隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

「フランス語ソングで漫遊記」~フランソワーズ・アルディからオルタナ系バンドまで

2018年06月11日 20時06分10秒 | スピッツ

2018.06.10 21:00~
『草野マサムネのロック大陸漫遊記』
 TOKYO FM

 http://www.tfm.co.jp/manyuki/

 

 最近、原因不明の右手首の痛みを感じていた「50代の」草野マサムネ。これだけきくと、ええっ! ギター演奏とか大丈夫なの?ってなりますよね。
 「なんで?」と考えていて、原因が判明したそうだ。
 40代の頃から健康のために毎朝生野菜を食べている彼は、水切りのために自身が言う「水切りクルクルマシン」なるものを使っているそうだが、それを使用する際に右手で強く押していたために、この痛みが起きたのではないか、と。あらら・・・。
 そんな「どうでもいい話」で今夜もスタート。

 そして、テーマは「フランス語ソングで漫遊記」。
 彼自身も好きな曲が多いそうで、その中からチョイスしてくれたそうだ。
 街で外国人が話しているのをきいても、「あ、これはフランス語だ」とわかるし、「おしゃれで賢そうに聞こえる」と。「さっきのクルクルマシンのようなどうでもいい話も、フランス語で話したら、おしゃれになるかも」 

 オンエア曲
 01 ジュテーム?(スピッツ)
 02 Je Veux Qu'il Revienne(Francoise Hardy)
 03 Harley Davidson(Brigitte Bardot)
 04 Antisocial(TRUST)
 05 Cybele's Reverie(Stereolab)
 06 J't'emmene Au Vent(Louise Attaque)
 07 Perdus Cette Nuit(BB Brunes)
 08 Je Cours(Kyo)
 09 明日の行方(スマイル)


 漫遊前の1曲はスピッツのフランス語タイトル曲で、「ジュテーム?」。
 アルバム『ハヤブサ』の頃の草野マサムネは本人もどこかで話していたけれど(ケア不足とかお酒の飲みすぎとか)、高音の伸びはこれ以上どうなんだろうという時代で、このちょっと苦しげなハスキーな声がそれなりに今聴けば魅力なんだけれど、少し不安も感じていた(私が・・・です(笑))。けれど、それ以降、若い頃とは異なる太めの声になっても、あの頃以上の高音ののびやかさと艶やかさが彼の声の魅力を倍増させることになった(と思う)。 

 そして1曲目は、Francoise Hardyの「Je Veux Qu'il Revienne」(1964年のアルバム『Mon amie la rose』)。
 アンニュイな彼女の声と軽快なリズムが心地よい。
 元歌はイギリスのガールズバンド The Vernons Girlsの「Only You Can Do It」なんですって。たしか、そのあとのアルバム『francoise Hardy Sings in English』では、彼女も英語で歌っていたと思う。
 「Commente te dire adieu」(1968年。日本では70年代になって邦題「さよならを教えて」)や「Ma jeuesse fout l'camp」(1967年、「私の青春は逃げて行く」、邦題は「もう森へなんか行かない」)を選ばないところが草野くんらしさ?
 草野「ブラーのデーモン・アルバーンとデュエットしたり、ユーミンと対談したり。ユーミンの『私のフランソワーズ』は彼女のことだと言われています」
 草野少年は当時、60年代の彼女の写真を雑誌などから切り抜いていたそうだ。「大ファンでした」って。今のようにネットで画像を・・・なんて簡単ではなかったですよね。60~70年代の彼女、ほんとうにきれいでかっこいい!
 たしか雑誌のインタビューなどで、アルディ、ゲンズブールの話題はよくでていたなあ。「おしゃれ系じゃないフレンチポップスが好き」と。

 フランソワーズ・アルディの鼻歌のような歌い方が好きで、調子が悪いときにきくと頭をなでられているみたいで、「薬?」と思ったと。好きな女性シンガーの名前をあげていたときは、古内東子、ビョーク、スージー・クワトロなどを抑えて(たぶん)断トツの1位だったという記憶もある。 

 FRANCOISE HARDY(フランソワーズ・アルディ) もう森へなんか行かない


 私も好きだったなあ。バルバラとか「ラジオのように」のブリジット・フォンテーヌも好きだったけれど、フランソワーズ・アルディのアルバムをいちばん聴いていたかも。男性ではムスタキとか・・・。
 幼い心に、人生を映し出す歌詞が気持ちよかった。理解していたかどうかは別にして。
 
 今度の休みにはこれを聴こう。

 次はフランスの大女優Brigitte Bardotの「Harley Davidson」(1967年シングル)。
 車を異性のメタファーとして歌っている楽曲はロックに多いそうで(例えば、「ハイウエイ・スター」(ディープ・パープル)や「雨上がりの夜空に」(RCサクセション)など)、「その系列の曲」。
 「ベベさんのちょっと下手な歌唱がかえってセクシー」だそうだ。セルジオ・ゲンズブールが自ら歌っているほうが有名かもしれないけれど、「そっちはもっとエロくて、昼間放送されている地域もあるようなので」、あえてベベ盤を選んだそうです(笑)。
 舌足らずな「ハレーダヴィッドソン!」の「ソン!」というあたりが、セクシーというよりかわいい感じ?
 曲終わりに、草野「この曲は『たんたんたこたこ』曲でしたね」。
 ちなみに、こちらはゲンズブール盤「Harley Davidson」。

hd-g


 ここから、ロックな曲をかけてくれるそうで、まずはフランスのハードロックバンドTRUSTの「Antisocial」。
 アイアン・メイデンやデフ・レパードなどのブリティッシュ・ニュー・ウェーブの流れとともに登場したのがフランスのTRUST。
 激しい調子なので、聴いていると「あれ? これはフランス語?」と聞こえることもあるそうだ。サビの「アンティ ソーシャル♪」は英語なのに、これがむしろフランス語っぽく聞こえる「不思議な曲」と。曲終わりで、「フランス語でも、antisocialなんですね」って(笑)。
 草野「フランス語のイメージが変わるかもしれない」
 ああ、そういえばそうかもしれないですね~。唾が飛び散っていそうなイメージ(笑)。すごくシンプルでノリのいいロック!
 1988年にアメリカのバンドANTHRAXがカバーしている。

 次は、1990年にロンドンで結成されたオルタナ系バンド、Stereolabの「Cybele's Reverie」(1996年の5thアルバム『Emperor Tomato Ketchup』収録。ただしシングルバージョンを)。
 ステレオラボは気に入って、90年代後半はよく聴いていたそうだ。
 ボーカルがフランス人だったこともあって、フランス語の歌詞の楽曲もあったとか。
 「独特のサイケ感があったけれど、オルタナ系といってもフランス語の歌詞だと、おしゃれに聴こえた」と。
 たしかにフランス語の音って、独特の緩さがあるなあ。

 そして次は、Louise Attaqueの「J't'emmene Au Vent」(1997年、1st『Louise Attaque』)。
 「シャンソンやフォークの要素もあるバンド」と。
 この曲については思い出があるそうだ。20年くらい前にパリを訪れた際、山口百恵ドラマに出演した岸恵子さんことなどを思い描きつつシャンゼリゼ通りを(気分よく?)歩いていたとき、前から来た日本人のカップルに、「あー、スピッツだー」と言われて、さーっと現実に引き戻されたと。「あの、スピッツじゃなくて草野ですけど・・・」と心の中でツッコミを入れながら(笑)。
 そのカップルから逃れて近くのCDショップに入り、つたない英語を駆使して、最近はやっている曲を尋ねてアルバムを10枚くらい購入した中に、このアルバムが入っていたそうだ。

 曲もクールだけど、ジャケットがかわいかった、と。
 

 ああ、たしかに手描き感といい、段ボールに描かれている?という無造作な感じもむしろすごくおしゃれだな。
 間奏のドラムの軽いスピード感もあり、ちょっと走りだしたくなる感じあり。少し重ったるいボーカルのフランス語のまったり感がロックっぽくなくて少し笑えた。

 次は、2006年にパリで結成されたバンド BB Brunesの「
Perdus Cette Nuit」(2009年の2nd『Nico Teen Love』)。
 「かなりワイルドな演奏。フランス語のロックはどうしても柔らかい響きになってしまいがちだけれど、このバンドは違う!」と。
 Trustの場合はハードロックをフランス語で、というおもしろさもあったけれど、このバンドの場合は「単純にかっこいい、尖っている」。
 最近の楽曲はエレクトロ色が強まっている印象があるけれど、この「Perdus Cette Nuit」の頃はすごくワイルド、と。
 ひずみのギターはないけれど、前のめりな感じは快感。
 曲終わりで、「オルガンもカッコいいですよね~」と。

 そして最後は、フランスのバンドKyoの「Je Cours」(2003年、2ndアルバム『Le chemin』)。
 バンド名の由来は、日本の格闘ゲームの中のキャラクター草薙京へのオマージュだそうだ。オルタナ系のバンド。
 「メロディーが悲しげで、聴いているとヨーロッパの風景がよみがえる。短調にフランス語がのると哀愁がでるんだな、それはロックでも変わらないんだな、ということがわかる曲」と草野氏。
 胸に残るメロディーとボーカルの声。ちょっと他の曲も聴いてみたくなった。


 そして今夜も「ちょっぴりタイムマシーン」のコーナー。
 今日は拍手じゃなくて、ZO-3ギターで盛り上げてくれました。
 そして、曲はスマイルの1995年のデビューシングル「明日の行方」。「ロビンソン」と同時期の楽曲。
 浜松で行われるミュージックコンテスト「ジャパン オープン」。スピッツがゲスト出演した次の年にスマイルもゲスト。ただし、その年のポスターで、スマイルの画像じゃなく草野マサムネの画像が誤って使われたそうで、スピッツ内では「スマイル事件」と呼んでいるらしい(笑)。当時はまだ顔があまり知られていなかったゆえに起きた「事件」かもね。
 「最近お会いできて、ちゃんとご挨拶できてよかったです」と。
 「一度聴いたら忘れられない、メロディアスだけれどインパクトのある」楽曲と。
 私にとっては、ちょっと低めの落ち着いたボーカルの声が当時はとくに新鮮だったなあ。
 曲終わりで、「リクエストもたくさんいただきました。全然埋もれていなかったかもしれない。失礼しました」って。
 スマイルの浅田信一さんがこんなことをツイートしていました。

 https://twitter.com/asadashinichi/status/1005805258646253575?s=11 


 さてさて、締めのコメントは?
 「フランスといえば、映画のイメージ」、ああ、そうかも。
 「アムールの文化で、大統領が愛人と会っていても別に問題にならない。スキャンダルにならない。仕事とプライベートは別というところが日本とは違う」
 どっちがいいかは別にして、と言ってたけど、本心は??
 個人的には、「フランス語ソング」というテーマでこんなにバラエティーに富んだ楽曲を聴かせてもらえて、ホント、楽しかったです!


 そして来週の予告、「『宝島』1986年6月号で漫遊記」だそうだ。
 『ミュージックライフ』の回が個人的に楽しかったので、「あえて同じ手法で」と。「頑張って準備します!」と本当に楽しそう。
 またまた楽しみですね。80年代は、『宝島』がアンダーグラウンド的な一面からサブカルチャー雑誌へと進化した時代だし、ここを語らせたら、草野氏はおもしろそうです。

 ではでは!


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