サボテン実生Blog

サボテンの実生苗紹介。他、賑やかしにお花が咲いたら公開します。

オプンティア・トメントサ

2010年02月17日 22時56分57秒 | 4.Opuntioideae

万歳苗です。これは処理して半年ほど経っています(主茎節は順調に伸びている。放置すればこれが伸びない)。種皮が子葉を離さなかったので完全に上を向いているのが判ります。切断したのは右の子葉の先端部分です。余り初期の子葉を傷付けると実生苗が枯れますのでご注意。

オプンティア属


実生のヒント-Opuntioideae

2010年02月17日 13時29分03秒 | 4.Opuntioideae

属:オプンティア属、ペレスキオプシス属、クィアベンティア属、プテロカクタス属、タキンガ属
種子サイズ:LL
蒔床:鉢植え
管理:解放
備考:簡易インヴィトロ厳禁。購入種子では発芽が数年後に起こる場合がある。腰水では数カ月で終了してしまうため、必ず鉢植えで管理する。3年くらいはそのまま管理すると良い(発芽は春先)。万歳苗には霧吹きをかけて十分湿らせると良い(特に種皮の裏に)。どうしても外れない場合は一方(子葉が展開出来れば、一方にグローブが残っても問題無い)の子葉と種皮の境目を切断する(剃刀で行う。組織を潰さないよう注意)。万歳の放置は主茎節の展開に悪影響を及ぼす。

蝸牛状種子:緑色の大きな子葉を展開。真性オプンティア、ノパレア、グルソニアなど。
涙滴状種子:緑色の大きな子葉を展開。アウストロキリンドロプンティア。
パンケーキ状種子:肉厚の尖った子葉を展開。オプンティア・バシラリス、ミクロプンティア、マイフエニオプシス。プテロカクタス(バリ付き)など。
霰状種子:進化系と同様。テフロカクタス。

子葉展開後は直ちに植え替えするのが望ましい。実生床と育成環境は別にすると失敗しない。育成環境では交戦と通風必須。蝸牛状種子の実生苗は子葉展開まではビショビショでもOK、但しフィクス=インディカ系やエンゲルマンニィ系は腐り易くなる。涙滴状種子の実生苗は実に過湿に強い。パンケーキ状種子の実生苗は肉質が柔らかく、扱いが非常に困難。霰状種子の実生苗は一般的なサボテンのやや扱い難い種類に準ずる。

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種子のサイズ5段階
LL:一般的なOpuntioideae白色種子
L:Pereskioideae、Maihuenioideae、ペニオケレウス属、パキケレウス属
N:一般的なサボテン種子、着生サボテンの大部分
S:Trichocereeae(除オレオケレウス属)、ファケイロア属、アルロヤドア属
SS:Blossfeldioideae、真性Parodia属、ストロムボカクタス属、アズテキウム属

蒔床
セル:腰水状態(植木鉢でも同じ)。
鉢植え:乾いたら潅水。

管理
簡易インヴィトロ:ガラス蓋などで湿度100%を保ち、発芽時に風を通さない。温度の急上昇に注意する。一斉発芽を期待出来るが、実生苗自体の管理は煩雑になる。接木用には適する。
馴化:簡易インヴィトロの苗を外に慣れさせること。
解放:発芽時に風を通す。光に当てることも出来る。雑菌に負けないし馴化の手間も省ける。固く育つが成長遅鈍。

万歳:種皮が固く子葉に食い込んで展開出来無い状態。
植替え:実生苗は根を切らずに植え替える。根が食いついた用土ごと移送する感じ。
薬剤:白色の菌糸には抗真菌剤を。解放管理なら蒔種直後の1回で十分。腐敗菌には抗菌剤を使用する。簡易インヴィトロの場合は定期的に殺菌を行う。