出産と産後うつを振り返って

長女の妊娠・出産とその後の産後うつ、9か月で完治後、次女の妊娠・出産を振り返りました。

産後うつをふりかえって(再び)~おわりに

2012-07-10 | 出産と産後うつのこと
わずか1年半の間に、産後うつの産後と、普通?の産後、両方を経験しました。
改めて、最初の産後は、かなり異常だった、と思いました。
その最中にいるときは、その異常さが、自分ではまったく分からなかったのです。
産後の母親は、みんな、自分と同じくらいフラフラになって苦しんでいるものと、
頭から思い込んでいたからです。

産後うつになる人は、真面目で頑張りすぎる人だ、というようなことを言われます。
実際、私も、産科の先生にそう言われましたし、ネットで調べても、よくそう書いてあります。
確かに、もっと、ちゃらんぽらんな性格の人なら、うつにならないのかもしれません。
でも、真面目な人だから、という言い方をされるのは、私は、あまり好きではありません。
それを言っている側は、おおいに慰めのつもりなのかもしれませんが、素直じゃない私は、
つまりは、あなたの性格が原因なのよ、あなたの気質に問題があるから、こうなるのよ、と、
そう言い切られているように受け止めてしまうのです。

私の勝手な感想ですが、うつになる原因はすべて「休養不足」に尽きるのではないか、と思います。
休養できない性格、というのも、もちろん、あるでしょう。
でも、いくら休養したくても、できない環境、というものも、結構あるのではと思います。
いちかばちか、10人に1人の割合の産後うつに、私の性格は、あたるか、あたらないか、
不幸にしてあたった、そんな感じで起こるものでは無いと思います。

2人目を産む前、私は、徹底して、自分がラクできる環境、休める環境を、求めました。
完全母乳育児主義の病院に行くのをやめたこと、
入院中に、なるべく一人でゆっくりできる時間を確保したこと、
「なにかを記録する」のを、いっさいやめたこと、
(1人目のときは、授乳のたびに飲んだ時刻や量をメモしていましたが、
2人目のときは、授乳時間がだいたい決まっていて、メモする必要が無かったこともあります。)
退院後は、誰にも気を遣わず、頼みたいことを、具体的に、あらかじめ周囲に頼んでおいたこと。

周囲の協力あってこそですが、私は、こうして、気兼ねなく休める環境を確保しました。
病院を変えたことや、無痛分娩にしたことなど、誰にも相談せず、自分で考えて自分だけで決め、
周囲には、全部、事後報告でした。産むのは、私なんだから、という気分でした。
ここまでやりたいようにやらせてもらって、また、うつになってしまったら、
もう、自分はそういう体質なのだと思って諦めて、
また、毎日泣きながら、地獄の時間を過ごすしかない。でも、ならなかった。
おおげさな言い方ですが、運に任せず、いろいろ布石しておいて良かったと思います。

また、出産後、1日、2日、授乳を飛ばしたところで、母乳で育てられなくなるわけじゃないです。
その後の母乳育児に、なんの支障も無いことは、自分の身で実証ずみです。
むしろ、いったん疲れを取って、たっぷり眠ってたっぷり食べて、休んだほうが、
よっぽど、溢れて困るほどに母乳が出てくる、という結果になったのですから。
母親になったら、睡眠時間がどんなに少なくても大丈夫な身体になる、
なんてことも、絶対無いと思います。
私の経験では、誇張でなく、本当に、1日2、3時間しか眠らない日が1ヶ月続いたら、狂います。
まして、産後でフラフラの時には、普段以上に眠って、疲れを取らなければならないはずです。

母親神話というのか、子どものためなら、自分の身はどうだって犠牲にできる、みたいな、
母親に厳しい空気が、特に、日本には強くあるように思いますが、
それで、母親が倒れてしまったら、結局、元も子もない、と痛感しました。
私は、これからの育児も、人目を気にせず、甘えられるうちは、
おおいに周囲に甘えながら、やっていくつもりです。

2人目の子の生後1ヶ月頃、まちの助産師さんの家庭訪問があったときに、
1人目の子の訪問の時と、2つ、変わっていたことがありました。
1つは、2人目の出産でも、必ず訪問があること。(それまでは、2人目以降は希望に応じて、でした。)
もう1つは、マタニティーブルーに関するアンケートがあったこと。
最近は、虐待事件が増えてきたからでしょうか。
ありがたいことだと思います。
私のように甘えたり休めたり、できにくい環境のお母さんがいても、
誰にも気づかれることなく、自分でも気づくこともなく、心身を病んでいくことがないように、
なっていけばよいなあと思います。

現在

2012-07-09 | 出産と産後うつのこと
次女を出産してから、5ヶ月が経ちました。
産後の慌しい時期を、どうにか乗り越え、ちょっとは落ち着いてきたかな、というところです。
それはそれで、休んでいたボランティアを再開したり、在宅のちょっとした仕事を頂いたり、と、
すきまの時間に次々とやることが入ってきて、のんびり過ごすまでには至りません。
それでも、私の体調は良好です。再びうつに陥る気配は、もう全くありません。


長女は、1歳10ヶ月になりました。
誰に似たのか、相当のおしゃべりです。
目が覚めた瞬間から、眠る直前まで、しゃべっているか歌っているか、しています。
持っている絵本のお話や、CDの童謡、お気に入りの番組のせりふなど、全部覚えてしまいました。
いつでも元気爆発の、この子の相手をするのは、少々つかれます。が、
「お買い物」は「お買いのも」、「靴下」は「つくした」、「お薬」は「おすくり」などと、
ところどころ逆にしながら、得意げにしゃべっているのが、可愛らしいです。

素直な感性に、感心させられることもあります。
出産祝いで頂いた祝儀袋のちょうちょ結びは「ハサミ、パチンパチン」。
腕時計は「とけいの赤ちゃん」。
黒字に白のドット柄の、私の部屋着のすそをひっぱり、「ママのお洋服、雪こんこん降ってるね。」
ゆで卵のスライスを、ぱくりとかじって手に持って眺め、「お月様みたいね。」などなど。
なるほどなあ、という感じで、楽しいです。

これまで、一度も熱を出したことがなく、元気で丈夫なのですが、便秘に悩まされています。
小児科で、下剤と酸化マグネシウムをもらい、それでも5日に一度ようやく出るという感じですが、
薬でやわらかくなっているので、固いものを、泣きながら長時間苦しんで出す事は、なくなりました。
それまで、オリゴ糖や寒天、マルツエキスなど、さまざま試しましたが、
どれも、夫の言葉を借りれば、「糞の役にも立たん。」
さっさと病院に連れていけば良かったです。


早や5ヶ月になる次女は、
お食い初めの100日のころから、朝までぐっすり眠ってくれるようになりました。
遅めながら、ようやく首もすわってきました。
自分が相手されていないと察すると、「あーくー」と声を出して呼ぶようになり、
今までのように、放りっぱなしには、しにくくなってきました。
動きも激しくなり、ベビーベッドをレンタルしていましたが、
柵に足をからませて怒り出すので、4ヶ月ほどで返却してしまいました。
長女に時々踏んづけられながらも、無事に耐えています。

授乳はしばらく母乳主体の混合でやってきて、ミルクだけにかえようと思い立ったのですが、
直に吸わせずに搾乳してみると、これがかなりの量がしぼれてしまい、
結局、なかなか、ミルクに移行できませんでした。
少しずつ少しずつ、じょじょに搾る量を減らしていって、1ヶ月ほどかかり、
離乳食開始目前の今、すっかりミルクオンリーになりました。
朝食、昼食、おやつ、夕食、寝る前、あたりの1日5回、毎回約160ccほどを飲んでいます。


1日、1週間が、あっという間です。
夏が過ぎれば、長女は2歳、次女は6ヶ月。
慌しくて大変ですが、今が一番しあわせな時期かも、とも思います。