こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑 外形扁(外科) 面4

2018年07月28日 | 日記

東医宝鑑 外形篇(外科)一
二、面(4)

三、眼
一,眼は臓腑の精
五臓六腑の精気が、みな上へと目に上がって精となるが、その精気が目となり、骨の精気が瞳子となり、筋の精気が黒いひとみとなり、血の精気が絡となって目の白眼となる。肌肉の精が筋骨と血気精をくるみつつんで脈系について脳に通じ、脳のうしろから首に通じる。だから邪が首につまって身体の弱いところがあるとそこへつけ込み、それが深入りすると眼系について脳に入り、脳に入ると脳がくらくらし、また眼系が引きつる症になるとめまいがする。即ち風に依るめまいである。邪が精に的中したとき、精が邪に負けると、精はちらばって見るものが二つに分かれる。これを視岐という。
目というのは五臓六腑の精、営衛お魂魄のとどまるところ、神気のおこるところである。神が疲労すると魂魄がちらばり、心がざわつくので、瞳子と黒眼陰、白眼と赤脈は陽につながる。従って陰陽が合わさって晴明となるのである。心は神の守護舎であるので、精神はゆらいでも心はゆるがない。
これだから、五臓六腑と一二経脈、三六五絡の血気がみな脾土から上の目につらぬいて明るさを得る。だから脾が弱いと五臓の精気はみな居所をなくして目が暗く、結局視力の喪失を来す。白精は肺に属し、気の精は気輪になりなり、黒精は肝に属し、筋の精は風輪となり、上下瞼は脾に属し、血の精は水輪になる。

<気輪>
寒暑にかかわらず寒漿を過飲して身体が弱り、患者が内に入ると痛み、或いは暗い。白精が伝わると赤筋が多く現れ、はれて赤い。陽をみると霧がかかったようで、物をみると煙のかかったようにみえる。これを治さないと白膜になる。

<風輪>
喜怒、労力、心配事で昼は眼力を多く使い、夜は細書を読むと目先が渋くなって痛み、物を見てもはっきりしないときは去風薬を使う。

<内輪>
熱い物を過食し、辛い物を好み、長い距離を走ると目がはれ、もうろうとして涙が多く、めぐりが渋く痛いのには、脾をやわらげる薬を使う。

<血輪>
七情がつかれ、内には心を動かし、外には目を攻め、その症勢は赤筋が目の周囲をとりまき、白膜が晴子を浸し、目がはれてあけられず、すぐ治さないと失明する。
洗心涼血の薬を使う。

<水輪>
過労で食慾を調節できず、また七情が傷ついたところへ暴飲暴食し、鹹辛い味を好んで腎経を動かして黒水に通ずると冷たい涙がいつも流れ、いつも暗い時は補腎薬を使う。


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