隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

ベーシストは語る②~ジョン・B・チョッパー×田村明浩 (J-WAVE 「PLATON」より)

2009年09月04日 20時42分17秒 | スピッツ
2009年9月1日 (火) 「PLATON」 J-WAVE (22:00-23:30)


 コチラからの続きです。

■ベーシストのファンは美人が多い?
 メッセージが紹介される。
 「私の中高時代はバンドブーム全盛。ベーシストは地味とはいえ、ユニコーンのEBIさん、ジュンスカの呼人さんら、ベーシスト=オシャレ、二枚目、という印象があります。決して派手なポジションではないのにファンも多く、なぜか美人のファンが多かったような気がします。いかがですか?」
M 「ベーシストファンは美人が多い、っていうのはどうですか」
田村 「ん、ん」(笑) ←ここでの発言、ききとれず…。
ジョンB 「そういうのはどうなんですか。ツアーとかで、九州のファンの子はかわいい子が多かった、っていうのと同じようなことじゃないですか」
M 「この方の単なる印象でしょうかね」
ジョンB 「でもベーシストは色気があるとかは言われてた」
田村 「それって、俺たちより上(の世代)か下じゃない? 俺らには当てはまらない」
ジョンB 「いや、俺には少し当てはまる」
田村 「(笑)やめるほうだと思って…」/font>

■ファンもよく知る 「ジョンB脱退事件」 のエピソード
ジョンB脱退の件。
ジョンB 「あのときは、もう音楽をやめようと思って、楽器やエフェクターなんかも含めて、みんな処分してしまおうと。そのとき田村君が電話をくれて、『すべて処分しようと思っているのなら、メインのベースを俺に預けてくれ。もしまた弾く機会があったら、渡すから』と」
M 「どういういきさつで、そういう言葉を?」
田村 「このムーディーな音楽は?(笑)(バックに流れている) そのとき仲がよかったっていうのもあるし」
ジョンB 「そのときはね(笑)」
M 「脱退すると打ち明けられたときは、どうだったんですすか」
田村 「なんか、もったいないな、と。黒ちゃんが悩んでいた瞬間とかも立ち会っていたんで、やめざるとえないのかなと思いつつも、ウルフルズというバンドのピースがいなくなるわけだから、これは止めなくちゃいかんだろう、と」
M 「そこでベースを預かるというときの心境は?」
田村 「うーん、なんだろう。人知れず誰かの手に渡ってしまうのがヤだったのかな」
M 「いずれ戻ってくるという確信が田村さんの中にあったんですか」
田村 「うーん、それはわかんないですね。ただ見ず知らずの人にベースが渡って、どっかに行っちゃうのがヤだったし、やっぱりこれを弾くのは黒ちゃんじゃないかなと思ったから」
 それで2003年に復帰するときに電話して、「戻してくれへんか」と伝えたそうだ。
M 「そのときはどうでした? やっぱり戻ってきたか、と?」
田村 「うれしかったですね。これでまたウルフルズが見れるぞ、と。三人で活動していたんだけど、俺の中で、やっぱり足りないものがあるかな、と」
ジョンB 「だから、そのベースをいまだに使ってますよ」
M 「うわー、いいですねえ」
ジョンB 「俺、ベーシストとして恥ずかしいんですけど、ちゃんとしたベースってそれ1本くらいで(笑)。ベースを何本ももってるベーシストもいるんですけどね。田村君もけっこうもってるし」
田村 「楽器、好きだからね」
ジョンB 「そのステキな話で終わらせればいいんですけど…」
 と言って後日談。
 結構、頑丈なツアー用のケースに入れてたんだけど、帰ってきたときは普通のケースだったと。
 田村君が自分のツアーのときにそのケースを使って、取っ手がとれてしまい、「もう使えないよ」というスタッフの忠告で、倉庫入りしてた…と(笑)。
 結局ジョンBのもとに今は戻っているらしいけど。
ジョンB 「いらない話でしたね…」(笑)

■ザ・ナックの「マイ・シャローナ」
M 「ここで、お二人に共通するベーシストということで、ザ・ナックの「マイ・シャローナ」をかけようと思うんですけど。ジョンBさん、この曲は?」
ジョンB 「いや、別に意味はないんですけどね」
M 「ええっ、いい加減なこと言わないでくださいよ。喫茶店で話してるわけじゃないんですから」(笑)
ジョンB 「ディレクターさんから聞かれたんですけどね、結構趣味がちがうんですよ。だから、ないんだよなあ」
田村 「でも世代が同じだし、小学校の頃スゴイはやった曲だから」
ジョンB 「コピーしやすいんですよ。だけど途中わかりにくいところがあって、無駄なフレーズっていうか」
(笑)
田村 「思い入れの曲に対して、無駄とかいうかよー(笑) 俺もコピーしたことがあるんですけど、すっごい覚えにくいっていうか、なんでこんな進行になってるんだよって。でもスゴイいい曲ですけど」
M 「じゃ、ベーシストをめざす人にとっての練習曲としてはどうなんですか」
ジョンB 「いいんじゃないですか。スゴイなりきれる曲ですよ」

 「マイ・シャローナ」流れる。

■これから目指すベーシスト像
M 「これから、こういうベーシストになってみたい!というようなのがありますか」
ジョンB 「ウーン…、内心ありますけどね」
田村 「すっげーもったいぶってんの」(笑)
 ここでメッセージは「バンド解散後、ボーカルやギタリストはソロ活動を始めたりするけど、ベーシストはどんな活動をするんでしょうか。これからのジョンBさんのお仕事を心配しています」。シビアだなあ。
田村 「心配されてるよ」(笑)
ジョンB 「だいたい心配される方が多いんですよ。トータスさん以外のファンの人に、『私、心配です~』って。心配してくれるのはありがたいですけどね。あんた自分の心配したほうがいいんじゃないか、と」(笑)
 ここでジョンBさん、まじめに語ります。「お金になるとか知名度とか、そんなこと言ってばかりではどうにもならない。音楽は楽しいから自分の好きな音を追及していきたい」
田村 「歌いたいってこと?」
ジョンB 「ま、それもあるかな」
田村 「ホントかよ」(笑)
M 「これはもう、これからのジョンBさんから目が離せないですねえ(笑)。田村さんは?」
田村 「無駄の多いベーシスト」
ジョンB 「今でもかなり無駄多いですよ」
M 「先ほどから、『あれがいいんだ』というメッセージがたくさんきているんですけど」
ジョンB 「ファンはよく知っているんですよ。ま、過大評価もあるかな、と」(笑)
M 「上げたいのか下げたいのか、どっちなんですか」(笑)

■ベーシスト冥利につきる曲は?
田村 「スピッツじゃないけど、『ガッツだぜ』は楽しかったですね。ああ、楽しい~ってすべてを忘れられる」
ジョンB 「2カ所おかしなところがある…」
田村 「(笑)それさえも忘れられる」
M 「スピッツの曲ではどうですか」
田村 「ちょっとかっこつけたっぽくなっちゃうけど、新曲が楽しいね、いつも」
M 「新鮮ですか」
田村 「そうですね」
ジョンB 「逃げたな」
田村 「逃げじゃないよ」(笑)
ジョンB 「僕、どっちかっていうと田村君みたいに音数を弾くべーシストじゃないんで、簡単ですよ、ベースは」(笑)
M 「得意不得意はありますか」
ジョンB 「あります、ミディアムな感じのほうが得意です。8ビートとかは苦手ですね。『SUN SUN SUN '95 』?とかあるじゃないですか。いまだに、どう弾いていいかわかんない(笑)。いや8ビートっていうのは奥が深いんですよ」
M 「いまだに苦悩する、と」
ジョンB 「苦悩する。だから田村君、スゴイなって思いますもん」

■カバーするとしたら?
M 「ジョンBさんに、『スピッツの曲をカバーするとしたら?』という質問がきているんですけど」
ジョンB 「いやあ、キーが高いからね」
田村 「歌うつもり?」(笑)
M 「バンドとして、ですよ」(笑)
ジョンB 「案外、俺の甘い声だったらねえ」
M 「★真逆の声質じゃないですか」
ジョンB 「ええ、でも草野君の声、スゴイですよね。でもね、俺は田村君のベースはよう弾かん。難しい」
田村 「でも黒ちゃんのも難しかったよ。フレーズは簡単なんだけど、ウルフルズって間とかが難しくて。お互いのこと、今日は褒め合おうって」(笑)
M 「お互いにベーシストとしては違う、と」
ジョンB 「俺はもう、田村君のベースは弾きすぎ、そんなに弾かんでいいやろって」
田村 「こっちは間をどうしようか、とか、こんなMCできないな、とか」(笑)

■これからベーシストを目指す若者に
M 「どうですか、アドバイスとかありますか」
田村 「俺たちの世代はあんまりないんだけど、今はベースヒーローとかあるから、やったらやっただけのものが返ってくるかも」
M 「今ならベースにスポットライトが当たる時代が来てると」
田村 「来てますよー」
ジョンB 「ベースヒーローとかいるんですかね、今」
田村 「いるよ。例えば、マキシムザホルモンとか、RADWIMPSとか…、みんなかっこいいよ」
M 「ジョンBさんはいかがですか」
ジョンB 「そうですね、お互いがんばりましょう、と」(笑)

■「俺もフリーになりたい」
M 「お二人から見てスゴイなと思うベーシストは? 僕にとってはレッチリのフリーなんですけど」
ジョンB 「ああ、フリーねえ、スゴイですよ。俺もフリーになりたい」
田村 「なれるんならなりたいね」(笑)
ジョンB 「見た目おもろいし、うまいし」(笑)
田村 「うまい」
ジョンB 「うまいのかなあ。俺、フリーみたいによう弾けんし。最初に言っとくけど。でもあの人も、なんか怪しくない?」
田村 「(笑)うまいって言ったら語弊があるけど、なんかセンスがあるから」
ジョンB 「かっこいいし。やっぱかっこいいのがいいですよ」
田村 「黒ちゃん、昔からかっこいい人になりたいって」
ジョンB 「やっぱりバンドマンとかって、かっこいいのがいいよね」
田村 「でも黒ちゃんの残念なのは、普段着のほうがかっこいいの」
M 「ステージ衣装より」(笑)
田村 「そう、普段着はかっこいいから」
ジョンB 「着飾らないほうがいいと」
田村 「そう、素のままがステキだからね」
ジョンB 「まあね、バンドのカラーってもんがありますからね。一人だけ普段着っぽくてもねえ」
(笑)

■ベーシスト格言とは?
M 「最後にベーシストとは何か、をお一人ずつ聞かせてください」
田村 「ベーシストとは、『道しるべ』」
M 「おお、いいですね。これはバンドの道しるべということですか」
田村 「そうですね。曲のキーとかコード進行とか、ベースが決めちゃうところが多いんで」
M 「いいですねえ。では、さあ、ジョンBさん」
ジョンB 「そんないいこと、言わんといて。僕、考えてたんですけど、負けたからいいです」
(笑)
M 「いやいや、これ言わないと終わんないですから」
ジョンB 「ベーシストとは『立ち位置』…、(いろいろ応酬がありつつ)わかんないからやってるんです。楽しいからやってるんです。田村君のステージを見てくださいよ。ホント楽しそうだから」
M 「ベーシストは地味、という時代は終わった、と」
ジョンB 「終わりました。僕が今日終わらせます。今日のまとめ」(笑)


 最後にそれぞれの活動の紹介。

●スピッツ
・新曲 「君は太陽」
・11月4日リリースのライブDVD(1月のさいたまアリーナの映像)

●ウルフルズ (ジョン・B・チョッパー)
・9月4日発売「小説ウルフルズ 青春というのなら」
・11月11日リリースのライブDVD(8月30日の最後のヤッサ)

 ライブDVDに関しては、ジョンBさんはセールストークをしたけれど (「これね、CDがついてるんですよ。自分で言うのもなんですけど、これがなかなかいいです」)、田村君からはなかったですねえ(笑)。
 「6年ぶり」の貴重な映像で、初回盤には諸々ついているんですけどね。

 それにしても、テンポがあって楽しくて、それでいてなかなか中身の濃いPLATONな夜でした。
 ジョンBさん、さすがしゃべりがうまい! 田村君もリラックスしていてよかったです。
 いつもながらですが、渡部さんの進行が良いです。適度な突っ込み、空気を察知した受け答え。なかなか賢い人だと思っています。アンジャッシュのときもいいけど。

 長々ありがとうございました。


【追加】
 そういえば、今夜はFM802のスペシャルプログラム(20周年記念)で、草野マサムネの久々のDJが聴けるのですね、関西の方は。
 GUMBO以来で、「お帰りなさ~い」という感じなのでしょうか。
 HPに行ったら、スタジオにアコギが置いてあるとか?
 生歌披露なのかな?

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4 コメント

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書き起こしありがとうございました (テンポ)
2009-09-15 00:01:58
この番組たまに聞くんですが
肝心の回を聞き逃してしまい
残念に思っていました。
検索したら、こちらで書き起こされていて
感激しました。
これからじっくり読ませていただきます。
どうもありがとうございました。
感想あったらまた書きます…。
返信する
いえいえ。 (かけら)
2009-09-15 10:53:42
喜んでいただけたらうれしいです。
わかりにくくて恥ずかしい限りなので、読んでいただけただけでOKです。

とてもいい感じでテンポもよく、ジョンBさんは冴えわたっていたし(笑)、田村君もほんとうにリラックスしていてよかったですよ。
渡部さんの進行もいいですよねえ。

ありがとうございました!!
返信する
初めまして。 (えず)
2023-10-17 22:31:02
私はスピッツと田村さんが好きで、今年に入り某芸人さんの出囃子きっかけでウルフルズにどハマリした者です。曲は勿論、ジョンBさんの味わい深さを知れば知る程沼にはまるばかりで・・・。
大好きなベーシストお二人の対談、じっくり読ませていただきました。
こんなにご丁寧に書き残して下さり、ひたすら感謝致します!!
音楽のライブにほぼ行ったことの無かった自分が先日MOTORWORKSを観に行き、この連休中は大阪旅行でウルフルズバイトの地・カンテグランデにも足を運びました。記事を拝読し、ますますベースに興味が沸き、必ずスピッツのライブに行こう!と強く思うようになりました。
ありがとうございました。
返信する
ぜひぜひ! (かけら)
2023-10-18 10:14:44
えずさん

初めまして。
そして、こんな昔の(笑)記事にたどり着いてくださって、ありがとうございます。
こういうコメントが本当にうれしいです。
MOTORWORKSのライブに行かれたとは羨ましい。

ウルフルズ、いいですよね。
ジョンBさんの不思議な魅力は語りがいがあります。実は昨日会った友人もスピッツ、ウルフルズファンで、ジョンBさんの話題も出ました。

私は全く詳しくはないのですが、ギターももちろんだけれど若いころからベースの音が好きで・・・。

「チケットなかなかとれないバンド」になってしまったけれど、ぜひぜひスピッツのライブにも!
ロックな!スピッツと、ゆる~いMCを楽しめます。

今日はありがとうございました!
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