2022.03.20
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
FM TOKYO
3月も4週目。
放送より少し前に録音しているため、「世の中の状況と微妙にテンションがずれているところもあるかも」。不安なニュースが多い昨今、「しばしの息抜きにしていただけたら・・・」。
そして、今日の特集は、【美メロのナンバーで漫遊記】。
この番組が始まって間もないころに「美メロ」で特集したが(ココ)、「あれ以来」。
世の中にはきれいなメロディーの曲はたくさんあるけれど、「今日はあくまで草野のプレイリストの中から」。
いつも「きれいな曲やな」とため息をついている「再生回数多めの曲」をセレクトしてくれるらしい。
オンエア曲
01 チェリー(スピッツ)
02 Over The Horizon – Live(Stackridge)
03 Happy Unhappy(The Beths)
04 Face Of Yesterday(Renaissance)
05 A Rose For Emily(The Zombies)
06 Name Of The Game(Badfinger)
07 My Finest Hour(The Sundays)
08 白いくつ下は似合わない(アグネス・チャン)
09 醒めない(スピッツ)
漫遊前の一曲は、スピッツの「チェリー」(1996年、13thシングル/1996年、7thアルバム『インディゴ地平線』)。
「エリアによっては、桜が咲いている時期かな?」と。
(開花宣言とか・・・。もう春か~。ああ、早いなあ)
最初の曲は、「70年代イギリスのプログレッシブのバンド」、Stackridgeの「Over The Horizon – Live」(2017年、ライブアルバム『The Final Bow, Bristol 2015』)。
「フォークやサイケをルーツにもつ」バンド。これは、解散直前のライブでのパフォーマンス。
「ややプログレ寄りだが独特の世界観のバンド」。
最近話題になったのは、イギリス労働党のリーダーの「私はビートルズよりもスタッグリッチが好きだった」発言。
草野「何度聴いても飽きない。ここ数年、何度聴いたかわかんない」
2015年の来日公演は「見たかったな」と、いまだに後悔している草野くんです。
(おしつけがましくない美しい調べが心地いい。)
次の曲は、「ニュージーランドの若手バンド」、The Bethsの「Happy Unhappy」(2018年、デビューアルバム『Future Me Hates Me』)。
ココで紹介してくれたっけ。
草野「シンプルなバンドサウントなんだけど、メロディーがどれもいいです」
この曲はアップテンポな曲で「美メロ?と思うかもしれないけれど、「サビがすごいきれいなメロディー。サビのバックコーラスのメロディーもせつなくて、すごくきれい」。
The Beths - Future Me Hates Me (Live in Singapore)
(声もいいし、前回紹介されてから、よく聴いているバンド)
次の曲は、Renaissanceの「Face Of Yesterday」(1971年、2ndアルバム『Illusion』)。
Renaissanceはイギリスのプログレバンドで、「ヤードバーズ」のメンバーだったキース・レルフを中心に結成された。
この曲は、「ロックというよりクラシック」。サビからのメロディーがすごくよくて、「ノーブルなリッチな気分にさせてくれる」。
曲は悲しい内容らしいけど、「ブルボンのエリーゼとかルモンドとかホワイトロリータなどのお菓子とともにダージリンティーなどの『お紅茶』をいただきながら聴きたい」名曲。「レースのカーテンからの木漏れ日を浴びつつ」
この曲が入っているアルバムのジャケットも「寂しげな感じで気に入ってます」。
(草野くんが推薦してくれた、この曲をバックに流す猫のアニメは、残念ながら見られませんね)
そして曲終わりで、「レースのカーテンからの木漏れ日」はおかしいね、と。木漏れ日は木々の枝の間から漏れてくる光、だし。
ということで、あえて、「レースのカーテンから差し込む淡い陽射しを浴びながら」に修正。
次は、「60年代のイギリスのバンド」、The Zombiesの「A Rose For Emily」(1968年、2ndアルバム『Odessey and Oracle』)。
ここまで女性ボーカルの曲だったが、ここは男性で。
このアルバムは「捨て曲なしの美メロの宝庫」。
このアルバムには大ヒット曲「ふたりのシーズン」も収録されているが、「個人的には『ふたりのシーズン』よりほかの曲のほうが好き。アルバム聴いたら、有名な曲じゃない曲のほうがいいじゃん、好きだった・・・は、ロックアルバムあるあるですが」。
(ココでも語っている。「あるある」はよ~くわかる。このアルバムは私も大好きです。)
メッセージコーナー。
『優しいスピッツ』を何度もご覧になっているリスナーさんから。
昨年の放送で、「歌詞は今後もかえるかもしれない。リスナーがおもしろがってくれたら」という発言があったが、ちょうど『優しいスピッツ』のリハのころとリンクしているそうだ。
『優しいスピッツ』の1曲目の「つぐみ」の歌詞が、「ここにいたいよ♪」から「まぶたがあついよ♪」にかわっているのを「まんまとおもしろがってしまった」リスナーさん。
草野くんの説明では、「ここにいたいよ」の「ここ」と、サビの「ここに在る」の「ここ」がかぶっているのが「美しくないな」とつねづね思っていて、思いきって変えちゃおう!と。
あとから悔いる歌詞は結構あるそうで、これからもちょくちょく、「気づく人は気づくかな」くらいのかえ方はしていこうかな、と。
あまりに有名な、例えば「誰もさわれない二人だけの国」をざっくりかえちゃう、というような目立つ変化はさせたくないけれど、微妙な変化はこれからもつけていこうかな、「気づいた方はニヤリとしていただきたい」と。
(ヘンだけど好き・・・という歌詞が微妙にかえられたりしたら・・・。ま、それもおもしろいかも。)
次の曲は、Badfingerの「Name Of The Game」(1971年、3rdアルバム「Straight Up」)。
「ジャンル分けしにくいUKバンド」の特集(ココ)で「Without You」をかけたら、「メロディーのいい曲がすごく多いです」。
ほとんどの曲を作っていたピート・ハムは若くして亡くなったが、「ホントにすばらしいソングライターだった」。
この曲も「Aメロが美しい。こういくと見せかけて異なる展開を見せるという素直じゃないところが逆に気持ちいい。ポール・マッカトニーさんの風味もあるかな」。
ビートルズのジョージ・ハリソンもこの曲がすごく気に入って、(当時は諸事情でリリースはされなかったが))自らremixしたシングルがあるそうだ。「このメロディーを聴いて、かのジョージ・ハリソンさんも、これは!と思ったんでしょうな」。
最後は、「1990年前後に人気だったイギリスのバンド」、The Sundaysの「My Finest Hour」(1990年、デビューアルバム『Reading, Writing, and Arithmetic』)。
The Sundaysは美メロの宝庫なので、この番組でも何度か。
ココとココで。それ以外でも、解説などで例としてThe Sundaysの名前を出すことが多い。
リアルタイムでは、The Smithの模倣のように言われていたこともあったが、「メロディーの美しさではThe Sundaysのほうが勝っているかな」。
The Smithのモリッシーの独特な歌い方の一方で、「ハリエット・ウィーラーさんの歌声の美しさ」の影響もあるか、と。
「Aメロの、お尻が階段を上がっていくようなメロディーがメチャメチャきれいで。これが2コーラス目からは出てこないところがにくい」と。
草野「声に惚れちゃう女性ボーカリストでも話したけれど(ココ)、この美メロはハリエットさんの声でなければ無理かも。理想の声、歌い方、ビブラート」
特集の最後に。
草野「あくまで草野の好みの美メロを選んだので、お気に召しましたかどうか。ちょっとクラシカルな曲が多くなっちゃうね」
こういうのはラーメンの好みと同じで人それぞれだけれど、「草野の好みの美メロ」というテーマでは、今後もトライしてくれるそうだ。
そして、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
(イントロは、印象的な「幻のドラゴン」だ)
曲は、「ここも美メロで」、アグネス・チャンの「白いくつ下は似合わない」(1976年、11thシングル。作詞作曲:荒井由実、編曲:あかのたちお(「ビューティフル・サンデー」「やつらの足音のバラード」)。
これはユーミンの曲、これを聴いて、「ユーミンってスゲーな」と思った。
「なんか知らんけど、せつな~くなって、泣きたくなる」メロディー。
ネット情報によると・・・。
アグネス20歳のときの楽曲。それまではアイドルとして「白いハイソックスがトレードマークだったが、そろそろそれを卒業したい」というメッセージもこめられていたらしい。
来週は、【カントリーロック(イメージ)で漫遊記】。
カントリーミュージックとロックの融合、というジャンルがあるが、最近は「カントリーロック」をいうワード自体あまりきかれなくなっている。
次回は、「この曲はカントリーロックだよな」という草野くんのイメージに基づいた特集だそうだ。
そして、「草野さん、キノコ工場を見学してきましたよ」
リクエスト募集は、「スピッツの曲にまつわるエピソード」。
「山形の酒田で『優しいあの子』を聴いていたので、これを聴くと北海道じゃなく、酒田の最上川の風景を思い出します」
「これ、スピッツの歌い手としても興味、というか、ほとんど老後の楽しみ的なリクエスト」ということで、「スピッツ曲リクエスト、思い出エピソード添え」。