって、
直に吸わせて、何も悩むことなく、さっさと授乳を済ませられるものなのでしょう。
でも、優柔不断で鈍感な上、何事も考え過ぎてしまう私は、
おっぱいを飲ませた後に、泣き続ける子を片手で抱えながら、
おろおろとミルクのスプーンを持ち、何杯いるかな、やっぱりいらないかな、
もう少し抱いてみようか、やっぱり少しあげようか、などと、どうも毎回無駄に時間がかかり、
大量の洗濯や搾乳よりも、そのこと自体がよっぽど、自分でも面倒で悩ましいのです。

それにしたって、直に吸わせる回数が減れば、母乳の量も減ってくるだろう、と思っていましたが、
お風呂あがりや、寝起きや、搾乳が間に合わない時には、つい直接含ませていたり、
中途半端なことをやっているからか、ほとんど母乳だけで、まだ足りています。
9割母乳、1割ミルク、ぐらい。・・・つくづく、あまのじゃくです。


上の娘の時から、憧れ?だった「添い寝授乳」は、ついに私にはできませんでした。
友人に聞くと、夜中、赤ちゃんが泣いたら、半分眠ったまま、自分に引き寄せ、おっぱいを含ませ、
ろくにゲップもさせずに、また眠りにつく、のだそうで、
そんなことができたら、なんて楽だろう、と羨ましく思うのですが、
うちの場合、そんなことをしたら、親子ともに、毎日、シーツも何もびしょびしょになって、
よけいに面倒くさいことになるのが、目に見えているからです。
それでも、上の子の、あの異常な苦しがり授乳のことを思い起こせば、
いつ乳が多いことぐらい、かわいいものです。