こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑を観る41(大便6)

2017年10月11日 | 日記

 

東医宝鑑 内景篇(内科)四
二六、大便(六)

<暴泄>
太陽が太陰に伝わると下痢に溏が出る。理中湯・漿水散を使う。
暴泄には漿散・朝真丹を使う。

漿水散    暴泄で一身に冷や汗をかき、脈が弱く、気弱で離すことも出来ず甚だしいと

       吐くこともさえある。
    処方 半夏製二両、乾薑炮・肉桂・附子炮・甘草灸隔五銭、良薑二銭半を粗末にし

       て毎五銭を水二盃で煎じ、一盃になったら空腹時に熱くして飲む。

朝真丹        下痢が続き腸がなり冷えに使う。
    処方 流黄三両、白礬煆七銭半を作末し、水に浸して蒸餅にして梧子大に丸め、

       朱砂三銭で衣をし米飯で三〇丸呑み下す。

<久泄>
蕨陰経が動ずると下痢が止まらず、脈は遅れ、手足がしびれ、鼻水とつばから血膿が出る。

この症は難治で、法に「風邪が中で萎縮するのをほぐさねばならぬ。桂枝麻黄湯で汗を出すと」

と。久泄の原因は真陰が弱くなって生じる症で、補中益気湯と四神丸でその本源を治さないと

、あと必ずたと必ず胸痞と小便淋渋と腹脹などの症を発生し不治の場合が多い。
久泄は風邪が内にこもっておこる症で、汗を出さないといけない。麻黄升麻湯で発汗させる。
虚滑が長い間治らないと、痢疾なる憂いがあるので厚朴枳実湯を使う。
久泄が止まらないのには破古紙・肉豆蔲・山薬を使う。
久泄が蓼朮健脾丸・温脾散・詞子散を使う

厚朴枳実湯  虚滑が長い間治らず痢疾となるのを防ぐ。
    処方 厚朴薑製・詞子皮半生半熟・枳実麩炒各二銭、木香一銭、大黄六分、黄

       連・甘草灸各四分を水で煎じて服用する。

蓼朮健脾丸  長年の下痢と臍腹の冷痛のときに使う。
    処方 蒼朮八両に二両は塩水に浸し、二両は米泔に浸し、二両は醋に浸し、二

       両は葱白炒・人蔘・白朮・白茯苓・山薬炒・破古紙酒炒・枸杷子・兎絲

       子酒製・蓮肉各二両、川蓮肉・五味子・牛膝・各一両半、川椒炒・香塩

       炒・陳皮・木香・遠志各五銭を作末し酒糊で梧子大に丸め空腹時に塩湯

       で一〇〇丸呑み下す。

除湿健脾湯    久泄で顔色が青く、食慾のない症を治す。
    処方 白朮一銭半、蒼朮炒・白茯苓・白芍薬炒各一銭、当帰・陳皮各八分、猪

       苓・沢寫各七分、厚朴・防風各六分、升麻・柴胡各五分、甘草四分、薑

       三片、棗二枚入れ水で煎じて空腹時に服用する。

温脾散    久泄で消化不良になったときに使う。
    処方 黄芪蜜炒・人蔘・白朮土炒・白茯苓・山薬炒乾薑炮・詞子炮・肉豆蔲煨

       ・瞿栗穀蜜炒・草果・丁香・肉桂・附子炮・黄連・薑汁沙・縮砂・陳皮 

      ・厚朴・甘草各五分、薑三片、棗二枚入れ水で煎じて服用する。

詞子散    久泄のとまらないのを治す。
    処方 詞子皮一両の半生半熟、木香五銭、黄連三銭、甘草二銭を作末し、毎二

       銭を白朮・白芍薬で煎じた湯で調服する。