2024.01.28
ロック大陸漫遊記
TOKYO FM
今週も、【新春恒例・スピッツメンバーと漫遊記】。
今日のゲストは・・・、
田(田村くん)「はい、今日はゆっくりしゃべります」
マ(草野くん)「去年は、田村の回、早口だって。しょうがないよね」
田「しょうがないよ、だって話したいんだもん。・・・・・・・・あ、あ、(と少しだけ慌てたように)今年もよろしくお願いします。スピッツでベースやってます、田村でーす」
前回は、「リッケンバッカーのべースで漫遊」(ココ)。
田「ほぼ、わかんないんじゃないかな、みんな聴いてても」
で、マ「(去年のテーマから)今年は、バイオリンベースで漫遊記とか、YAMAHAのベースで漫遊記、とか、そういう括りかと思ったら、違うみたいだね」
田「ベースじゃないんだな・・・」
セットリスト
01 甘ったれクリーチャー(スピッツ)
02 Killer Queen(Queen)
03 Tonight She Comes(The Cars)
04 I'm A Loser(UFO)
05 IMPACT(MARINO)
06 Road Games(Allan Holdsworth)
07 Bird Of Paradise(Snowy White)
08 一万マイルの彼方へ(Scudelia Electro)
漫遊前の1曲は、スピッツで「甘ったれクリーチャー」(2005年、11thアルバム『スーベニア』)。
(曲紹介の前に流れてきちゃって、一気に盛り上がったワタシ。今ライブでいちばん盛り上がります、個人的に)
「アケホノ」にしようかと思ったとか。
そして、今日のテーマは、【田村の好きなギターソロで漫遊記[高校編]】。
マ「高校編?」
田「そう言っといたら、来年また違うのでできるじゃん」([中学編]とか??)
そして、「甘ったれクリーチャー」も田村くんが好きな「スピッツの曲のギターソロ」かと思ったら、
田「テツヤにきいたの、『スピッツの曲の中で好きなギターソロは?』って。そしたら『甘ったれクリーチャー』だって」
(へ~~)
ギターキッズ必聴と言われたゲイリー・ムーアの『G-Forth』の「You」という曲の奏法について、ちょこっと話題が。
(大事に保管)
田「そういえば、アリーナライブでこの曲を演奏してるけど、1番と2番の間って、草野が移動するから、2倍になってたよね」
マ「ああ、そうだね。これ、弾きすぎると、本番で間違えるからね」
田「そう、『みなと』状態」(笑)
マ「はい・・・」(これも、(笑)ってことで)
前に、リクエストで「好きなギターソロ」を特集した(ココとコチラで2週つづけて)が、マ「自分の好きなギターソロもやってみたいと思っていた」。
最初の曲は、「ブリティッシュロックの傑作」、Queenの「Killer Queen」(1974年、4thシングル/1974年、3rdアルバム『Sheer Heart Attack』)。
収録アルバムを言おうとする草野くんを遮るように(笑)、田「ベタかなと思ったんだけど、やっぱりこれは外せないかな。ボーカルのAメロと同じくらいの存在じゃない?」
マ「ブライアン・メイのギターソロって、歌みたいな感じ。チョーキング・ビブラートの回(ココ)で取り上げたんだけど、ビブラートの味わい深さでいうと、ポール・コゾフとこの人って双璧かな」
田「専門的な話になっちゃうけど、ギターのスケールが短いんだよね」
マ「ああ、(ブライアン・メイが製作した)レッドスペシャルの、ね」
田「短くて、(ピックの代わりに)コインで弾いてる関係で、倍音が出て、独特なんだよね」
マ「声のきれいな少年が歌ってるみたいなんだよね」
レッドスペシャルは、田「すっごい弾きにくいギターみたいだけどね」。
そして、このころのQueenは、田「日本のほうが先に売れたんじゃなかった?」
マ「そう、『ミュージック・ライフ』で積極的に取り上げたりしてね」
次は、The Carsの「Tonight She Comes」(1985年、21thシングル/2018年、『Heartbeat City re-issue盤』)。
田村くんが「ブライアン・メイと同じくらい好きなギタリスト」、The Carsのエリオット・イーストン。
マ「目の付けどころがなかなか渋いですけど」
The Carsは以前に特集している(ココ)。
マ「でもあのとき、オレ、エリオット・イーストンにはほとんど触れなかったのよ」
田「おれ、エリオット・イーストンのギターソロ、すごい好きで、メロディアスで、カントリーフレーバーもあったりするし」
田村くんは、この曲はそれほど好きではないけど(草野くんの笑い声)、「ギターソロは相当いいと思うんだよね」。
曲終わりで、マ「アーミングが絶妙だね」。
田「そうなんだよ。フレーズとかもすごく考えられてて。すごいテクニシャンなんだけど、難しいこと、しないんだよね、この人」
マ「楽曲に沿った最適快適なギターソロっていうか・・・」
でも、このあと、The Carsは分裂していって、田「これが最後のヒット曲かな」。
次は、UFOの「I'm A Loser」(1976年、5thアルバム『No Heavy Petting』)。
田「(楽曲云々ではなく)この人!っていう感じ? 外せない感じで選んだ」
おお、出ました、マイケル・シェンカー!
マ「マイケル・シェンカーは、誰が聴いても、おっ! とか、あっ!とかなる」
田「そうそう。オレらの刷り込みかもしれないけど。(自分たちが)ロックを聴き始めたころの人だから。今聴いても、音色とか、溜めな感じとか」
マ「フレーズの引き出しがすごく多くて。ワンパターンに聴こえて、実はそうじゃない」
それぞれの発言に「そうそう」と反応する二人です。
曲終わりで、マ「ボトルネックのチョイ~ンっていうフレーズから切り込んでくる速弾きは気持ちいいし、やっぱり神だな・・・っていう」
田「ギターソロで終わるからね」
マ「そうだね。どの曲もそうなんだけど、ギターソロの始めから終わりまでストーリーがある」
田「起承転結がある。やっつけじゃないんだよね」
マ「そう。そこがすごい。聴いてて気持ちいいんだよね」
田「いいねっ!」
次は、MARINOの「IMPACT」(1984年、コンピレーションアルバム『Battle of Metal』/昨年リリースされたリマスター盤で)。
ロックを聴き始めたころはネットもなかったし、なかなか簡単には調べたり辿れなかったりする現実があった。
マイケル・シェンカー→(マイケル・シェンカーが在籍していた)スコーピオンズのウルリッヒ・ロート、と田村くんは辿っていく。
日本でウルリッヒ・ロートのように弾くギタリストがいる、ということで「すごいじゃん!」と知ったのが大谷令文さん。日本のメタルバンド、MARINOのギタリスト。
見た目は、マ「ストラト+ロン毛」で、田「男ウケがよかったのよ」、マ「なるほどね」。
バンド自体は、マ「無骨な感じ」で、田「オレはすごい好きだったのよ」
LOUDNESS、アースシェイカー以降、関西ではヘビメタムーヴメントがあって、田「オムニバス盤『Battle of Metal』が出たのよ」
そのLPを手に入れて、インディーズ時代のMARINOを知った田村くん。デビュー前の、ここでのギターソロがいい!そうだ。
マ「インディーズ時代のほうが勢いがあったりするからね」
音はちょっと・・・だけど。
このアルバムは、田「2日間で、4バンド10曲録ったんだって」。
マ「へ~。スタジオ借りるのも高いからね」
Marino 1984.10.10
曲終わりで、マ「なかなかいいね!」。
田「RAJASもよかったよ」
マ「わかる人にはわかる、ということで」
その4バンドというのが、MARINOと、RAJAS、SEXUAL、Hurry Scuaryです。
後半に行く前に、
田「だんだん早口になってるかな」
マ「こ~はんも・・・」とゆっくり言ったのに応じて、田村くんも「は~い、よろしくー」とゆっくり。
そして後半1曲目は、Allan Holdsworthの「Road Games」(1983年、1st EP)。
当時、大谷令文さんのインタビューなどで、田「よくAllan Holdsworthっていう名前が出てきたの」。
プログレバンド、U.K.のころは、田「まだそれほどの人気ではなかったけど、ヴァン・ヘイレンとかがよく名前を出してたの。Allan Holdsworthは、タッピング(ライトハンド奏法)を片手でやる、とか」
マ「いろんなことを先取りしてやってた人。タッピングもそうだし、ストラトにハムバッカーつけたり、とか。でもプレイ自体はそれで過小評価されてる、うますぎ~みたいな」
田「オレさ、最近、絵音くんがギターソロ弾くときに、アラン・ホールズワース味を感じるの」
マ「ああ。ロックじゃなくて、土台にジャズやフュージョンがあるから、絵音くんもそんな感じかな」
田「(Allan Holdsworthは)もともと、サックスのプレイをギターでコピーしてたんだって」
マ「そういうイレギュラーな感じがあるのかな。初期のバンド、イギンボトムとか、聴いたことある?」
田「ああ、知ってる知ってる」
マ「オレもサブスクで初めて聴いたんだけど、ジャズロックでおもしろい」
田「でも、相当偏屈だったらしいよ」
マ「それゆえのアーティスティックな感じっていうのがあるかもしんないね」
田村くんは高校時代に、人とは違うのを聴きたいと思ってAllan Holdsworthを聴いていたけれど、「みんな聴いてたじゃん」というオチがあるそうだ。
草野くんはあまり聴いてなくて、マ「大人になってからかじった感じ。難しいなと思ったもん、最初」、田「あ、そうなの?」
曲終わりで、マ「すごいね。絶対にコピーしようとは思えないタイプ」(笑)。
田「無理だよ」(笑)。
今はどんな曲のタブ譜もアップされているから、マ「それを見てゆっくり、楽屋なんかでカバーしてるんだよね」。
昔難しくて諦めてた曲を、田「最近、YouTubeとかで親切に教えてくれるもんね」。
バーニー・ケッセルなどジャズギタリストの「どうやって弾いてるんだろう」という曲もわかるとか。
田「アリーナツアーの楽屋とかでもやってるよね」
マ「どういうコード進行なのか、どういうテンションコードなのかを追っかけるのは好きなんで」
田「なるほど」
マ「それが自分の曲にいかされることは、なかなかないけどね」
Allan Holdsworth - Looking Glass - Frankfurt - HQ audio
そして最後は、Snowy Whiteの「Bird Of Paradise」(1983年、デビューシングル/1983年、デビューアルバム『 White Flames』(田「『白い炎』だよ。マ「ホントだね、『白い炎』だ」というやりとりあり)。
最後のこれも、田「またまた大谷令文つながりなんだけど」。
大谷令文さんが藤枝市でギタークリニックを開いたとき、田「ギター弾けないのに、オレ、行ったの」。
そして、田村くんが「大谷さん、何弾いたらいいですかね」と尋ねたら、返ってきたのが「Snowy Whiteの『Bird Of Paradise』」だったそうだ。
Snowy Whiteといえば、草野くんにとっては、シン・リジィでゲイリー・ムーアのあとに入ったギタリストのイメージが強いが、実はピンク・フロイドのサポートとかもやっている。
マ「だから、ブルージーなプレイとかジャズっぽいのからメタルの速弾きまで、なんでもやれちゃうオールラウンドギタリストという感じ」
田「そうなんだよ」
マ「しかも見た目もかっこいい。シン・リジィって歴代ギタリスト、みんなイケメンだよね」
田「そうそう、みんなかっこいい。絶対ギタリストが・・・」(かぶって聞こえなかった)
マ「(笑)オーディションのときに、『ギタリスト募集! イケメンに限る』みたいな」
田村くんは、「高身長」も付け加えてました。
この曲は、田「高校のときの日曜日、この曲を聴きながら、明日から学校だ~という憂鬱な気分に浸っていました」
(わかる。なんだか余計に暗くなるのが、またよかったりするのよね)
曲終わりに、マ「これ、ブルージーなプレイだったね」
田「そうだね、(デヴィッド・)ギルモアっぽい」
マ「ああ、なるほどね。ピンク・フロイドのサポートをやってただけはあるね」
そして、田「オレ、今、いろんなことが走馬灯のように浮かんできて・・・」
マ「ああ、サザエさん症候群の心を癒すというか、勇気づけるような曲だったわけですね」
田「はい」
特集の終わりに。
ネット上で議論されたりする「ギターソロ不要論」!
マ「オレら世代からすれば、必要不可欠的な感じもあるもんね」
田「そうだよ。草野のデモテープでさ、ギター弾いてるの、多くない?」
マ「ギターソロ、無理やり入れたりして。あとでなくなったりもするんだけど、一応ギターソロは入れる」
田「結構、テツヤ、困ってるよね。草野のギターソロが完成された形で出てきたりすると。『アケホノ』とかそうだったじゃん」
マ「ああ、あれね。あれはオレが考えたラインをほぼ弾いてもらってるから。オレもギターソロ、好きだからね」
特集で、「草野の好きなギターソロ」、やってくれそうです。
田「オレもラジオで聴きます」
今日の「ちょっぴりタイムマシン」は、Scudelia Electroの「一万マイルの彼方へ」(2003年、6thアルバム『ELECTROCKS』)。
(イントロは、「若葉」)
曲に行く前に、田「『若葉』も(セットリストから)漏らしちゃいけないよね」。
マ「最近やってない。『若葉』、聴きたいっていう人、結構多いんですけどね」
田「あいみょん、すごい好きって言ってたよ」
マ「あ、そう!」(すっごくうれしそうに。セットリストに復活しそう。あいみょんのおかげ?)
マ「イントロ、オレが弾かなくちゃいけないから、緊張するていうのもあって外してたりする」
(笑)
マ「頑張りますよ」
今日の曲は、田「手前みそなんだけど、オレ、ベース弾いてます」。
マ「音がゴリゴリいってる、だいぶ前の曲なのか?」
田「だって、黒沢くんがまだいたもん。すごい楽しい現場でした」
曲終わりで、アルバムのジャケットが、マ「当時石田くんの愛車のポルシェ914」。
マ「前はワーゲンポルシェとかいってお手頃なイメージだったけど、調べたら、今メチャメチャプレミアついてんの」
田「石田くんの愛車はエンジンが高出力だったから、さらにいいやつだったと思うよ」
Scudelia Electroは昨年からまた活動を始めていて、田「寺田(康彦)さん、元気だったよ」。
寺田さんは、スピッツの『ハヤブサ』のエンジニアでした。
マ「20年前の曲だけど、古さを全然感じさせない曲でした」
最後に。
マ「田村とやると、おたくトークみたいになっちゃって、メッセージとか紹介できなかったんですけど、すみません」
ここで、1つだけメッセージを。
「8823」が大好きなリスナーさんは、「8823」の音源だけ集めたプレイリストを作っている。
田村くんに、「ベースのアレンジは、ツアーごとに決めているの? それともその日の気分で自由自在にアレンジしているの? 草野さんは田村さんのベースがリハのときと違う!ってびっくらこいたことはありますか?」
マ「この前さ、ベースがスカスカだったから、ベース攻めてんな、と思ったことあったけど、単純な機材トラブルだった」(笑)
田「(笑)あれ、ベースのローディーが悪いからね」
マ「でも田村のプレイって、もう慣れてるし、派手に聴こえても歌には影響ない範囲だったりするので、びっくりすることはほとんどない」
田「だって」
田村くんは、その日の気分でアドリブでやっているそうです。
田「テツヤと﨑ちゃんがちゃんと演奏してくれてるからだよ」
マ「オレもそういうとこあるよ」
田「きっちりしてるじゃん。だから遊べます」
(バンドならではの信頼)
そして来週は、「冬の歌で漫遊記」。
1月の大寒の日から2月頭までが一年でいちばん寒いイメージ、なので、冬や雪にまつわる曲をセレクトしてくれるそうです。
「草野さん、楽しみだったドラマの最終回だけ、録画、失敗してた」
そして、田村くんの言い残したことは? 「もういい、来年はもう早口でやる。呼んでくれれば」
マ「ああ。今年中にまた来てほしいくらいですけどね」
(意味がわからないとこがあっても(笑)、楽しい1時間でした。いつも思うけど、若いころに知り合って、今でも話しながら盛り上がれる仲間がいるって・・・、使い古した言葉で恐縮だけど、「奇跡」かも)
ファンクラブ「ベルゲン」から会報が届く。
目次あとの見開きの雰囲気がいいですね~。
『JAPAN』も書店で購入。
音楽雑誌が書店で平積みって、珍しくないですか?
3人のスピッツボーカルがいて、手を伸ばすのがちょっとためらわれました。
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