隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

苦手だったけど・・・ブルースロックで漫遊記

2024年04月04日 12時41分58秒 | スピッツ

2024.03.31
ロック大陸漫遊記
TOKYO FM



 3月最終週から4月へ。「春真っ盛り」。
 「心に余裕がある方も、意外とギリギリという方も、ちょっとした息抜きにしていただけたら幸いです」

 そして今日は、【ブルースロックで漫遊記】
 もともとアメリカの黒人音楽であるブルースはロックミュージックのルーツでもあるが、ほんまもんのブルースの影響を強く受けたブルースロックが、60年代~70年代初めに流行ったので、「そのへんのナンバーを聴いてもらおうと思います」。
 草野くんは、「実はあまり得意なジャンルではないのですが、ロックを語る上では避けては通れないジャンルなので、漫遊してみようと思います」と。


 セットリスト
 01 ドルフィン・ラヴ(スピッツ)
 02 All Your Love(John Mayall & The Blues Breakers)
 03 My Heart Beat Like a Hammer(Take 2)(Fleetwood Mac)
 04 Strange Brew(Cream)
 05 Iʼm a Mover(Free)
 06 Same All Over(Canned Heat)
 07 Baby's Got Me Crying(Chicken Shack)
 08 Rock Me Baby(Johnny Winter)
 09 むかでの錦三(上田正樹とサウストゥサウス)


 漫遊前の1曲は、スピッツで「ドルフィン・ラヴ」(1993年、4thアルバム『Crispy!』)。
 ブルースには基本的なコード進行があり、この曲のAメロと間奏はその形式にのっとっている。
 でも、「あんまりブルースロックという感じではないんですけど」。
 (先週の「夢じゃない」に続いて、やっぱり、なんてかわいいボーカル。キラキラしたアレンジは、頑張っていた時代を思い出させる)

 最初の曲は、「オレのイメージからすると、ブルースロックといえば、この人かな」、John Mayall & The Blues Breakersで、「All Your Love」(1966年、The Blues Breakers名義の1stアルバム『Blues Breakers with Eric Clapton』/オリジナルは、Otis Rush)。
 John Mayallは、イギリスのブルースロックを牽引。このバンドを経て成功をおさめたというミュージシャンは多く、「エリック・クラプトンさん、フリードウッド・マックのピーター・グリーンさん、ローリング・ストーンズのミック・テイラーさんなどなど」。


 「そもそもブルースってな~に?」
 アメリカの黒人の間で歌われてきた音楽。
 労働歌、お葬式のときに歌われる霊歌がベースになったと言われている。
 主にギターの伴奏で歌われていて、1920年代にレコーディングされたものが人気になり、知名度が一気に上がった。
 MCのバックに、1920年代にレコードになった、初期のブルースシンガー、ロバート・ジョンソンの歌声が流れている。
 その後アメリカ各地に広がり、大勢のブルースシンガーが活躍。
 60年代には、イギリスのミュージシャンの間でもブームとなった。アレクシス・コーナーさんなどが有名。
 それまでのポップスとは異なる、「魂を揺さぶる」という感じが、多くの若いミュージシャンに影響を与えたのでは?
 「それはわかるのですが」と、草野くん、「ゴダイゴ、チープ・トリック、マイケル・シェンカーを聴いていた少年の耳には、ブルースロックはすごい退屈に感じたんですよね。子どもが聴くには、ちょっと難しい感じはあるかなあ」。
 フレーズがずっと繰り返しだったり、泣きメロもないので、「いまだに得意なジャンルではないのですが」、それでも「これ、ちょっとカッコいいかも」という曲もあって、そのあたりで漫遊だそうです。


 次は、先ほど名前が出たピーター・グリーンさん率いる」、Fleetwood Macの「My Heart Beat Like a Hammer(Take 2) 高鳴る鼓動」(1968年、デビューアルバム『Fleetwood Mac』/今日は、1999年の再発盤から)。
 今では70年代以降のポップなイメージが強いバンドだが、スタートはこてこてのブルースロックだった。
 
 次は、Creamの「Strange Brew」(1967年、2ndアルバム『Disraeli Gearsカラフル・クリーム』/バディ・モスの「Hey Lawdy Mama」を下書きに作られた曲)。
 Creamは、エリック・クラプトンが先ほどのThe Blues Breakersを離れて結成したバンド。
 ここでも、「Creamの曲は結構かけてますよね」。
 古いロックにはまり始めた頃は、ハードロックやサイケなサウンドを期待してレコードを買ってブルースっぽい曲だったりすると、「正直、がっかり感がすごかった。中学生の耳にはすごいおじさんっぽく感じちゃって、Creamもそんなバンドのひとつだった」。
 Creamは以前に、「CreamっぽくないCream」で特集(ココ)。
 (Cream特集で「White Room」が流れなかったし)
 そのころは、「実はブルースっぽい曲は飛ばして聴いてました」。
 でもギターを始めてからは、「ブルースっぽい曲のほうがコピーしていて楽しいのに気づいて」、それで聴くようになった。
 「Strange Brew」のリフを弾いて(カッコいい!)、「ペンタトニックスケールという特有の音階を覚えるのに、この曲は最適だった」と。

 そして次は、Freeの「Iʼm a Mover」(1968、デビューアルバム『Tons Of Sobs』)。
 草野くんは、「Cream同様、Freeの曲もブルースっぽくない曲のほうが好きだった」。
 そして、「じじいになってくると」、「ポール・ロジャースさんの歌はブルースでこそ、その威力を発揮するのかな」と思うようになった。
 この曲は、「ブルースロックがハードロックに変貌していく過程がわかりやすいかもしれない」。
 基本的に、Aメロはワンコードのギターリフ(ZO-3で演奏)で、正確にはブルースのコード進行に沿ってないが、「それでもブルースっぽいなあと思います。ブルースとハードロックの中間みたいな曲」。
Free - All Right Now (Doing Their Thing, 1970) Official Live Video
 (Freeと言えば・・・これかも)


 「ブルースファンへ」
 後半にいくときに、「言い訳みたいになるんですけど」の前置きで、ブルースロックは詳しくないから、ファンからには、「それ、ちょっと違うんじゃないの? なんであの曲かけないの?」みたいなツッコミを入れつつ聴いててほしい・・・と。
 「ブルースロックのファンの方って、結構うるさ型の人多そうなイメージありますけどね」と。
 そして、「ブルースって、つらい仕事を和らげるためとか、大切な人を失った悲しみをみんなで歌いましょう、というような、魂の声を具現化したような音楽だと思うので、当時の若者が求めていたエモーショナルな音楽としてはまりやすかったんじゃないか」。


 そして次は、「アメリカのバンド」、Canned Heatの「Same All Over」(1969年、4thアルバム『Hallelujah』)。
 Canned Heatは、前にも「フルートが入った曲」特集(ココ)で「かけたことがある。60年代の『ミュージック・ライフ』などによく出てくるバンド。
 この曲は、「ピアノがいい感じで入っています」。
 (気持ちいい浮遊感。懐かしい感じ)


 「退屈だったブルースセッション」
 かつて、ミュージシャン仲間や音楽業界の人の結婚パーティーとかがライブハウスで開かれると、出席者によるブルースセッションが始まることがあった。
 えんえんとブルースの循環コード(ZO-3で。聴きなれたコード)に合わせてブルースのフレーズ(これもZO-3で)が続く・・・というのが「結構退屈だったんですよね、ぶっちゃけね。演奏している人は楽しいんだろうけど」(笑)

 スピッツメンバーでもその思い出話をすることがあって、「たぶんそこにいた、ほとんどの人が退屈だったんじゃないかなと思いますけど」(またまた・・・(笑))
 「今ならお酒も入って楽しく聴けるかな。ま、おじさんになってからのほうが楽しく聴けるかな」


 そして次は、Chicken Shackの「Baby's Got Me Crying」(1969年、2ndアルバム『O.K. Ken?』)。
 先ほどのFleetwood Macと、Savoy Brown、Chicken Shackが三大ブルースロックバンドときいたことがあるが、wikiによると、「日本の中だけで言われているらしい」。
 Savoy BrownとChicken Shackのどちらか・・・と迷ってのChicken Shackです。
 この曲は、「ホーンセクションも入ってゴージャス」。


 「ブルースギター」
 草野くんがギターを始めたときの入門書のテキストの著者が「ブルージーなギタリスト」、竹田和夫さんだった影響で、「ブルースっぽいギターが入り口になってしまった」ので、「ロックのギターはブルースギターから始めなければいけないのか」と思っていた。「ホントはそんなことはない」
 それで、「手癖になっていたフレーズがたいたいブルースっぽい」とか(ZO-3で)


 最後は、Johnny Winterの「Rock Me Baby」(1973年、メジャー4thアルバム『Still Alive and Well』)。
 「ブルースギターもこれくらい派手に弾けたら気持ちいいだろうな。ジョーニーさん、弾きまくっています」
 (ギターだけ聴いててこんなに楽しい)


 特集の終わりに。
 ローリング・ストーンズ、レッド・ツェッぺリン、ジミヘンにも、ブルースロックの曲は多い。70年代のハードロックも多かれ少なかれブルースロックの影響を受けている。
 「そういう視点で聴くと、ブルースロックの新たな発見があるかもしれないです」
 また、歌謡曲に多い「ほにゃららブルース」(「雨のブルース」とか「中の島ブルース」とか)は戦前から独自にガラパゴス的進化を遂げた音楽なので、「音楽的には黒人の音楽とはかけ離れたものになっていて、別物と考えていいようです」。
 (疲れたときとか、前のめりじゃなく、椅子の背に体をあずけて聴ける音楽)


 今日の「ちょっぴりタイムマシン」は、上田正樹とサウストゥサウスの「むかでの錦三」(1975年、ライブアルバム『この熱い魂を伝えたいんや』/「むかでの錦三」は70年代の漫画のキャラクター)。
 (イントロは、「ただ春を待つ」か)
 日本のブルースロックといえば、先ほどの竹田和夫さんのブルース・クリエイション、憂歌団などが浮かぶが、上田正樹とサウストゥサウスのこの曲は、「シティーポップ風味もあり、今聴くとカッコよさ増し増しなんで、紹介したい」。
 1975年のライブ音源だが、「ロックミュージックとしても演奏・サウンドともにクオリティー高い作品だと思います」。
 (上田正樹といえば、ソロでの「悲しい色やね」か)


 そして来週は、「ジュディ・シルで漫遊記」。

 ジュディ・シルさんは、「70年代の短い期間活躍されたけど若くして亡くなった悲運のシンガーソングライター」。
 「ほとんど忘れ去られた存在だったが、今世紀に入って再評価され、カントリーミュージックとバッハをブレンドしたような独特の世界がクセになる」、そんなジュディ・シルさんで漫遊します。
 (ココでかけてくれましたね。それから、たまに聴きたくなるシンガーです)

 「草野さん、ムササビグッズのコレクション、見てください」



                              


夏フェス出演の情報
★RISING SUN ROCK FESTIVAL 2024 in EZOに!
  https://rsr.wess.co.jp/2024/

2024年8月16日・17日〈雨天決行・オールナイト開催〉
 16日:開場 10:00/ライブスタート 14:00/終了 23:00 予定
 17日:開場 10:00/ライブスタート 12:30/終了 05:00(18日)予定

 at 石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ
       〈北海道石狩市新港中央1丁目 / 小樽市銭函5丁目〉

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 一気に? | トップ | 「埋もれたままでなくてよか... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。