震災復興事業と雇用対策の結合を! 全ての失業者に仕事を!

在日米軍「思いやり」予算に反対し、全ての労働者が安心して働き、生活できる「あらたな社会のしくみ」創りを目指して闘います

安心して働き、生活できる社会を!!

2010年02月18日 | 日記

全国の仲間とともに反失業闘争を闘おう!!

 

新しい闘いの出発点に

 なかまのみなさん。 東京山谷で一月十一日に行われた日雇全協反失業総決起集会は、全国から二百名の仲間が集まって集会・デモが行われた。バス・勝利号で駆け付けた我々釜日労の仲間は、寄せ場日雇い運動の四十年目という節目に、いまだ野垂れ死にのふちに立たされ続けているワシら日雇・失業・野宿者の未来にとっては、これまでの闘いをさらに進めた新たな闘いが必要であり、その区切りの年として、今年の反失業闘争を闘おうという提起がされた。

 高度成長経済の五五年体制と言われた時代。

 われわれの釜ヶ崎は産業再編であふれた労働力を関西経済発展の礎にと、その象徴たる大阪万博と一連の関連事業に取り込むため、旧来の寄せ場を、建労法という法律で口入れ屋=人夫出し(派遣業者)をなかば合法化し、あいりん職安・労働福祉センター・医療センター(あいりん総合センター)を建て日雇い雇用保険制度(白手帳)と日雇い健保で福利厚生図り、「近代化」することにより、一大労働市場を作ろうと、府・市の行政当局自らが労働者を集めてできてきた。 この時代は、敗戦後の日本経済を官僚主導で、自民党が経済界の利益を代表しながらけん引して急速に経済成長を遂げていき、その中で社会福祉、労働問題など、吹き出す労働者・市民の社会的不満を社会党が代表して、経済成長のおこぼれの中からその一部を受け取り、吸収してゆく、という政治構造の時代であった(五五年体制)。

 経済成長の終わりと失業の時代、正社員から非正規雇用の時代へ

 バブル経済を頂点に日本の経済成長は欧米に追いつき、止まった。 こうして九〇年代は大量のリストラ、失業と野宿の時代になった。 経済成長の時代に産業構造の転換による失業者を吸収してきた建設業界、寄せ場も景気の調節弁としての機能を失い、失業者のはきだめとされてしまった。 そして、すでに成長の止まった日本の経済に、労働者を抱えている余裕はなくなり、正社員を大量に削減し、労働者派遣法という「人夫出し法」を成立させ、年金・保険で生活全体の面倒を見る必要もなく、いつでも首を切れる、非正規雇用の労働者にとって代えた。いまや日本の労働者の半分近くがワシら日雇いと同じような非正規雇用になろうとしている。今、ワシらが失業し、多くの非正規雇用の労働者が貧困にあえぎ、野宿を余儀なくされ、満足な社会保障を受けることもできないのは、企業に「おこぼれ」の余裕がなくなったからだ。世の中が変ってしまったのに、雇用保険制度、年金制度、健康保険制度などが、古い55年体制下の正規雇用=正社員用の社会保障制度のまま変わっていないからなのだ。

時代の変化を理解し、新たな社会のしくみを求めていこう!

 いま仕事を求めても仕事がなく、自立支援センターで再起を狙っても、生活保護に緊急避難しても、「雇用なき景気回復」のもとでは展望を見いだせない。 生活保護は緊急避難として当然だが、問題の解決にはならない。保護費の膨張が地方自治体の財政を圧迫し、再び締め付けに転換するのも容易に推測できる。 ワシらは生活保護を最終目的とすることはできない。 働いて生活する=そのほんとの自由をこそ求めているのだから。 かつて、公共の施設(建物・公園・河川・道路などの清掃・管理など)での仕事は公務員が直接やっていた。 それを費用の問題で民間委託するのがこの間の流れだが、民間委託にも「利益にならないところはしない」など問題がある。民間の利益のためにこれらの仕事を出すのではなく、公共の利益のためにこの仕事を使わせよう。 失業者や一人親家庭、障害者など就職困難者の仕事にしていくことの方が生保、一本やりより、トータルな財政削減になるのは当前だ。 縦割り行政で不可能なこういう新たなしくみをこそ、政権交代が進むような、多くの人たちが変革を求める今の世の中で、一〇年以上も前から「特掃」という形で時代を先取りしてきた釜ヶ崎労働者が、先頭を切って創り出してゆこう。全国には生活保護並み、あるいはそれ以下の収入で頑張っている人たちが少なからずいる。 彼らが頑張れるのは人間の本来的欲求の一つである「労働」=「職」があるからだ。 仕事があればワシらも誇りを持って、自由に生活できる。「野宿の自由」などというマユツバでない本物の自由だ。

 行政を糾弾だけし、崩壊した古い仕組みを求めても何も生まれない。

 働いて人間らしく生活することが一番だと理解できずに、生活保護を受けることが「人権」の最終目的であるかのように騒ぎたてたり、機能不全に陥った職安に、民間企業の紹介を迫ったりしているヤカラもいるが、われわれは、戻ることのできない過去のしくみを求めるのではなく、時代に合った新たな社会の仕組みを目指して立ち上がろう。

 安心して働き生活できる世の中を、全国の非正規雇用の仲間とともに闘い、創っていこう!


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